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SiC半導体の採用による高温動作化にも対応が可能に 日立金属、パワーモジュール用高熱伝導窒化ケイ素(Si3N4)基板を開発

  • 2017/10/15
  • Motor Fan illustrated編集部
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パワーモジュールのイメージ図

日立金属株式会社は、電気自動車やハイブリッド電気自動車、鉄道車両、産業機器に搭載されるパワーモジュール用に高熱伝導窒化ケイ素基板を開発した。この開発品を用いることで、パワーモジュールの冷却機構の小型化、低コスト化が期待できる。2019年の量産を予定している。

1.背景

電力の変換と制御を高効率で行なうパワーモジュールは、電気自動車やハイブリッド電気自動車をはじめ、鉄道車両、産業機器のモーターの制御部材として急速に普及が進んでいる。

パワーモジュールに使用される絶縁基板は、絶縁性のみならず、パワー半導体から出る熱を効率よく伝える熱伝導率と、温度サイクルにより発生する応力に耐えられる高い機械的特性が要求される。さらに今後、次世代パワー半導体としてSiC半導体の採用が進むことが予想されており、絶縁基板の高い熱伝導率、機械的特性への要求は強まる傾向にある。

2.概要

今回、日立金属が開発した窒化ケイ素基板は、高い熱伝導率と機械的特性を両立した窒化ケイ素基板である。これまでに培った窒化物系セラミックスの材料技術と製造プロセスの適正化により、熱伝導率130W/m・Kを実現した。従来品と同等の曲げ特性(700MPa)を維持している。

この開発品を用いることで、パワーモジュールの冷却機構の小型化、低コスト化が期待できる。加えて、SiC半導体の採用による高温動作化にも対応が可能になる。

今後、日立金属では、顧客ニーズに対応する品揃えの拡充、生産能力の増強、販売体制の強化といった成長戦略の実行により、2025 年度までに窒化ケイ素基板事業の売上規模5倍(2016年度比)を目指す計画だ。

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