米国のオークションハウスがフェラーリ黎明期のレーシングカーを出品

「落札予想価格12億円?」 イタリア初開催のオークションに出品される「フェラーリ 166 インター スポーツ コルサ」驚異の価格

2025年に初開催される「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ・オークション」の目玉として登場する、1948年型「フェラーリ 166 インター スポーツ コルサ」。
2025年に初開催される「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ・オークション」の目玉として登場する、1948年型「フェラーリ 166 インター スポーツ コルサ」。
米国のブロード・アロー・オークションは、2025年5月24〜25日にかけて開催される「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ・オークション」に、1948年型「フェラーリ 166 インター スポーツ コルサ」を出品する。その驚きの落札予想価格とは?

1948 Ferrari 166 Inter Sport Corsa

フェラーリ黎明期の貴重なレーシングカー

2025年に初開催される「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ・オークション」の目玉として登場する、1948年型「フェラーリ 166 インター スポーツ コルサ」。
戦後すぐにフェラーリによって製造された「166 インター スポーツ コルサ」は2.0リッターV型12気筒エンジンを搭載し、タルガ・フローリオなど、様々なレースイベントに参戦した。

世界有数のコレクターカーオークションハウス「ブロード・アロー・オークション」は2021年設立ながら、2025年に初開催されるコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ・オークションの公式オークションハウスに指定された。

今回、ブロード・アロー・オークションが、オークションの目玉として出品するのは、カロッツェリア・アンサローニによる美しいコーチワークが施された1948年型「フェラーリ 166 インター スポーツ コルサ」である。シャシーナンバー「004 C」は、フェラーリの初期の顧客であったベサナ兄弟が購入した2台のうちの1台であり、1948年のタルガ・フローリオで総合6位に入賞。推定価格は550万~750万ユーロ(約8億8500万〜12億円)とされている。

オリジナルのボディとシャシー、2.0リッター型V12気筒エンジン、5速レーシングギヤボックスを備え、フェラーリ・クラシケによるホワイトブック認定済み。さらに、1965年から2015年までの50年間にわたる家族所有と、その素晴らしい実績を記録した複数の詳細なドキュメントも付属される。

コンクールデレガンスで多くの受賞歴

2025年に初開催される「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ・オークション」の目玉として登場する、1948年型「フェラーリ 166 インター スポーツ コルサ」。
シャシーナンバー「004 C」は、その素晴らしいコンディションから、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスをはじめ、多くの受賞歴を持つ。

2004年のペブルビーチ・コンクール・デレガンスにおける受賞も含め、数々のコンクールデレガンスにおいて賞を獲得しているほか、2019年と2022年にはペブルビーチの「カーサ・フェラーリ(フェラーリの公式ブース)」にも展示された実績を持つ。

ブロード・アロー・オークションのオークション担当副社長を務めるバーニー・ルプレヒトは、貴重なフェラーリの出品について次のように説明を加えた。

「5月に初開催されるコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ・オークションに出品させていただくシャシーナンバー『004 C』の1948年型フェラーリ 166は、間違いなく黎明期のフェラーリの中で最も重要な1台です。その傑出した実績と、長く十分に文書化されたヒストリーから、私たちが初めてイタリアで開催するのオークションのハイライトとして、これ以上にふさわしい個体はありません」

ブロード・アロー・オークションは、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステの公式オークションパートナーとして、BMWと提携し、同社初となるヨーロッパでのオークションを開催する。イタリアのコモ湖畔で開催されるヒストリックカーイベント内で行われるオークションには、最高品質のコレクターカー70台が出品される予定。また、オークショニアとして、世界屈指の実績を持つトーマス・フォレスターの参加も決まっている。

フェラーリ 166MMのフロントビュー

【フェラーリ名鑑】「フェラーリ166(1948)」F1GP参戦とロードカー製作

「125」、「275 F1」、「340 F1」といったマシンを続々F1グランプリへ投入していったスクーデリア・フェラーリは、1951年シーズンのシルバーストンでついにアルファロメオに黒星をつけることに成功する。ファン・マヌエル・ファンジオの駆るアルファロメオ 159Bを破ったのは、フロイラン・ゴンザレスの乗る「375 F1」。自然吸気の4.5リッターV12を搭載した同車は350psの最高出力を誇った。また、フェラーリのロードカーモデルの原点といえる166シリーズも1948年に誕生。ミッレミリアで総合優勝を果たした「166S」や「166MM」、フェラーリ初のGT=グランツーリズモといえる「166インテル」などのバリエーションが登場した。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…