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BMW WINTER TYRE
クルマ本来の魅力がタイヤで損なわれることも
今年の冬も、東京ではドカッと雪が降り積もる日があった。冬場にどんなタイヤを選ぶかというのは、都心部でももっと議論されてしかるべきテーマだ。
降雪地帯に住んでいたらスタッドレスタイヤの一択だろう。迷うことはない。しかし、9割以上ドライ路面で走る都市部の場合、スタッドレスタイヤの柔らかいゴムを削りながら走るのは心苦しいし、ウエット路面でのグリップも心もとない。なにより、せっかくの愛車のソリッドなドライブフィールを損なうのであれば、そのクルマを選んだ意味がなくなってしまう。そんな悩みを抱えたBMWオーナーに提案したいのが、BMW承認ウインタータイヤだ。実際に都心から雪国へテストドライブすることで、このタイヤをお薦めする理由を明らかにしたい。
テストカーのX4 xDrive20dに装着したのはピレリ・ウインターソットゼロ3。BMW承認であることを示す「☆」のマークがサイドウォールに輝く「BMWスターマークタイヤ」である。さっそく「BMW学びプロジェクト」のリーダーを務める新木みおさんを助手席に乗せ、X4のノーズを福島・裏磐梯に向けた。
BMW承認タイヤとは?
市街地での乗り心地はすこぶる快適で、ウインタータイヤだということを知らなければ、サマータイヤとの違いに気づくことはないだろう。感心したのは高速道路でのマナーで、ステアリングホイールからはしっかりとした接地感が伝わり、レーンチェンジしても、一部スタッドレスタイヤのようなグニャッという曖昧なフィーリングは皆無。切れ味鋭いすっきりした動きという、BMWの魅力はいささかも失われていない。
ここで新木さんに、BMW承認タイヤの成り立ちを説明する。一般に、タイヤはクルマとは別のパーツだと思われがちであるけれど、BMW承認タイヤの場合は違う。タイヤとホイールはサスペンションを構成するパーツのひとつであり、新型車を開発するにあたってはタイヤメーカーとコンセプトを共有して、そのクルマのパフォーマンスにふさわしいタイヤを開発するのだ。南仏のBMWの広大なテストコースや独ニュルブルクリンク・サーキットで入念にテストが繰り返され、これをクリアして初めてサイドウォールにスターマークが与えられる。
「なるほど、BMWのパフォーマンスをフルに発揮しようと思ったら、☆の付いたタイヤを選ぶ必要がありますね」と、新木さんも納得した表情を見せた。そして「私は色々なBMW車で長距離移動をさせていただきますが、この快適な乗り心地は相当レベルが高いですよ」と、感心した様子で語った。
サスペンションの一部として開発
東北道から磐越道に入り、猪苗代磐梯高原インターで降りる。磐梯吾妻レークラインを登ると、周囲は次第に雪景色へと変わっていく。標高が高くなるにつれ、路面も雪が溶けたウエットからシャーベット、圧雪、新雪へと変化する。
「すごい、どんな路面のコンディションでも安定していることが助手席でも伝わってきますね」と新木さん。確かに、ドライ路面のパフォーマンス、ウエット路面のグリップ、そして雪道での安心感と、どんな路面でもBMWらしさを堪能できることが、このタイヤの美点だ。
今回の取材のために用意された特設コースでX4を振り回してみると、タイヤと車両のマッチングのよさが肌でわかった。たとえば後輪が滑り出す直前の気配や、グリップを取り戻すタイミングが直感的に理解できる。つまり、サスペンションの一部としてタイヤを開発していることが、一体感のある精緻なドライブフィールに結実しているのだ。
BMWらしいドライブフィールを堪能できる
雪を恐れることなく冬もアクティブに行動することと、BMWらしいドライブフィールを堪能すること。このふたつを両立してくれるのが、BMW承認のウインタータイヤだ。新木さんも「雪遊びとクルマが大好きなので、このタイヤは魅力的です」と、ウインタータイヤへの理解を深めた様子だった。
REPORT/サトータケシ(Takeshi SATO)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
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【撮影協力】
エンリゾート・グランデコ
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