ベースはお宝バイクのホンダCB750FOUR|タンク~リアフェンダーが一体の“トレイシー・ボディ”に|ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー

伝説のホンダCB750FOURをベースに、「これがシービーナナハンフォア?」と思わせる衝撃的なフォルムにアレンジ。製作したのは茨城県のバイクショップ『フジヤモーターサイクルズ』。オーナーは国内のチョッパーシーンを牽引するバイカーズブランド『EVILACT(イーブルアクト)』の山本港人(ヤマモト・ミナト)氏。
2023年12月3日(日)にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催された日本最大級のカスタムカー&カスタムバイクイベント「ヨコハマ・ホットロッド・カスタムショー(HCS)」。31回目を迎えるこのイベントには、ビルダーたちが手掛けたハイレベルな作品が全国から集結。写真のカスタムは名車・ホンダCB750FOURをベースに、「これがシービーナナハンフォア?」と思わせるフォルムにカスタマイズ。タンク・シート・サイドカウル・テールカウル・リアフェンダーが一体となった、流れるような“トレイシー・ボディ”に仕上げられている。
PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
フジヤモーターサイクルズ https://www.instagram.com/fujiya_motorcycles/
EVILACT https://www.instagram.com/minato_yokohama/
イベント主催:ムーンアイズ https://www.mooneyes.co.jp/

車名:TRACYROSE(トレイシー・ローズ) ベース車両:ホンダ ドリームCB750FOUR 出展:フジヤモーターサイクルズ

ガソリンタンク・シート・サイドカウル・テールカウル・リアフェンダーは、1970年代に北米で販売されて流行した、タンク~リアフェンダーが一体となった『TRACY BODY(トレイシー・ボディ)』を採用。
流れるようなラインを描くCB750FOUR改のトレイシー・ボディは、セクシーで肉感的な女性を彷彿。トレイシー・ボディという名称と、’80年代に活躍したアメリカのポルノ女優「トレイシー・ローズ」を掛け合わせ、同車は『TRACYROSE(トレイシー・ローズ)』と命名。
ホンダ ドリームCB750FOUR。写真は「K0(ケーゼロ)」と呼ばれる初期型の1969年モデル。
「K0(ケーゼロ)」と呼ばれる初期型の1969年モデルは、シービーナナハンフォアの中でも元祖としてリスペクトされている。

「ホンダ ドリームCB750FOUR」は、1969年(昭和44年)に誕生した、空冷4ストローク並列4気筒SOHC 2バルブエンジン搭載の伝説のモデル。市販の量産オートバイでは、世界初の時速200㎞/hオーバーを実現。

当時はその過激な走りに、「日本国内メーカーの国内仕様モデルの排気量上限は750㏄まで」という、メーカー自主規制を作るきっかけにもなった。CB750FOURは日本国内はもちろん、輸出先の北米でも高評価を獲得。カワサキZ2などとともに「ナナハンブーム」を巻き起こすなど社会現象にもなった。

写真のカスタムはCB750FOURをベースに、「これがシービーナナハン?」と思わせる衝撃的なフォルムにアレンジ。製作したのは茨城県のバイクショップ『フジヤモーターサイクルズ』。またオーナーは長きに渡り、チョッパーシーンを牽引し続けてきたバイカーズブランド『EVILACT(イーブルアクト)』の山本港人(ヤマモト・ミナト)氏。

ガソリンタンク・シート・サイドカウル・テールカウル・リアフェンダーは、1970年代に北米で販売されて流行した、タンク~リアフェンダーが一体となった『TRACY BODY(トレイシー・ボディ)』を採用。

当時トレイシー・ボディは、ダートトラッカー、チョッパー、カフェレーサーなど幅広く対応し、ハーレーダビッドソン用、トライアンフ用、ホンダのCB用、カワサキ用などがラインナップされていた。

流れるようなラインを描くCB750FOUR改のトレイシー・ボディは、セクシーで肉感的な女性を彷彿。トレイシー・ボディという名称と、1980年代に活躍したアメリカのポルノ女優「トレイシー・ローズ」を掛け合わせ、同車は『TRACYROSE(トレイシー・ローズ)』と命名。外装も淡いピンクカラー&妖艶なデザインにペイントされた。

フレームやステアリングステムは、ド派手な外装に合わせてフルメッキ加工。前後ホイールは純正のスポーク仕様から、エレガントなデザインのキャスト仕様に変更され、ワイルドなブロックパターンタイヤをチョイス。ワイドハンドルやベーツライトでフロントマスクのイメージも一新させている。

各部に補強を施したフレームはすべてメッキ処理済み。
エンジンは内部・外観ともフルレストアして新車のような美しさを実現。ポイントカバーは横長フィン付きタイプに変更してカスタム度をアップ。
シリンダーヘッドにはカスタム度の高い、ビッグフィン付きのタペットカバーをコーディネイト(吸気側4個・排気側4個)。
前後ホイールは純正のスポーク型からカスタム度の高いキャスト型に変更。正立フロントフォークはフォークブーツレス型にチェンジ。
ガソリンタンク・シート・サイドカウル・テールカウル・リアフェンダーは、タンク~リアフェンダーが一体となった『TRACY BODY(トレイシー・ボディ)』を採用。
右サイドカバーに施された、違和感のない「オイルキャップ」の逃がし処理もお見事!

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