小型検出スイッチのラインナップを拡充

アルプスアルパイン:1回路2接点の検出スイッチSSCZを新たに開発

アルプスアルパインは、自動車のドア等の開閉検出を行うスイッチシリーズにおいて新たなラインナップとなる小型検出スイッチSSCZを開発した。

自動車の電子化が進む中、使用される電子部品への要求は小型・軽量化に加えて、より高精度であることや、故障・誤作動・誤操作への対応として、周辺回路の断線などの異常をいち早く検出することなど、安全へのニーズが高まっている。

小型検出スイッチを必要とするドアロックモジュールにおいても、故障検知機能や、キーロック/アンロックの精度向上、取付の改善要求があり、これらに対応するために、アルプスアルパインが発売中のSSCWをベースに改良を加え、この度小型検出スイッチSSCZが開発された。

近年、自動車は安全装備の拡充が進み、車速反応ロックなど、自動ロック対応車が増えてきている。自動ロックシステムでは、状況に合わせECUが自動でロック/アンロックの状態とする仕様であるためドアロックの状態検出が必要となっている。

既存製品のSSCW(1回路1接点)は主に車両ドアのロック検出に使用されているが、今回開発したSSCZは1回路2接点を採用しているため、ロック/アンロック2つの状態を検出することが可能となる。さらに両面摺動接点を採用することで、衝撃や振動が加わる環境下でも高い接触信頼性を確保している。また内部構造の変更により、従来品の3倍となる30万回の動作寿命を実現している。

アルプスアルパインでは、20年以上に渡り車載用検出スイッチを製造・販売している。現在、主な使用用途となっているドアの開閉検知のほかにも、昨今ではEVの充電器接続検知や、スマートルームミラーのオンオフ検知などへの需要も高まっており、徐々に採用用途を広げていく予定。

【製品画像】SSCZ110101

【主な特長】

  1. 1回路2接点SW:単極双投スイッチ
  2. はんだレスでの取付可:コネクタ端子により端子挿入のみで回路を接続
  3. 30万回寿命:応力振幅しない構造への変更により長寿命化を実現
  4. 既存のSSCW(1回路1接点SW)と取り付けコンパチ:共通の取付筐体設計で、1回路1接点、1回路2接点をグレード違い等の用途に対応可能

【主な用途】
・サイドドア、スライドドア、バックドア等の開閉検出

【販売計画】

量産開始:量産中 2022/2月~
サンプル価格:¥180
開発:技術本部 涌谷工場(宮城県涌谷町)
生産:生産本部 涌谷工場(宮城県涌谷町)
月産:120万個/月

【主な仕様】

外径サイズ:5.3×13.84×15.4mm
作動力:1.1 N max.
定格:最大 0.1A 16V DC
   最小 50μA 3V DC
動作寿命:30万回
接触抵抗:500mΩ max.

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