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Pirelli ICE ZERO ASIMMETRICO
氷雪路でのパフォーマンスをさらに向上
暑い夏がいつまでも続き、ようやく秋が来たかと思ったらいきなり寒い日々がやってきた。この冬はここ近年の中では雪が多いようで、12月の初旬から雪国ではかなりの積雪となっているようだ。太平洋側の地域でも、できれば冬はスタッドレスタイヤを履いていた方が安心して毎日を過ごせるというもの。そこで注目したい最新のスタッドレスタイヤが、ピレリのICE ZEROアシンメトリコである。
スクエアブロックと3Dサイプが設置圧を高める
長い歴史を持つピレリが乗用車とSUVのために開発したスタッドレスタイヤで、氷雪路面でのさらなるパフォーマンス向上を目指したもの。トレッド面は太い3本のストレートグルーブが不均等に刻まれており、その中にスクエアブロックと呼ばれる四角いブロックが一列に配置されているのが特徴だ。すべてのブロックには波型の3Dサイプが刻まれており、これらが接地面の均等分圧や接地圧の向上を生み出している。またトレッド面はショルダー部の角がかなり立てられているが、これは接地面積をできるだけ広くすることでグリップ性能を上げる効果が得られるという。
その性能を確かめるべく、アウディA4オールロードクワトロに245/45R18サイズを装着して雪道を目指してみた……のだが、まずドライ路面での扱いやすさに驚いてしまった。路面の状況をしっかりと伝えてくれるし、ステアリングの動きに対する反応もスタッドレスタイヤとは思えないほど確実だ。やや低音で共鳴しているようなスタッドレスタイヤ独特の音はやはり聞こえてくるが、それも夏タイヤと比べれば、というレベルで少し走ればほぼ気にならなくなるだろう。
安定したグリップ力を実感
いよいよ雪道へと突入する。タイヤが雪を掴んで掻いてくれる感覚が右足を通して伝わってくるので、安心してスロットルを踏んでいける。ステアリングの微妙な動きにもフロントがすぐに反応してくれるので、まるでドライ路面を走っているような感覚にさえなってしまう。AWDなのをいいことに、新雪が20cmくらい積もった道にも入ってみたが、クルマをグイグイと前に押し進めてくれるのが実に頼もしい。多少、左右に振られるような場面でもそのままスロットルを踏み続けるだけで難なくグリップは回復してくれるので、緊張感なく雪道を走っていける。
特に得意なのはやはり圧雪路で、急ブレーキを踏んでも確実に短距離で停止できるグリップ力を見せてくれた。この安心感は、雪国以外のドライバーにはとても心強いだろう。
ドライ路面でのスポーツ性能と雪道での確実なグリップ力を両立した、いかにもピレリらしいオールラウンダー性能が魅力のスタッドレスタイヤだ。雪国に住んでいる人はもちろん、たまにスキーやスノボで雪道を走るというようなユーザーにもベストな選択だろう。
REPORT/永田元輔(Gensuke NAGATA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2025年2月号
【問い合わせ】
ピレリジャパン
https://www.pirelli.com/tyres/ja-jp/
ピレリ・アイス・ゼロ・アシンメトリコ SIZE LINE-UP
■15インチ
175/65R15
185/60R15
185/65R15
195/65R15
■16インチ
195/60R16
195/65R16
205/55R16
205/60R16
205/65R16
215/60R16
215/65R16
■17インチ
195/60R17
205/55R17
215/45R17
215/50R17
215/55R17
215/60R17
215/65R17
225/45R17
225/50R17
225/55R17
225/60R17
225/65R17
235/60R17
235/65R17
■18インチ
215/50R18
215/55R18
225/45R18
225/50R18
225/55R18
225/60R18
235/45R18
235/50R18
235/55R18
235/60R18
235/65R18
245/40R18
245/45R18
245/60R18
255/40R18
■19インチ
235/55R19
245/40R19
245/45R19
245/55R19
255/45R19
255/50R19
255/55R19
■20インチ
235/50R20
235/55R20
255/40R20
255/45R20
255/50R20
■21インチ
255/35R21