【ベスパ、アプリリア、モトグッツィ】EICMA 2022・ピアッジオグループ、全ブランドで新型車を発表

ピアッジオグループは、2022年11月8日(火)から13日(日)までミラノで開催されたEICMA 2022に出展し、2023年に向けて「アプリリア」「モト・グッツィ」「ピアッジオ」「ベスパ」の新型モデルを発表した。

 2022年11月8日、ミラノ – 2022年9月30日現在、ピアッジオグループの世界販売台数は 490,400台(内410,000台が二輪車)、売上高16億2,690万ユーロ、純利益7,090万ユーロを達成している。これは同期間における過去最高の記録となる。

 ピアッジオグループは、2022年1~9月期において、スクーター分野では欧州におけるシェアの 23.5%を占め、その地位を確固たるものにした。また、北米のスクーター市場のシェアも34.9%に達し、その存在感はさらに大きくなっている。
 全世界でのスクーター販売台数は、特に売上高が2桁の伸びを示し、同期間で過去最高の販売台数を記録したベスパブランドに加え、アプリリアブランドのスクーターの好調もあり、2桁増となった。
 モーターサイクル市場も極めて好調だ。年初来9ヶ月間で、アプリリアでは新型のアプリリア660シリーズ(RS、トゥオーノ、トゥアレグ)、モト・グッツィではV7とV85TTが特に人気を集めたこともあり、販売台数、利益ともに過去最高となる記録的な売上を達成した。ピアッジオグループの象徴的なブランド群は、変化し続ける世界の困難な課題に対応し、あらゆるモビリティのニーズを満たすさまざまな車両を提供している。2023年に向けて、EICMAにてピアッジオグループの全ブランドの新型モデルを発表した。

2023年・ピアッジオグループ全ブランド新型モデル

  • aprilia RS 660 Extrema
  • aprilia ELECTRICa Project(コンセプトモデル)
  • MOTO GUZZI V100 Mandello
  • MOTO GUZZI V7 Stone Special Edition
  • MOTO GUZZI V9 Bobber Special Edition
  • PIAGGIO 1 MY23(日本未導入モデル)
  • Vespa Gts
  • Vespa Gtv
  • Vespa Primavera Color Vibe
  • Vespa 946 10th Anniversario

aprilia RS 660 Extrema

 RS 660のラインナップ中、最もスポーティかつ軽量なモデルだ。洗練された新たな標準装備品により、RS660エクストリーマは驚異の乾燥重量166kgを実現し、これまでのパワーウェイトレシオの水準を引き上げた(このクラスで最高レベルの 100Hpを達成)。標準装備として、公道走行可能なSCプロジェクト製のカーボンサイレンサー付きエキゾーストシステムが車体右側(従来はエンジン下)に装着される。また、エンジンの下にはデザインを刷新した、高品質カーボン製の新型アンダーカバーとフロントマッドガードが着され、重量の軽量化に貢献している。
 シングルシートテールフェアリングも、RS 660エクストリーマのスポーツ性を演出している(標準でパッセンジャーシートが付属)。RS 660エクストリーマでは、RS660の標準の電子制御装置(トラクションコントロール、コーナリング ABS、エンジンブレーキ、エンジンマップ、ウィリーコントロールを含む)の調整機能に加えて、クイックシフトの方向を逆シフトに設定できるソフトウェアも使用できる。これにより、公道用とレース用で部品を交換しなくても、ギヤチェンジペダルの設定を変更するだけで済む。レースには非常に便利な機能だ。

aprilia RS 660 Extrema
aprilia RS 660 Extrema

aprilia ELECTRICa Project

 エレクトリカ(ELECTRICa)プロジェクトは、近未来の若年層ライダーに向けた、アプリリアのモビリティのビジョンを表現したモデルだ。実験的モデルで常に最先端をいくアプリリアが明日を見据えて作り上げた、未来のバイクだ。
 次世代のライダーに向けて、あらゆる環境で障壁を感じることなくバイクに乗る楽しみを提案している。
 エレクトリカ プロジェクトは新しいコンセプトだ。バイクに乗る楽しさと満足感を実現する軽量でゼロエミッションのバイクは、未来の都市においても最大限の自由と走る悦びをもたらす。それらは決して損なわれることなく、卓越したスポーツバイクメーカーのアプリリアが生み出す全てのバイクの基盤となる重要な理念であり続ける。エレクトリカには、(アプリリアが属する)ピアッジオグループが1975年から蓄積してきた電気駆動技術のあらゆるノウハウが駆使されている。ピアッジオグループが長い歴史の中で生産してきた膨大な車種の中には、世界初のハイブリッドスクーターであるMP3ハイブリッドも含まれている。
 このエレクトリカ プロジェクトによる新しいコンセプトモデルの外観は紛れもなくアプリリアであり、特にフロントまわりは、すべてのアプリリアの特徴であるトリプルヘッドランプユニットをモダンにアレンジし、削ぎ落したシンプルさと明確なスポー性が際立っている。コンパクトなサイズと低いシート高だけでなく、軽量な車体、さらにハンドルバーの左右にブレーキレバーがあることから、スクーターからのステップアップにも適しており、優れた取り回し性が確保されている。
 電気モーターは車体中央に配置され、チェーン駆動する。キーレスシステム、LCDメーターパネルなど、実用性重視のテクノロジーが採用されている。また、アプリリアが世界で初めて実用化し、現在でも最先端を走っている、安全走行のためのアクティブ電子サポート機能が搭載されている。

aprilia ELECTRICa Project
aprilia ELECTRICa Project

MOTO GUZZI V100 Mandello

 モト・グッツィ V100マンデッロは、モト・グッツィの歴史に新たな1ページを刻む。従来のカテゴリーにとらわれないモデルで、モト・グッツィのバイクの特徴である、機敏なコーナリング性能とツーリング適性を併せ持っている。同時に、革新的なテクノロジーとエアロダイナミクスソリューションを搭載し、モト・グッツィの未来を切り開く。V100マンデッロは、まったく新しい画期的なデザインのバイクだ。まず1つ大きな特徴は、個性的で他に類を見ない、モト・グッツィ伝統の2気筒エンジンだ。

 モト・グッツィの歴史の分岐点となるこのバイクには、極めて重要な革新的テクノロジーが多数導入されている。二輪車として世界初となるアダプティブ・エアロダイナミクス機能に加え、モト・グッツィのバイクでは初となる6軸慣性プラットフォーム、コーナリングABS、セミアクティブサスペンション、クイックシフトなどの先進的な電子ソリューションが搭載されている。また、洗練された技術特性を持つ新しい「コンパクトブロック」エンジンを初めて搭載したモデルでもある。モト・グッツィならではのトルク感とサウンドを演出する 90°Vツインエンジンの伝統を受け継ぎながら、設計は完全に一新され、非常に優れたパフォーマンスを発揮する。8,700rpmで115Hpを発揮し、最大トルクは6,750rpmで105Nmに達する。3,500rpmで最大トルクの82%を発生し、リミッターは驚異の9,500rpmに設定されている。コンパクトで俊敏性に富むシャーシ構造が、このバイクのスポーツ性をサポートしている。

 一方で、ゆったりしたシートと自由度の高いライディングポジションが優れた快適性を実現し、ツーリングにも適している。快適性と防風性を高めるために、電動調整式のトップフェアリングに加えて、速度やライディングモードに応じて燃料タンク側面のディフレクターの位置を自動的に調整するアダプティブ エアロダイナミクスシステムを世界で初めて搭載した。ほかにも、パフォーマンスと燃料消費量を正確に制御するライド・バイ・ワイヤ電子スロットル、高性能のマレリ製11MP ECU、電子制御を最適に管理する6軸慣性プラットフォーム、クルーズコントロール、カーブでの予防安全を実現するコーナリングABSなど、最高水準の電子制御パッケージが多数搭載。
 ライディングモードは、ツーリング、スポーツ、レイン、ロードの4種類が用意されている。それぞれ3種類のエンジンマップ、4段階のトラクションコントロール、3段階のエンジンブレーキを設定することが可能だ。また、オーリンズSmart EC 2.0セミアクティブ サスペンションのキャリブレーション機能により、ライディングスタイルや路面状況に応じてサスペンションセッティングが自動調整され、あらゆる状況下で最適な性能を発揮する(Sバージョンに標準装備)。

MOTO GUZZI V100 Mandello

MOTO GUZZI V7 Stone Special Edition

 V7は、モト・グッツィの中で最も愛されているベストセラーモデルの1つだ。ゆるぎない豊かさを象徴するモデルであり、イタリアの卓越したクラシックバイクの代表格である。V7ストーン スペシャルエディションは、V7ストーンに初めてダイナミックな特性を与えた、新たな提案だ。V7ファミリーの中でも最もモダンなデザインであるストーンでは、マット塗装が標準となっているが、このモデルではボディカラーに特別色のシャイニングブラックを採用している。
 また、タンクには、モト・グッツィの証であるイーグルマークと赤色のラインが施されている。スポーツ性を演出する赤く塗装されたショックスプリングと、シートの鮮やかな赤色のステッチも、このモデルだけの特別仕様だ。ハンドルバーライザーには、特別仕様車であることを示すプレートが取り付けられている。この装備パッケージには、バーエンドミラーとブラックアルマイト仕上げのビレットアルミ燃料キャップも含まれる。モト・グッツィ 850ツインエンジンもカスタマイズされ、新しいグラファイトカラーのヘッドカバーと、ブラックアルマイト仕上げのアルミ製スロットルボディプロテクターが装着されている。
 モト・グッツィのロゴ入りアロー製エキゾーストシステムは、「マッスル」な外観を際立たせている。このエキゾーストシステムによってパフォーマンスが向上し、出力は6700rpmで 48kWから49kW(66.5 CV)に、最大トルクは4900rpmで73Nmから75Nmに向上している。

MOTO GUZZI V7 Stone Special Edition
MOTO GUZZI V7 Stone Special Edition

MOTO GUZZI V9 Bobber Special Edition

 このモデルはV9ボバーの特別仕様車で、モト・グッツィが手がけたスポーツカスタムだ。ミディアムクラスのボバーモデルであり、ほぼすべてのコンポーネントが完全に黒で塗装され、第二次世界大戦後のアメリカで流行したダートトラックレースのバイクをモチーフとした、接地面積が広い幅広のオーバーサイズタイヤが装着されている。
 V9ボバー スペシャルエディションの装備パッケージは、工場で特別色の黒とグレーのツートーン塗装が施される。このカラーリングはティアドロップ型メタル燃料タンク(ビレットアルミキャップ付き)を際立たせ、アルミサイドパネルにまで及んでいる。ハンドルバーの端にはバーエンドミラーが装着され、フォークブーツと短めのフロントマッドガードとともに、このバイクの優れたデザイン性を高めている。
 公道仕様のマットブラックのスリップオンマフラーは、モト・グッツィ850・2気筒エンジンならではサウンドをさらに際立たせる。エンド部分がアルミ製で、絞り込まれたスマートなデザインになっている。

MOTO GUZZI V9 Bobber Special Edition

PIAGGIO 1 MY23 (日本未発売モデル)

 ピアッジオ1(ワン)は、最新の電動スクーターに求められる特性(都市部での通勤通学に適した機敏さと軽さ、シンプルなデザイン、実用性)と、ピアッジオ スクーターの品質と信頼性を兼ね備えている。
 最も重視したのは安全性ですが、頑丈なフレームやサスペンションによってライディングの楽しさも実感できる設計になっている。
 また、魅力的なデザイン、快適性、高い走行性を実現するとともに、カラー表示のデジタルインストルメント、完全にLED化されたライト類、キーレスシステムなどの充実した装備パッケージを備えている。さらにピアッジオ1は、このカテゴリーの電動スクーターとしては数少ない、ジェットヘルメットを収納できる広さのシート下収納を備えている。
 パワーユニットの改良により、ピアッジオ 1のような電動バイクに搭載されるリアホイール内蔵モーターの性能が向上した。発進と停止の頻度が高く、パワーが必要な坂道もある都市部での移動がより速く、より楽になる。ピーク出力は、時速45kmに制限されたモペットバージョン(ピアッジオ1)ではほぼ2倍の2.3kWとなり、モーターサイクルバージョン(ピアッジオ1アクティブ)では3kWに達している。それにより、加速性能が飛躍的に向上し、ピアッジオでは14%、ピアッジオ 1 アクティブではほぼ12%アップ。
 いずれのバージョンでも、バッテリーはシート下に配置されており、簡単に取り外して自宅やオフィスで充電することが可能だ。

PIAGGIO 1 MY23 (日本未発売モデル)

Vespa Gts

 ベスパGTSは、世界で最も愛されている二輪車 1つであるベスパの中でも、大型のスチールボディを備えたベスパに与えられた伝説的なモデル名「Vespone」を受け継ぐモデルだ。
 ベスパは街を優雅に走るのはもちろんのこと、改良が重ねられた大容量のエンジンが搭載されているため、ちょっとした遠出や、ツーリングにも気軽に出かけることができる。
 スタイリッシュに進化したベスパは、伝統とモダンさをマジックのように両立させる。GTSシリーズでも細部にまでこだわりを追求し、その外観の素晴らしさは前例のないレベルに達している。フロントシールドの「ネクタイ」のデザインが新しくなり、ボディのメタリック部分にもさまざまな塗装仕上げが施されている。
 また、すべてのライト類にLEDを採用。リアまわりも刷新され、新しいサイドパネル、新しいナンバープレート用ブラケットを導入するとともに、ライティングシステムの形状も新しくなっている。
 そのほか、新型のミラー、より幅広でエルゴノミクスになったハンドル、電子制御装置も導入された。また、インストルメントに表示される情報が増え、キーレスシステムも搭載されている。また、シートも刷新されている。

 快適性が向上し、安定した座り心地を実現している。快適性については、新型ベスパGTSでは大胆な改良がなされている。制御性を高めた新しいフロントサスペンションが採用されており、路面の段差による衝撃を吸収する能力が向上している。さらに、効率的かつ強力なブレーキシステムも新たに採用されている。ABSとトラクションコントロールシステムは標準装備だ。

 製品ラインアップには、装備パッケージとカラーバリエーション(全14色展開)が異なる4つのバージョンがある。また、新型ベスパGTSのエンジンには、ベスパ史上最もパワフルな約24Hpを実現した300HPEと、スタート&ストップ、高性能、低燃費という特徴を備えた125 i-getシリーズの2種類がある。
※これらの内容は本国仕様であり、日本仕様の内容とは異なる場合がある。

Vespa Gts

Vespa Gtv

 ベスパGTVは、ベスパGTSをベースに、斬新な外観デザインを施したモデルだ。伝統的な初代ベスパの特徴を受け継ぎながらも、極めてモダンな装備パッケージを備え、刷新されたスポーティな塗装仕上げが施されている。
 
 伝統とモダンさ、クラシックとアグレッシブさという相反する特徴を併せ持った、明らかにベスパ史上最高にスポーティでユニークなモデルに仕上がっている。特徴的な低い位置のヘッドランプにはLEDが採用され、新しいインストルメントはエレガントな丸い形を保ちながらも完全にデジタル化されている。

 この特徴を最大限活用できるように、ベスパMIA接続システムを別売アクセサリーとして取り揃えている。インストルメントは、オリジナルのブラケットでハンドルに接続され、小さいながらもアグレッシブなトップフェアリングで囲まれており、スポーティさが強調されている。フロントシールド中央部の特徴的な「ネクタイ」にはスポーティな横方向のスリットが配され、オレンジ色の縁取りが施されている。ホイールには5本のマットブラックのスポークが新たに採用され、リム部分にはオレンジのグラフィックが配されている。

 ベスパGTVのもう一つの大きな特徴は、ツートーンのレーサー風シングルシートだ。さらに、シートの後方には、ベスパのレース仕様車のフェアリングを彷彿させるボディ同色のハードカバーを装着でる。カバーはアクセサリーとして別途用意されており、取り外し可能だ。

Vespa Gtv

Vespa Primavera Color Vibe

 新型ベスパ プリマベー ラカラーバイブは、常識にとらわれないカラフルなベスパの世界観を表現したシリーズだ。ベスパ プリマベーラ カラーバイブの特徴は、ツートーンの特別色だ。ボディカラーにはサンセットオレンジとイノチェンツァホワイトが採用され、大胆なターコイズブルーのオッタニオ(鴨の羽色)で塗られたフットボードとマッチしている。
 フロントシェードとサイドパネルには専用のグラフィックが施され、黒く縁取られたオリジナルの対照色「ステイン」がボディ全体を斜めに横切る。フロントシールドの典型的なステアリングカバーもターコイズブルーで装飾され、専用ホイールリムはこのバージョンのみの特別な艶出しメタル仕上げが施されている。
 ベスパらしさをさらに象徴するものとして、ボディのさまざまな場所にスポーティな黒いラインが施されている。この黒のアクセントは、ヘッドランプ、テールランプフレーム、フロントシールドを横切るライン、フロントマッドガードのクレスト、フロントサスペンションのスプリングとガード、パッセンジャー用グラブハンドル、サイレンサーカバーに添えられている。
 シートはブラックで、アンスラサイトのステッチが施されている。

Vespa Primavera Color Vibe
Vespa Primavera Color Vibe

Vespa 946 10th Anniversario

 ベスパ946の誕生10周年を記念した特別モデルで、クラシックベスパのカラーであるグリーンをモダンな色調にした専用カラーが採用されている。トレンドセッターとしての役割を担うベスパ946の10thアニベルサリオは、ソフトでビロードのような色調ながらも、わずかな毒気を感じさせる、独創的なカラーリングとなっている。
 これは、ニューヨーク、ロンドン、ミラノで開催されたファッションウィークの2023年春夏ファッションコレクションでのトレンドカラーでもある。一見パステルカラーに見えるが、光を当てると深みを増すパール調の仕上がりになっている。

Vespa 946 10th Anniversario

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