シェフラーは、中国でサーマルマネージメントモジュール(TMM)の生産台数が500万台に達するという、画期的な記録を打ち立てたことを発表した。シェフラー中国部門のオートモーティブ・テクノロジー事業部の社長であるチェン・シャンビン博士は次のように述べている。「シェフラーの自動車事業ポートフォリオにおいて、サーマルマネージメントモジュールは、飛躍的な成長が期待される重要な分野です。当社中国チームによる懸命な努力とお客さまからの信頼と支援と共に、我々の生産が長年にわたって成長の一端を担い続けていることを非常に嬉しく思います」
車両の温度管理をより効率的に行ううえで、サーマルマネージメントは縁の下の力持ち的存在といえる。電気自動車やハイブリッド車から内燃エンジン車まで、サーマルマネジメントは、パワートレインの効率性向上、快適な乗り心地、そしてCO2排出量の削減において、重要な役割を果たしている。ニューエナジービークルにおいては、走行距離を伸ばしたり、電気駆動システムの安全性を高めたりするのにサーマルマネージメントが大きく寄与している。
シェフラーは2011年に、ガソリンエンジン車のパワートレインに使用する最初のサーマルマネージメントモジュールを市場投入して以来、継続的にサーマルマネージメントモジュールの生産に携わってきた。それ以来、モジュールおよびそのコンポーネントを、プロダクトデザイン、精度、効率そして部品の統合レベルで一貫して改良し続けている。たとえば、内燃エンジン車向けのサーマルマネージメントモジュールは、メカトロニクス設計で、高いコンパクト性と効率性を特徴としており、効果的なエンジン暖機運転時間の短縮、車内快適性の向上、さらに、WLTC モードでの2%から4%の燃費削減に寄与している。
シェフラーのグローバルな貢献
シェフラーは、2016年に中国でサーマルマネージメントモジュールの生産を開始し、現在では、湘潭(ショウタン)および太倉(タイソウ)の生産拠点に生産ラインを構築している。長年にわたり、シェフラーはサプライチェーンの現地化を進め、先進的な製造技術を採用し、クラス最高の品質、高いコスト競争力、信頼性の高い納期で、顧客や市場からのますます高まる要求に応え、市場占有率はますます高まり、顧客も多くのローカルブランドや合弁会社に拡大している。中国に加えて、シェフラーは、チェコ共和国のランシュクロウンおよびスビタビ、ならびにメキシコのイラプアトでも、サーマルマネージメントモジュールが生産されており、さらに、韓国、日本、ドイツ、米国で、サーマルマネージメントモジュールの開発が進められている。
さらなる最適化を求めて自動車サーマルマネージメント分野でのテクノロジーパイオニアおよびマーケットリーダーとして、シェフラーは、さまざまな種類のパワートレインに向けた、あるいは内燃機関ベースのパワートレイン、ニューエナジービークルの双方のアプリケーションを網羅するソリューションを提供するため、製品群の拡大を続けている。電気自動車に向けては、電動モーター、バッテリー冷却システムおよび空調システムを管理・制御するインテグレーテッド・クーリングシステムのほか、更に水冷式コンデンサー、バッテリークーラーおよび気液分離器などのコンポーネントを統合した統合型サーマルマネージメントシステムを開発している。加えて、電気駆動システム(Eaxle)にサーマルマネージメントを組み合わせることに成功し、電動モーターおよび車両のサーマルマネージメント全体の性能をさらに向上させている。シェフラーは、電気自動車向けに設計されたサーマルマネージメントシステム、コンポーネントを受注しており、次年度より量産を開始する。