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高耐衝撃プラスチックの強度はPPの約10倍、発泡成形で約3割の軽量化が可能 【人テク2017名古屋】トヨタ紡織・高耐衝撃プラスチック/レクサスLC用シート&ドアトリム

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左が高耐衝撃プラスチックを用いた発泡成形ドアトリム、右がPPソリッド成形の従来品。前者は年内発売予定の新型車で初採用の見込み

自動車技術会主催の自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2017名古屋」が6月28~39日の3日間、ポートメッセなごや(愛知県名古屋市)で開催された。

前回を上回る320社・659小間が出展し、39,810人が来場したブースおよび企画展示コーナーから、5月24~26日にパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催された「人とくるまのテクノロジー展2017横浜」では見られなかった、紹介できなかった新技術や匠の技を中心にピックアップする。

高速面衝撃試験を受けた樹脂のテストピース。自動車用PP(左)は広範囲に割れが広がり、PC/ABS(中央)は衝撃を加えたロッドの形通りに穴が開いているが、高耐衝撃性プラスチック(右)は薄く傷が入るに留まっている

シートのほかトリム類やフィルター、吸気システムなどを開発・製造するトヨタ紡織は、PPとポリアミド11を相溶化剤で結合させ、サラミ構造を形成することで、剛性を維持したまま衝撃強度を従来のPPに対し約10倍、バイオプラスチックに対し約13倍に高め、ポリカーボネート樹脂を上回った「高耐衝撃プラスチック」を参考出品。

高耐衝撃性プラスチックを発泡成形したドアトリムと、PPをソリッド成形した従来品とを比較展示して、基材目付を2.1kg/m2から1.5kg/m2へ、重量を1,500gから1,160gへ軽量化できるという活用例を提案していた。

レクサスLC用シート。左がスポーツシート、右が本革シート。本革シートのクッションはメイン部とサイド部を分離することでホールド性を確保している

そのほか、レクサスLCに採用されたスポーツシートおよび本革シート、ドレープ形状を与えたドアトリムを披露。軽量化しつつ剛性を高めた骨格、金型にセットしたカバーの中にウレタンを注入し発泡成形した表皮一体クッション(スポーツシート)などにより、フィット感とホールド性、仕上がり品質を高めていることを、実際に座って体感することができた。

レクサスLC用ドレープ形状ドアトリム。接着剤が塗布された表皮を吸引しながら、型に角度を付けて基材を圧着することで、浮き・シワを発生させずにドレープ形状を再現している

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