ポルシェのスポーツサルーン比較「違いはエンジンかモーターかだけじゃない」

ポルシェのスポーツサルーン「パナメーラ」と「タイカン」比較で見えたパワートレイン以外の違いとは?

ポルシェ パナメーラ(上)とポルシェ タイカン(下)
ポルシェ パナメーラ(上)とポルシェ タイカン(下)
「ポルシェ パナメーラ」と「ポルシェ タイカン」は、ガソリンエンジンとモーターという異なるパワートレインを持つ2台である。4ドアのスポーティなサルーンという似たキャラクターを持つ2台であるが、それぞれはどのような特徴を持つのだろうか。それぞれのベースモデルを比較してみよう。

PORSCHE PANAMERA
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PORSCHE TAYCAN

ボディサイズもウェイトも実はさほど変わらない

細かいデザインこそ違うものの、同じボディタイプ、同じ車格を持つパナメーラとタイカンとを比較すると、パナメーラの方が若干ボディサイズが大きいことが分かる。

ただ、全幅はタイカンの方がパナメーラよりも29mm広い。両車を前面から見たとき、タイカンの方が幅広いように感じると思うが、その感覚は間違いではない。

そして注目点はラゲッジスペースだ。総容量は大差ないものの、タイカンはフロントに84Lのスペースがある。このスペースは、エンジンがないからこそできるもので、フロント+トランクの言葉を組み合わせて「フランク」とも呼ばれている。駐車方向に関係なく荷物が積めるようになるので、数値以上に使い勝手の良さを感じるだろう。

ポルシェ パナメーラ

全長5052mm×全幅1937mm×全高1423mm
重量1885kg
ホイールベース2950mm
ラゲッジ容量494L(通常時)


ポルシェ タイカン

全長4963mm×全幅1966mm×全高1395mm
重量2050kg
ホイールベース2900mm
ラゲッジ容量407L(後)・84L(前)

「ポルシェらしさ」とはなにか?

かたやガソリンエンジン、かたやモーターだが、最高出力や0-100km/h加速の性能は同等と言える。しかしタイカンは、ローンチコントロール機能を使用すれば、ガソリンエンジンでは困難なトルクを瞬時に出せるのが強みである。これまでに体感したことのない加速を味わえることは間違いない。

問題はポルシェらしさをどこに感じるかである。ポルシェと言えば、ほかのブランドがお手本にするようなスポーツ性能が魅力であるが、その根幹を支えているのがエンジンと言える。パナメーラは911などとは違ってV6であるが、ポルシェらしい官能的なサウンドを奏でるようチューニングがなされている。

エンジンがあってこそのポルシェとみるか、なくてもポルシェとみるか、2台を購入対象として比較検討するなら悩みそうである。

ポルシェ パナメーラ

エンジン形式=V型6気筒ターボ
排気量=2894cc
最高出力=353PS/5400〜6700rpm
最大トルク=500Nm/1900〜4800rpm
トランスミッション=8速DCT
駆動方式=RWD
0-100km/h加速=5.3秒

ポルシェ タイカン

モーター形式=交流同期モーター
最高出力=326PS
最大トルク=345Nm
トランスミッション=2速AT
駆動方式=RWD
0-100km/h加速=5.4秒

タイカンは補助金でよりお買い得に

最後に価格について。値段が高いイメージのあるEVだが、パナメーラとタイカンの比較では話が違ってくる。タイカンはパナメーラより138万円も安いのだ。

しかもタイカンはCEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)の対象車。ベースモデルでは64万9000円の補助を受けることができる。そう考えると2台の価格差は200万円オーバーとなる。同じようなサルーンボディと動力性能を持つパナメーラとタイカンだが、パワートレイン以上に異なるのは、その価格といえるかもしれない。

車両本体価格

ポルシェ パナメーラ

1424万円〜

ポルシェ タイカン

1286万円〜

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