アイシンの新商品が、2021年8月2日に発売されたTOYOTA新型ランドクルーザーに採用された。
今回採用された新技術である「次世代オフロード制御(クロールコントロール)」「減衰力調整式アブソーバーシステム」「大型車向けキャリパ一体型電動パーキングブレーキ」は、ランドクルーザーの本質である“信頼性・耐久性・悪路走破性”に貢献し、“世界中のどんな道でも運転しやすく、疲れにくい走りを実現する”クルマの一翼を担う。
今回新たに開発した商品
■減衰力調整式アブゾーバーシステム
アイシンでは、2012年から本商品のシステムサプライヤーとして開発に取り組んでおり、車両状態を精度良く推定できるアルゴリズム、減衰力調整幅の広いアブソーバー、最適な制御を行うECUをシステムで開発することにより高い性能を実現してきた。
今回は、新たにオフロード用制御を開発し、接地輪を高減衰、非接地輪を低減衰にし、対角輪の減衰力を適切に制御することで、険しい岩石路のような本格オフロードの走破性や車両安定性を向上した。
また、日立Astemoと共同で開発したアブソーバーは減衰力の「伸び」「縮み」を共通機構で行っていたものを、個別調整可能な機構としたことで、より適切な減衰力制御が可能になり、優れた操縦性と快適な乗り心地を、さらに高いレベルで両立した。この機構をアブソーバーに内蔵化することで、従来品に対し省スペースを実現した。
■Direct Shift-10AT(10速オートマチックトランスミッション)
ランドクルーザーにふさわしい世界中の過酷な環境下での信頼性、耐久性を確保しつつ、クラストップレベルの動力性能と環境性能を両立した新開発のオートマチックトランスミッション。
構成部品の効率改善・軽量化の技術を織込むことで燃費向上に貢献し、クロスレシオ※による加速性能の向上でSUV車両としての”走りの魅力”を追求した。
※ギア比の差を小さく(ギア比を近く)して、変速前後のエンジンの回転速度(回転数)の変化を小さくする