「見落とさない・ぶつからない」をサポートし、より安心できる作業に貢献

豊田自動織機:トヨタL&F、フォークリフト後方の人と物を見分けて検知し、車両の走行速度・発進を自動制御する業界初の後方作業者検知運転支援システム「SEnS+(センスプラス)」を発売

豊田自動織機・トヨタL&Fカンパニーは、フォークリフト後方の障害物の中から人と物を見分けて検知してオペレーターにブザーとランプで接近を通知し、さらに車速や進行方向、障害物との距離など車両の状況と連動して走行速度と発進を自動制御する、業界初※1となる機能を搭載した後方作業者検知運転支援システム「SEnS+(センスプラス)※2」を開発した。8月26日(木)にコンパクト電動フォークリフト「Ecore(エコア)」にオプション設定して全国40社のトヨタL&F取扱店を通じて発売するのを皮切りに、その他機種への順次搭載をしていく。

 近年、自動車業界では「安全運転サポート車」の機能の一つとして、「自動ブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)」の普及が進んでおり、運転手の安全運転を支援する機能開発が進んでいる。人や物が混在する作業現場で使用されるフォークリフトにおいても、車両と人・物との接触事故対策として、安全教育や「人車分離※3」などの対策が推進されている。こうした中、フォークリフト作業における安全性をさらに向上させるため、接触事故につながりやすい車両の「後進走行中」における人や物の自動検知機能へのニーズが高まっている。

 今回開発したSEnS+は、不特定の障害物があり人と車両の接近頻度も高い環境の中で、荷役や運搬時に 後進走行するというフォークリフト特有の作業条件に適するよう、豊田自動織機の実績と経験を活かして専用設計したカメラとセンシングシステム※4が、広角度に車両後方の障害物の中から人と物を見分けて検知する。さらに、SEnS+は車両の状況に応じて、走行速度や発進を自動でコントロールする業界初の車両制御機能を搭載した安全運転支援システムであり、誤操作や見落としによる接触・衝突事故の回避をサポートし、安心して作業に従事できる環境づくりに貢献する。

SEnS+の機能概要

  • フォークリフト後方に取り付けたカメラが、検知範囲内の障害物の中から人と物を見分けて、ブザーとランプでオペレーターに接近を通知
    さらに、車速や進行(旋回)方向など車両の状況と連動して、走行速度や発進を自動で制御*
    *本システムは動力を遮断することにより徐々に減速するシステムであり、ブレーキで減速して 自動停止する機能ではない
  • 画像認識により、不特定の障害物(人や物)の検知が可能
    そのため、タグ式の作業者検知システムのように作業者がタグを保持する必要はなく、不特定の人が出入りする現場でも使用可能
  • 検知範囲は、水平検知角130°、奥行き最長約10mで業界トップクラス
    さらに、検知対象の種類、車速、進行(旋回)方向の複合条件によって、通知範囲を自動調整

SEnS+の業界初となる機能

※1:2021年7月27日 豊田自動織機調べ
※2:Smart Eye Sonsor Plusの略
※3:作業者と車両の作業動線を規制し、接触を防止する対策のこと
※4:リコーインダストリアルソリューションズとの共同開発

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Motor Fan illustrated編集部