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DELTA FORCE OVAL × auto ruby’s LX600
絶妙にオフテイストを高めて
日本海特有の塩気を帯びた強風があたりを震撼させている。時おり嵐のような大雨までが猛烈に吹き荒れる。そんな海沿いの僻地でデルタフォース・オーバルを装着したLX600が、凛々しくたくましく立っている。それが厳しい環境にあればあるほど、まるでルビーの宝石のように色気が引き立っているようでもあった。
厳しい環境で生き抜く地元の人びとの生活を支え、そして世のカーカルチャーを創出するような凄腕職人、オートルビーズを展開する野澤慎吾氏が普段着として着こなす1台だ。LX600とオーバルは、彼の心をぐっと掴んだという。アウトドアムードを高めてくれるオーバルを、あえて都会派プレミアムSUVという印象の強いLX600に持ち込み、なおかつオフロードタイヤを組み合わせて転がす。レクサス固有の世界観を損じないまま、絶妙にオフテイストを高めていた。
そもそもLX600には「Luxpedition」というコンセプトが盛り込まれる。「Luxury(ラグジュアリー)」に、冒険や探検を意味する「Expedition(エクスペディション)」を掛け合わせた造語であり、エグゼクティブ・オフロードとも表現される。街中やハイウェイはもちろん、そこがジャングルだろうが砂漠だろうが、とにかく“快適”に移動できる最強のモビリティである。実際にこれはLX600の中でも“オフロード”を名乗る、悪路走破性を重視したグレードだ。
自然体で使い倒しているようなカジュアルさ
そう考えるとオーバルという選択肢が、むしろしっくりくる。アウトドアシーンで映えるホイールはたくさんある。しかしオーバルは過度に泥臭くなく、都会に持ち込んでもスタイリッシュな雰囲気を匂わす。これがハイエンドSUVユーザーに支持されて、巷ではあらゆるコーディネートを見かける。そんな中でもこのLX600は、自然体で使い倒しているようなカジュアルさが宿る。
サイズは9.0J×20インチ。大柄なLX600にはぴったりとマッチし、LT275/55R20サイズのトーヨー・オープンカントリーR/Tとの相性も抜群だ。オーバルがサテンブラックを纏うことから、オフロードグレード固有の黒く落とし込まれたグリルやフォグランプベゼル、ドアミラーやドアハンドルなどとも調和する。タイヤに刻まれるホワイトレターを含めて、白×黒というモノトーンコーディネートが健康的に映る。クロームパーツをゴテっと盛り込んで華やかで豪華絢爛な雰囲気を醸し出すLX600とは一線を画す。
“高性能”が宿るホイール
オーバルが似合うのは表層のデザイン性だけではない。LX600と同じく高性能だからだ。オーバルは車種別専用設計で開発される。LX600/ランクル300に対しては、より強度と剛性を追い求めた結果としてフローフォーミング製法が採用されている。鋳造成型したホイールのリム部分を、ローラーでスピニング(熱間鍛圧)加工して、インナーリムを成型する方法だ。これによって高い強度と剛性を確保する。ディスク面に宿る優美なコンケーブフェイスの裏地には、リムに刻まれる“FF”に象徴される“高性能”が宿るホイールだ。どうやら「Luxpedition」が見事に表現されているのはLX600だけではなく、デルタフォース・オーバルもまた同様のようである。
REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)
PHOTO/中島仁菜(Nina NAKAJIMA)
MAGAZINE/GENROQ 2025年2月号
PRICE LIST
DELTA FORCE OVAL
9.0J×20インチ:10万5600円
【問い合わせ】
フォース
TEL 0797-71-1170
https://www.force-wheels.jp
【取材協力】
オートルビーズ
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