モビリティのある未来社会における人々の幸せストーリーは、SF作家とのコラボレーションで生まれたもの。4つのストーリーを中心に、プロローグやエピローグを加えて、見どころある構成だ。
テーマは、「デンソーが想像力とテクノロジーで描く未来社会」。親子の絆や、若者の音楽活動、高齢者の生きがいなどを題材にした。没入感を味わえる立体音響シアターや、AR(拡張現実)グラスなど多様な演出で表現されている。
STORY1『親子の絆』は、主人公キリカと父親がドライブに出かけることになったが、その先で待ち受けていた体験が、親子の手と手を再びつながせるというもの。未来のドライブが親子の絆も深めてくれる心温まるストーリー。
STORY2『時速100キロのライブセッション』は、街を走る何台ものモビリティを繋げて、仮想空間上でおこなわれる「モジュールライブ」を中心に、音楽にかけた青春が描かれる。音楽とアニメーションが融合し、感動の時間をもらえるストーリーだと感じた。
幸せをテーマに未来の物語を描いた小説を、人気声優陣が朗読することでも話題を集めている。朗読を務めるのは、種﨑敦美さんと、和久井優さん。会場では、ストーリーごとに表示されているQRコードを読み込むことで人気俳優の朗読を楽しめる。ファンならずともぜひ会場でストーリーの世界に飛び込んでみたいものだ。
さて、このように、ストーリーが用意されるが、「ん?デンソー製品の紹介は?」と思ってしまうが、それぞれのストーリーで描かれる内容にリンクしたテクノロジーが紹介され、趣向を凝らした展示になっている。走行中給電や、空飛ぶクルマ用の電動推進ユニットなど、未来社会で活躍する技術だ。
さらにプレゼントの用意もあるのだから、発見のほか、何度も驚きのあるブースだ。今回スタッフが着用するTシャツは、デンソーを含むさまざまな企業にて廃棄されるユニフォームを回収してリサイクルされた素材を使用。会場でアンケートに回答すると、先着で再生アクリル樹脂を利用し作られた「オリジナルデンまるアクリルスタンド」がプレゼントされる。
しかも、Instagramのデンソー公式アカウントをフォローすると、オリジナルアロマスティックがプレンゼントになる。こちらも先着でのプレゼントとなるが、西展示棟でぜひ立ち寄りたいブースだ。先着プレゼントがゲットできなくても、話題のストーリーによる感動をもらえると感じられる、おすすめしたい出展だ(西展示棟4階 西3・4ホール)。