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日本精工:高信頼性の鉄道駆動装置用軸受を開発、鉄道駆動装置の省メンテナンスに貢献

  • 2020/03/31
  • Motor Fan illustrated編集部
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日本精工(NSK)は、信頼性をより一層高めた鉄道駆動装置用軸受を開発した。

 本開発品の駆動装置小歯車用軸受は、取り扱いの容易さと駆動装置特有の過酷な環境下でも長期間使用できる高信頼性により、駆動装置の省メンテナンス化、鉄道車両のライフサイクルコストの削減に貢献する。また、駆動装置大歯車用軸受は、豊富な実績を持つ高信頼性仕様のサイズ拡充を行う。

 近年の鉄道業界における環境保全とライフサイクルコスト削減要求の高まりを背景に、駆動装置用の軸受には、これまで以上に高信頼性や省メンテナンス性が必要とされている。鉄道車両を駆動する主電動機の出力を車軸へ伝達する駆動装置(歯車減速機)は、線路と車輪の間で発生する大きな振動を受ける。駆動装置は小歯車軸と大歯車軸があり、この駆動装置の歯車軸を支持する軸受には、過酷な振動下でも破損せずに長期間使用できる、高い信頼性が要求される。また、定期的に確実なメンテナンスを施すことも信頼性確保のうえで重要だ。

 NSKは、駆動装置の小歯車に使用される円すいころ軸受を高速車両など様々な鉄道車両用に供給し、多くの実績を有している。しかし、円すいころ軸受を使用する形式の駆動装置ではメンテナンス時にエンドプレーと呼ばれる、歯車軸の軸方向動き量の調整を熟練作業者が慎重に行う必要があり、多くの人手とコストを要することが課題だった。

小歯車用開発品の特長

1. 省メンテナンスを実現
小歯車に使用される従来の円すいころ軸受は、エンドプレーの調整が必要だった。NSKは、出荷時点にすきまが調整され、軸受を取り付けるだけで最適なエンドプレーとなる四点接触玉軸受と、併せて使用される円筒ころ軸受を開発した。

2. 高強度保持器を採用
駆動装置用軸受は、線路からの大きな振動、衝撃を受けるため、保持器強度が重要。開発品は、NSKが駆動装置用円すいころ軸受で培った豊富な実績や知見を元に開発設計した高強度保持器を採用、最適ポケット隅R形状とリング案内により保持器発生応力を75%低減した。

3. 内輪の耐クリープ性を向上
開発品は、内輪に寸法安定化熱処理を採用することにより、高温下での長期使用における内輪の寸法変化を抑制し、耐クリープ性を向上させている。

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