この人事は近い将来、日本におけるフォルクスワーゲン、アウディ、ベントレー、そしてランボルギーニ ブランドをひとつのグループ販売法人の下に再編する計画に向けた動きのひとつ
ティル・シェア氏は2016年3月にVGJの社長に就任。5年7カ月におよぶ在任中に「Road to 2020」という中期戦略を定め、「People’s Car Brand」としてお客様に一層寄り添うことで、顧客満足度向上に取り組んだ。2018年に導入を開始したクリーンディーゼルモデルを市場に定着させ、その後はSUV攻勢と銘打ちスモールおよびコンパクトサイズのSUVを拡販。顧客の選択肢を広げた。その結果、2020 年、日本のフォルクスワーゲン販売台数におけるSUVシェアは42%に上った。また、同年、正規販売店ネットワークと新たな販売契約を締結することで、未来のモビリティを展開する土台を整えた。今年は、春より過去最多となるモデルを市場投入する製品攻勢を仕掛け、今後の PHEVやEVによるさらなる電動化に繋ぐための、初めてのマイルドハイブリッド式「ゴルフ」も投入した。
新社長に就任するマティアス・シェーパース氏は、2002年にフォルクスワーゲン グループ傘下のアウディAGに入社。日本語とドイツ語を母国語とするシェーパース氏は2003年より、日本を含むアジアのアウディビジネスを中心に、アウディ本社日本地区担当マネジャー、アウディジャパン営業本部長兼ネットワーク開発部長、アウディジャパン販売株式会社代表取締役社長などを歴任。2018年9月よりアウディ フォルクスワーゲン台湾の代表取締役社長として、台湾のフォルクスワーゲン グループ販売法人社長とアウディ ブランドの責任者を務めた。今年9月1日にアウディジャパン株式会社の代表取締役社長に就任している。
VGJの発表によると、シェーパース氏が両社の社長を兼務する人事は、日本におけるフォルクスワーゲン、アウディ、ベントレー、そしてランボルギーニ ブランドを近い将来、世界各国のグループ販売法人同様に、各ブランドの専任のマネージメントに率いられながら、ひとつのグループ販売法人の下に再編する計画をその背景としているという。詳細は追って発表されるとのことだ。