RA6E1は、従来のメインストリーム製品であるRA6M4やRA6M5と同様、Arm Cortex-M33コアを搭載し、最大動作周波数200MHz の高性能を実現。高い処理性能はそのままに、エントリ製品として周辺機能や通信インタフェースの最適化を図った。これらより、高性能が要求されつつも低コスト化が求められる幅広い産業機器やIoTアプリケーションに最適である。
ルネサスのIoT・インフラ事業本部MCUユニット担当の執行役員であるRoger Wendelken氏は次のように述べている。
「RAファミリは、RA6E1グループの拡充により、高性能なエントリーラインという新たなスタンダードを築こうとしています。RA6E1グループは、高い処理性能と低消費電力、さらに適切な周辺機能やインタフェースが求められるIoTアプリケーションに最適なマイクロコントローラです」
RA6E1グループの主な特長
- 最大動作周波数200MHzのArm Cortex-M33を搭載、TrustZoneテクノロジに対応
- 512KB(キロバイト)~1MB(メガバイト)のフラッシュメモリ、256KBのSRAMを搭載
- 動作温度範囲-40~85℃
- 48ピン~100ピンまでのパッケージラインアップ
- 790CoreMark(内蔵フラッシュからCoreMarkプログラム実行時)の高性能
- イーサネットコントローラ(MAC)内蔵
- USB2.0フルスピード、シリアル通信、CAN、SSI、SDHI、Quad SPIの各種インタフェースを搭載
- 各種タイマ搭載
- アナログ機能搭載
また、RA6E1 を手軽に評価できるよう、オンチップデバッガを搭載したプロトタイピングボード「RA6E1 Fast Prototyping Board」を、20米ドル台(参考価格、税抜き)で提供開始した。
ルネサスのRAファミリは、低消費電力性能に優れ、Arm TrustZoneテクノロジなどの革新的な機能を搭載している。また、RAファミリを使用した機器の開発には、アプリケーションの実装を容易にする各種ドライバや、ミドルウェア、リアルタイムOSを含むFlexible Software Package (FSP)を用いることができる。FSPを用いた開発では、直感的なGUIによって簡単に開発を進めることが可能で、他のRAファミリへの移行も容易である。さらにユーザはこのFSPと組み合せて、従来のソフトウェアコード資産を再利用したり、Armの広範なエコシステムパートナのソフトウェアと柔軟に組み合わせて使用することが可能。これにより、市場投入までの期間を短縮することができる。