【群馬県利根郡】バイクで行きたいツーリングスポット|これぞ森林浴「奥利根ゆけむり街道」を行く

群馬県は水上温泉。そこから片品へ向かう「奥利根ゆけむり街道」をトココトと進む。自由気ままなスタイルでひとり旅を楽しむカメラマンの徳永 茂氏がコツコツと撮影した“写真コレクション”。第4弾は武尊山(ほたかやま)の北側を巡るブナの山々に包まれる景色をお届けします。

PHOTO●徳永 茂(TOKUNAGA Shigeru)
編集●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
「照葉峡(てりはきょう)」せせらぐ清流を前にしばし佇む。心地良し。

ここは水上温泉から片品村へ抜ける県道63号線。「奥利根ゆけむり街道」と呼ばれています。標高2158mを誇る武尊山(ほたかやま)の北側をめぐり、利根川とほぼ並んで進むワイディングロード。ここら辺一帯は“ブナの山”で有名。尾瀬への入口となる鳩待(はとまち)峠へのアクセスルートとしても知られている。
利根川に沿って進む道だけに、道中には藤原ダム、須田貝ダム、奈良俣ダム、八木沢ダムといった関東水源の要となるダムと同湖が点在。大自然の中につくられる巨大な建造物の眺めもまた壮観。ちなみに写真の奈良俣ダムは高さが158mもある「ロックフィルダム」で岩石等を積み重ねて造られている。奈良俣川に建設され、近くを流れる湯の小屋沢川の流れを導く、導水トンネルと取水堰も設けられているそう。資料館の他、食堂や土産物屋もあった。
利根川沿いから支流の奈良俣川沿いに進むと、大小11の滝や清流が眺められる「照葉峡(てりはきょう)」を通過し、やがて「自然の森野営場」に到着。駐車場と公共トイレがあるだけだが、自然の中のオアシスとして休憩ポイントにもってこい。しばしここで疲れを癒すのがおすすめだ。
その名の通り、キャンプ場(無料)があり、近くにある「奥利根水源の森」を散策すると、まさに森林浴の醍醐味が味わえることだろう。
ここを過ぎると程なく「ゆけむり街道」で一番標高の高い坤六(こんろく)峠を抜け、鳩待峠への分岐点からは笠科川沿いにブナの森を進み約17kmで片品村に到着。「尾瀬ぷらり館」の間近で合流する国道401号線を南下すれば沼田の町に出られる。ゆけむり街道は道幅が狭い峠道だが、信号が少なくとても快適に走れ、5月の新緑から10月の紅葉狩りまで楽しめる。なお、現在冬季通行止めの坤六峠は5月26日午前10時に規制解除される。

所々に待避スペースのある細いワインディングロードが続く。

「照葉峡(てりはきょう)」ひんやりした空気感を満喫。

自然の森野営場で付近を散策

群馬県利根郡みなかみ町藤原(JR東日本上越線「湯檜曽」から車で約45分)

散策で森林浴が楽しめる。
「水源の森」にはブナ木や綺麗な小川がある。
バイクでトコトコが、気持ち良い。

「自然の森野営場」は、奥利根水源の森にある町営の無料キャンプ場。その名の通り、自然のスペースがメインで設備はトイレのみ。ちなみに携帯の電波も届かない。周辺を散策するとマイナスイオン豊富な「水源の森」があり、沢山のがブナの木が迎えてくれる。アウトドアフリーク(ベテラン)なら満天の星空観賞を期待して、テント持参の野営を楽しむ旅もお薦め。大自然の環境下に身を委ねる爽快感はまた格別だろう。
URL:https://camp.gunma-kanko.jp/178/

奈良俣ダム。自然の森野営場からは、水上方向に約12km戻ったところ。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…