【連載 ミニバンの起源 1-2】あくまでも乗用車ベースが基本! ミニバンと呼ばれる5つの条件とは?

ボンネットがある、全長は5mまで、ミニバンの定義を改めて考えてみよう!【新連載「ミニバンの起源」第1回 ルーツを探る 中編】

「ミニバン」といっても、日本では比較的大きなクルマばかりでどこが「ミニ」なんだ! と思っている人もいるだろう。そもそもミニバンとは何なのか? どうやって生まれたのか? そんなルーツを紐解いてみたい。

ミニバンには明確なボンネットが必要!

前編で紹介したように、従来からあったフルサイズバンよりもはるかに小さかったというのが「ミニバン」の由来だ。ゆえにフルサイズバンと同程度かそれ以上の大きさになってしまったら、ミニバンの呼称は返上しなくてはならないだろう。

現在での比較にはなるが、北米版ホンダ・オデッセイは全長約5.2mとかなり大きい。一方フルサイズバンであるGMCサヴァナは全長約5.7mと圧倒的。ゆえに現状で北米版オデッセイはミニバンと言える。

やはりクルマはそのフォルムが大切だ。遠目から見てもミニバンとわかるフォルムが望ましい。ゆえに短くても明確なボンネットが必要だろう。とくに日本ではワンボックスカーとは違うからこそ、乗用車ライクに見えてヒットしているわけで、フォルムからして異なる。

重要なポイントがまだある。それは「何をベースにしているか?」だ。フルサイズバンの多くはピックアップなどのトラックがベースだ。アメリカの国民車とも言えるトラックだが、極めてハードな使用にも耐えることが求められる。だが、そのことは人を乗せることに関して必ずしも有利に働かない。乗り心地が悪くなったり、ドライバビリティの点でもネガが出る場合がある。

一方、ミニバンはその多くが乗用車ベース。人が快適に移動できることを目指している。乗り心地や静粛性、そして自然なハンドリングなど、乗用車ライクな快適さが大前提。多人数乗車可能な乗用車なのだ。

〜これがミニバンの条件〜

(1)ボンネットがある
(2)全長 5m 程度まで
(3)3 列シートメインで多人数乗車可
(4)シートアレンジができる
(5)荷物がたくさん積める

ヨーロッパにもあった独自進化のミニバンたち

ミニバンといえばアメリカのイメージだが、じつはヨーロッパでも登場は意外にも早い。なんと1956年にフィアット600(セイチェント)派生で3列シート6人乗りの「ムルティプラ」が登場している。

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[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]

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