アウディ史上最強の後輪駆動「R8 クーペ V10 GT RWD」

アウディ R8最後の限定モデル「V10 GT RWD」はかつての「R8 GT」をオマージュして333台スペシャル仕様

アウディ R8 GTをオマージュ「R8 クーペ V10 GT RWD」の走行シーン。
アウディ史上最強の後輪駆動モデルとして登場した「アウディ R8 クーペ V10 GT RWD」。
アウディ・スポーツは「R8 クーペ V10 GT RWD」を発表した。最高出力620psを発揮する5.2リッターV型10気筒自然吸気を搭載、アウディブランド史上最もパワフルな後輪駆動モデルとなる。世界限定333台、すべての車両にシリアルナンバーが刻印される。2023年からディーラーでの販売がスタートし、価格は22万5000ユーロからとなっている。

Audi R8 Coupe V10 GT RWD

後輪駆動ながらクワトロと変わらないパフォーマンス

いよいよ、現行モデルのフィナーレが近づいてきたR8。最高出力620psを発揮する5.2リッターV型10気筒自然吸気エンジンを搭載し、アウディ史上最もパワフルな後輪駆動モデルが誕生した。
いよいよ、現行モデルのフィナーレが近づいてきたR8。最高出力620psを発揮する5.2リッターV型10気筒自然吸気エンジンを搭載し、アウディ史上最もパワフルな後輪駆動モデルが誕生した。

アウディ R8 クーペ V10 GT RWDは、333台がドイツ・ネッカーズルムのベーリンガーホフ工場においてハンドメイドで製造される。

今回、2010年にデビューした初代「R8 GT」へのオマージュを込めた様々な専用装備を採用。ブラックペイントされたインテークマニホールド、専用設計された軽量アロイホイール、ブラックとレッドの専用コンビネーションインテリアなど、限定モデルに相応しいメニューが揃えられた。

ベースとなったのは「R8 V10 パフォーマンス RWD」で、後輪駆動モデルながらクワトロ(4WD)と変わらないパフォーマンスを目指したという。最高出力は570psから620psにパワーアップ、最大トルクは565Nmを発揮。0-100km/h加速が3.4秒、0-200km/h加速が10.1秒、最高速度は320km/hに達すると謳う。

搭載される7速DCTは高速性能に特化すべくギヤ比が変更された。これにより、すべてのギヤで、より鋭い加速が可能になったという。

風洞施設で最適化されたカーボン製空力パーツ

フロントスプリッターやグースネック・ステー付きリアウイングなどのカーボンファイバー製空力パーツは、すべて風洞施設で形状が最適化さえている。
フロントスプリッターやグースネック・ステー付きリヤウイングなどのカーボンファイバー製空力パーツは、すべて風洞施設で形状が最適化さえている。

エクステリアは、リヤにブラックの「R8 GT」のレタリングを採用し、すべてのエンブレム類はブラックでまとめられた。風洞実験施設で最適化されたグロス・カーボンファイバー製エアロキットは、ダウンフォースレベルを向上させ、高いコーナリングスピードを実現している。

フロントスプリッター、エアロフリック、サイドスカートカバー、リヤバンパーサイド・エレメント、ディフューザー、グースネック・ステー付きリヤウイングなど、カーボンファイバー製コンポーネントで統一。これらの空力パーツにより、ボディ全体のエアフローを最適化し、空力効率を向上させた。

ボディカラーは「R8 GT」をイメージし、マットな「スズカグレー(Suzuka Gray)」をメインに採用。また、「タンゴロット・メタリック(Tangorot Metallic)」と「デイトナ・グレー・メタリック(Daytona Gray Metallic)」もチョイスすることができる。

ベースモデルから20kgもの軽量化を実現

ベースとなった「R8 V10 パフォーマンス RWD」と「アウディ R8 クーペ V10 GT RWD」。
ベースとなった「R8 V10 パフォーマンス RWD」と「アウディ R8 クーペ V10 GT RWD」。専用設計された22インチアロイホイールやCFRP製アンチロールバーの採用により、20kgも軽量化されている。

ベースとなった「R8 V10 パフォーマンス RWD」から、約20kgもの軽量化が図られ、乾燥重量1570kgを実現。モータースポーツ用リムをベースに専用設計された、20インチ10本スポーク軽量アロイホイールは、公道とサーキットで最高のパフォーマンスを提供するミシュラン「Sport Cup 2」タイヤが組み合わせられる。また、強力な制動力を持つセラミックブレーキシステムも軽量化に貢献している。

足まわりにはCFRP製アンチロールバーを備えた「パフォーマンス・スポーツ・サスペンション」を装着。フロントのアンチロールバーはカーボンファイバー製となり、腐食防止のアルマイト処理が施されたカップリングロッド接続部と合わせたことで、軽量化、路面追従性、コーナリング性能が大幅に向上した。さらに上級レベルのドライバーには、細かいセッティングが可能な「R8 GT コイルオーバー・サスペンション」もオプションで用意されている。

ブラックとレッドで纏められたコクピット

アウディ R8 GTをオマージュ「R8 クーペ V10 GT RWD」のインテリア。
2010年にデビューした「R8 GT」をオマージュし、レーシーなブラックとレッドが組み合わせられたコクピット。

インテリアはレーシーなブラックとレッドが組み合わせられ、12年前のR8 GTに装備されていたレッドのシートベルトも採用された。フロアマットとR8バケットシートには、ブラックとレッドの専用レタリングが施されている。また、セレクターレバー中央には、R8 GT専用のシリアルナンバー入りカーボンインレイが埋め込まれた。

アウディ・スポーツGmbHは、R8 クーペ V10 GT RWDで、初めて「トルク・リヤ・モード」を導入。トラクションコントロール・システムによってリヤアクスルのグリップレベルが制御され、スリップレベルが7モード用意された。

ステアリングホイールに配置された「コントロール・サテライト」を介して、リヤのトルクレベル設定が可能。レベル1では完璧なグリップレベルが提供され、逆にレベル7ではかなり滑りやすくなる(ドリフトがしやすくなる)。この機能により、ドライビングスキルや路面状況の変化に合わせた、セッティングを楽しむことができる。

アウディ R8 クーペ V10 performance RWDのフロントビュー

非公開: アウディ R8のRWDモデルがパワーアップ! 自然吸気V10を味わい尽くせるスーパースポーツ

アウディは2021年10月7日、「R8 V10 RWD」の改良新型モデル、「R8 V10 perfomance RWD」を発表した。エンジンの最高出力をプラス30psの570psとし、バケットシートやセラミックディスクブレーキなどを用意。後輪駆動モデルならではのコントロールする楽しさを追求するとともに、よりスポーティな1台としてアップデートした。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…