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Lamborghini Urus
ランボルギーニの業績を押し上げたウルス
ウルスは、販売台数、売上高、収益において、ランボルギーニ史上最大の成功作となった。ランボルギーニの売上高は、ウルス販売開始年の10億900万ユーロから、2018年には14億1500万ユーロと40%も成長。2019年には18億1000万ユーロとピークに達し、2020年は新型コロナウイルスのパンデミック期間と重なりながらも16億1000万ユーロを記録している。
販売台数も大幅に増加。ウルスの本格的なデリバリーがスタートした2019年は、前年比43%増となる8205台をデリバリー。ウルスの投入により、ランボルギーニの販売台数は2倍近くも成長することになった。
2018年から2021年末までに全世界で合計1万6000台のウルスが納車され、デビュー以来4年連続でランボルギーニにおけるベストセラーを独走。ウルスは世界5大陸全てで販売されており、カスタマーの85%が初めてのランボルギーニとしてウルスを購入している。
ファクトリーの拡張や700名の新規雇用も実現
サンタアガタ・ボロネーゼの本社ファクトリーもウルスの好調に合わせて拡張。生産施設は8万平方メートルから16万平方メートルへと倍増し、ペイント工場のほか、フィニッシュ部門、オフィスビル、テストトラック、物流倉庫、トリジェネレーション・プラント、エネルギー・ハブなどが新設された。この変革期を支えるために、人的資本にも大規模な投資を行っており、わずか4年で700名以上の人材が正社員として採用されている。
ウルスは最高出力650hp・最大トルク850Nmを発揮する4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載。0-100km/h加速は3.6秒、最高速度305km/hとスポーツカーをも凌ぐパフォーマンスを実現した。カラーバリエーションも豊富で、販売開始時には16色を展開。現在は専用ペイント工場の新設や、パーソナライゼーションプログラム「アド・ペルソナム」の充実化により、45色以上のカラーから選べるようになった。
ウルスはその並外れた高性能により、様々な記録にもチャレンジしてきた。2021年3月にはロシアのバイカル湖で行われた氷上イベント「Days of Speed」に参加し、氷上におけるスピード記録を樹立。この際に1000メートルの距離で最高速度298km/hに達し、スタンディングスタートからの平均速度114km/hを記録している。