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BC FORGED TPX62 × LAND CRUISER 250
見た目からしていかにも力強い
オーダーメイド鍛造ホイールの急先鋒として、百花繚乱の様相を呈するアメリカ勢の中に割って入って急成長を遂げたのが、“台湾鍛造”とも称されるBCフォージドである。きめ細かいオーダーメイドができる切削鍛造製法を武器としながら、世界に名を轟かせるハイブランドと遜色のないクオリティを迅速かつリーズナブルに提供したことから、その名は瞬く間に拡がった。
BCフォージドの得意技はマルチピースホイールだ。特に2ピースは膨大なラインナップを持つ。しかし、鍛造モノブロック(1ピース)もまた豊富なデザインやサイズがある。デザイン性や品質、または自在なオーダーメイドはしかし決してマルチピースでなくてもいいし、タフなオフローダーのためにだって拓かれていることを知った。
象徴がこのランクル250だ。装着されるのは2024年の新作であるTPX62という。TPXシリーズ自体、フォージド・モノブロック・トラックシリーズと括られる。大型SUVやピックアップトラック向けに、より耐荷重性を追い求めるなど強度を追い求めたものだという。見た目からしていかにも力強く、TPX62であればセンターパートのサークルがきっちりと設けられていて、ランクルの6穴(P.C.D 6×139.7)との相性も抜群である。
これだけ力強い造形ながら、そこはかとなく繊細な造形美を感じるのがBCフォージドらしさか。スポーク断面の切削形状、ホールを設けつつリムフランジと結びつくような造形など、卓越した設計開発能力と最新の切削加工技術がなければ決して成し得ないものだと思う。マットブロンズというフィニッシュの質感も抜群にいい。無骨さ一辺倒ではない高級感と華やかさを秘めている。
8000tのプレス機によって丁寧に鍛造
もちろんランクル勢に負けず劣らず、性能は抜群だ。新しいデザインを開発したら、強度計算といった机上の空論だけでなく、時間をかけてじっくりと信頼耐久性をテストするという。そのうえで、アルミビレット自体から自社で生み出し、それを8000tのプレス機によって丁寧に鍛造し、最新鋭のマシニングセンタ(CNC)などで切削加工する。すべてを自社設計・生産するからこそ、設計で狙った通りのモノができあがる。
今回、純正のランクル250に対して8.5J×18インチが装着され、タイヤはLT275/70R18サイズのトーヨー・オープンカントリーM/Tが組み合わされた。いわゆる純正のままポン付けできるサイズ設定ながら、肉厚にしてゴツいタイヤショルダーがホイールの雰囲気とも合っている。これはBCフォージドのインポーターを務めるラガーコーポレーションが最初にマッチングさせた個体であり、いち早く実車を計測しつつBCフォージド側と二人三脚で詰めていったひとつの例だ。今後、ランクル250のカスタム術が浸透していったとき、例えばリフトアップしたりオーバーフェンダーをつけたりしても、それに見合ったサイズをオーダーできるのがいい。TPX62を含むTPXシリーズは、下は18インチから上は22インチまで、0.5J刻みで最大13.0Jまで選ぶことができるのだ。それはランクル250の範疇を飛び越え、他のランクル勢、レクサスLX勢などのタフギアだって満足させるだろう。そうした意味で、BCフォージドには無限の可能性を感じる。
REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)
PHOTO/真壁敦史(Atsushi MAKABE)
MAGAZINE/GENROQ 2025年2月号
PRICE LIST
BC FORGED TPX62
8.0J~13.0J×18インチ:17万6000円~
8.0J~13.0J×19インチ:19万2500円~
8.0J~13.0J×20インチ:20万3500円~
8.0J~13.0J×21インチ:23万1000円~
8.5J~13.0J×22インチ:25万3000円~
【問い合わせ】
ラガーコーポレーション
TEL 048-845-0808
http://www.lager.co.jp