そのベースはY60型日産・サファリ。
同じステーションワゴンタイプのボディを持つトヨタ・ランドクルーザー60系と肩を並べ、本格クロスカントリー車の旗艦として、80年代のクロカンブームの時代を牽引した1台だ。
サファリの中でも大柄なグランロードあるいはキングスロードがベースであると思われ、全長はほぼ5メートル、全幅も1.9メートルを超えるもの。
そんなサファリをベースとしたオーテック・アデューは儀礼車と呼ばれるカテゴリーに入るボディスタイルを持っている。
中でも、葬儀などで葬送の際に用いられる霊柩車として使われることも想定した架装が施されている。
特にモディファイが施されているのが、フロントノーズ周り。
ローマの神殿を想起させるような大型のグリルに、クラシックカーのようなクラムシェルフェンダーが誂えられている。
そしてウインドシールドからグリルに向かって絞り込まれたボンネットはサファリのノーマルよりもセンターの峰が切り立ち、そこをスカイラインとするように、左右に裾野が広がっていくかのような迫力をもったデザインとなっている。
ハイルーフボディとなるルーフは、ランドウトップ あるいはファントムトップと呼ばれる架装がされており、車両後部を優しく包んでいる。