【WEC】イモラ6時間、トヨタ GR010 HYBRID 7号車が逆転勝利

イモラ6時間で「ポルシェ 963」2台が表彰台フィニッシュしランキングトップを堅守【動画】

6番手からスタートしたトヨタ・ガズーレーシングのGR010 HYBRID 7号車が逆転で、今シーズン初勝利を飾った。2位と3位にはポルシェが入っている。
6番手からスタートしたトヨタ・ガズーレーシングのGR010 HYBRID 7号車が逆転で、今シーズン初勝利を飾った。2位と3位にはポルシェが入っている。
4月21日、イタリアのイモラ・サーキットにおいて、FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦「イモラ6時間レース」の決勝が行われ、トヨタ・ガズーレーシングのGR010 HYBRID 7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース)が逆転勝利を飾った。2位にはポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのポルシェ 963 6号車、3位にはポルシェ 963 5号車が入った。この結果、ポルシェがマニュファクチャラーズ選手権トップの座をキープしている。

TOYOTA GR010 HYBRID / Porsche 963

レース序盤フェラーリを追ったポルシェ勢

堅実なレースを戦い、2位と3位を獲得した、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのポルシェ 963。
レース序盤、堅実なレース運びを披露したポルシェの2台は、トップを走るフェラーリ勢を追い続けた。

開幕戦カタールで勝利したポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、第2戦イモラ6時間レースでも、2台の「ポルシェ 963」がポディウムフィニッシュを達成。降雨によるコンディション変化の中、ポルシェ 963の6号車(ケビン・エストレ、アンドレ・ロッテラー、ローレンス・ヴァントール)が2位、5号車(マット・キャンベル、ミカエル・クリステンセン、フレデリック・マコヴィッキィ)が3位に入った。

現地時間午後1時、夏日ながらも比較的涼しいコンディションのなか、イモラ・サーキットを舞台に6時間のレースがスタートした。1周目、タンブレロコーナーのブレーキングでハイパーカー数台が接触し、早々にセーフティカーが導入される波乱の幕開けとなる中、2台のポルシェ 963は、予選でトップ3を独占した「フェラーリ 499P」勢を追う。

6号車をドライブしたヴァントールが4番手グリッドから、一時2番手へポジションアップした一方、5号車のマコヴィッキィもトップ5を走行。レース中盤、ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの2台は上位陣の一角をキープする。

降雨による混乱を味方にポジションアップ

今回のレースウイークで圧倒的な強さを見せていたフェラーリ勢が、突然の降雨により脱落。ポルシェの2台は、優勝したトヨタ 7号車に続き、表彰台を確保している。
今回のレースウイークで圧倒的な強さを見せていたフェラーリ勢が、突然の降雨により脱落。ポルシェの2台は、優勝したトヨタ 7号車に続き、表彰台を確保している。

レース開始から4時間が経過した段階で、セーフティカー導入を挟み、コース上に雨が降り始める。トップにつけていたフェラーリの2台がウェットタイヤへの交換に手間取り、さらに滑りやすいコースで大幅にタイムロス。フェラーリ勢はポルシェ 963の5号車後方、6番手と7番手にまでポジションを落としてしまう。この結果、首位に立ったトヨタの7号車に続く、2番手にポルシェ 963 6号車が浮上した。

残り1時間となり、コースは部分的にウェットのままだったが、ほぼすべてのハイパーカーがドライコンディション想定してスリックタイヤに変更。最後のスティントを任されたポルシェ 963の6号車キャンベルは給油ストップを遅らせて3番手に浮上。2番手につけていたポルシェ 963の5号車エストレはトップのトヨタを猛追する。

燃料を節約しながらも、キャンベルは残り16分でトヨタの7号車とテール・トゥ・ノーズの展開に持ち込む。ところが、セーフティカー導入時の追い越しによる5秒のペナルティが加算されたことで、最後のアタックは失敗に終わった。それでもポルシェは6号車が2位表彰台を獲得し、ドライバーズ選手権におけるリードをさらに広げることに成功した。

激しいレースを走り切り、2位表彰台を獲得したエストレは、次のようにレースを振り返った。

「2位と3位を確保し、ポルシェにとって素晴らしいレースウイークになりました。正直、このような結果になるとは思っていませんでした。あともう少しで優勝できるところだったので、少し悔しいです。最終盤、トヨタよりも燃料が少し多く残っていたので、差を詰めることができましたが、あの段階でオーバーテイクは不可能だったと思っています」

「チームは競争力のあるマシンを投入し、懸命に働いてくれました。ただ、ドライではフェラーリやトヨタに比べてペースが足りなかったのも事実です。それでも適切な戦略と巧みなタイヤチョイスで、素晴らしい結果を持ち帰れました。とにかく、昨シーズンよりもずっといいポジションにいるのは確かです」

WEC第2戦イモラ6時間決勝を動画でチェック!

イモラ6時間の予選とハイパーポールが4月20日に開催され、フェラーリ 499Pがトップ3を独占した。

WEC第2戦「イモラ6時間レース」予選でフェラーリ499Pの50号車がポール獲得【動画】

4月20日、イタリアのイモラ・サーキットにおいてFIA世界耐久選手権(WEC)第2戦「イモラ6時間レース」の予選とハイパーポールが行われ、フェラーリAFコルセのフェラーリ 499P 50号車(アントニオ・フオコ/ミゲル・モリーナ/ニクラス・ニールセン)がポールポジションを獲得。2番手にAFコルセの83号車、3位に51号車が入り、フェラーリがトップ3を独占した。

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ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…