【スクープ!】 ポルシェが2030年までに80%をEVにする計画を見直し

ポルシェがEV計画を大幅に修正? 次期型「ボクスター」にICE導入の可能性が浮上【スクープ!】

間もなくデビューする次期型ボクスターだが、ここにきてICE搭載バージョンの開発が噂される。
間もなくデビューする次期型ボクスターだが、ここにきてICE搭載バージョンの開発が噂される。
ポルシェがEV戦略を再考し、ラインナップに内燃エンジン(ICE)搭載モデルの追加を検討していることがわかった。最新の情報によると、タイカンの販売不振とICEに対する顧客の強い要望を考慮してパワートレインの電動化戦略に根本的な変更を加えているという。

PORSCHE Boxster EV

出るか?次期型「ボクスター」「ケイマン」のICE仕様

ピュアEVとして開発された次期型「ボクスター/ケイマン」にICEを搭載するためには、かなりの開発期間を要するだろう。
ピュアEVとして開発された次期型「ボクスター」「ケイマン」にICEを搭載するためには、かなりの開発期間を要するだろう。

EVとして設計された次期型「ポルシェ ボクスター」の開発が進んでいる。しかし、ここにきてポルシェは718モデルがハイブリッドシステムに対応できるような再設計を検討しているという。既に開発プログラムが終盤を迎えている次期型「718ボクスター/ケイマン」EVは、数ヵ月以内に発売されるとみられる。これを内燃機関に対応させる場合、開発には数年を要するだろう。

SUVもICE搭載を再考か?

開発が進むカイエンや「K1」といったSUVもパワートレインの再考が求められる。
開発が進むカイエンや「K1」といったSUVについても、パワートレインの再検討が行われている可能性が高い。

同じことが、開発中の「カイエン」にも当てはまる。さらに2028年に登場予定のフラッグシップSUV 「K1」もEVとして開発が進んでいるが、ICEを搭載するための再検討が必要になりそうだ。K1は3列シートのため比較的スペースに余裕のあることや、開発スケジュールの面から、ハイブリッドパワーユニットに適応させられる可能性は高いだろう。

メシュケCFOは「顧客ニーズに的確に対応する」と語る

ポルシェの最高財務責任者は顧客ニーズに合う製品づくりをすると言うが…。
ポルシェの最高財務責任者は顧客ニーズに合う製品づくりをすると言うが……。

CFO(最高財務責任者)のルッツ・メシュケ氏は、プレミアムおよびラグジュアリーセグメントの顧客がエンジン搭載モデルに目を向けているのは明確だと語る。同氏は「ライプツィヒの生産ラインは非常にフレキシブルで、エンジン車、プラグインハイブリッド車および電気自動車を生産できます」と話す。 「研究開発に関しては、今後数年でさらに柔軟に対応できる体制が整い、需要に応えていきます」と今後のポルシェの方向性を語っている。

エンジンは死なず

いずれにしても、2030年までに80%をBEVとする当初の計画は見直されるだろう。
いずれにしても、2030年までに80%をBEVとする当初の計画は見直されるだろう。

ポルシェはかつて、2030年までにラインナップの80%をEVにすることを計画していた。残りの20%を占める911に関しては、2030年代に入るまで完全電動化には踏み切らないと言われていた。昨今のトレンド変化によって、911以外のラインナップについても、当分はICE残ることが濃厚になってきたようだ。

新型「ポルシェ718ボクスター」はフル電動モデルとなって今年デビュー。

【スクープ!】 年内登場予定の電動「ポルシェ 718 ボクスター」がクワッドLEDフロントDRLとスリムなラップアラウンドテールライトを披露

「ポルシェ718ボクスター」の後継モデルとなるEVのプロトタイプ8台をスウェーデンのラップランドで撮影した。大部分のカモフラージュが取り去られ、ディテールを披露している。

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石川 徹 近影

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