川崎重工、RWE:30MW級ガスタービン世界初の水素燃料100%発電実証の実現に向けた協議を開始

30MW 級水素ガスタービンを用いた発電所(完成イメージ)
川崎重工とドイツのエネルギー会社・RWE Generation SEは、30MW級ガスタービンでは世界初となる水素燃料100%の発電実証について共同で検討を進めることに合意し、2024年中の実証運転開始に向けた詳細協議を開始した。

 本事業では、ドイツ・ニーダーザクセン州でRWEが運営するエムスランド水素パークおよび天然ガス発電所内に、川崎重工が開発した水素燃料対応の30MW級ガスタービン「L30A」を用いたコージェネレーションシステム(GPB300)を設置。2024年中に拡散燃焼器(ウェット方式※1)による水素と天然ガスの混焼および水素燃料 100%による発電実証運転を開始し、運転データの収集と運用特性の確認を行う計画。

30MW級ガスタービン「L30A」

 30MW級ガスタービンの水素燃料100%による発電は世界初で、川崎重工が2018年に達成した「市街地における水素燃料100%の1MW級ガスタービンによる熱電併給※2」に次ぐ、CO2フリーの分散型発電や自家用発電を実現するための取り組み。

 また、実証試験に用いる水素燃料は、RWEが保有する約2GWの風力発電施設から供給される電力を使い、水を電気分解することでつくられたCO2フリーの水素を利用する予定。

 さらに将来的には、川崎重工が開発中のマイクロミックス燃焼技術を適用したドライ方式※3 の低NOx燃焼器による水素燃料100%の発電実証試験を実施することも検討している。

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