ケーキ屋さんの看板車はスズキ・ツインの魔改造ターボ仕様!?

公開日 2023/09/15
更新日 2023/09/16
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著者 weboption

子供に大人気のスマイルバンパー&マックイーン仕様

心臓部はK6Aターボで100馬力を発揮！

このコミカルなスズキ・ツインは、大阪府高槻市に店舗を構えるケーキ屋“パティシュリー遊心”の看板車だ。じつはこのツイン、単なる“客寄せパンダ”的な置き物ではなく、エンジン内部まできっちりと手が入ったガチのチューンドだったりする。

機関系のメイキングを担当したのは、軽自動車チューニングの老舗“KCテクニカ”だ。

「ベース車両探しからレストア作業、そしてパワーチューニングまでをウチが引き受けました。ツインは、新車当時にターボ仕様のデモカーを製作して散々テストしたんですよ。なので、今回の依頼は本当に懐かしい&楽しい気持ちで遂行することができました」とは、KCテクニカ藤山さん。

KCテクニカが用意したベース車両は、エアコン&パワステレスの“ガソリンA（5速MT車）”。フルストリップ状態からレストアを行い、ボディを完全初期化。その上で、Z32型フェアレディZのレッドにオールペイントして限りなく新車に近づけた。

エンジンは、MC22型ワゴンRから移植した精密オーバーホール済みのK6Aターボ仕様だ。そこにRHB31改タービンを組み合わせて、100ps近い出力を引き出している。

エキゾーストマフラーは、このツインの製作に合わせて復刻したKCテクニカオリジナル。メインは50.8φでエンド部は90φ。限りなくストレートに近いレイアウトとなっているのが特徴だ。

快適性は欠かせないため、エンジンスワップと同時に電動パワステとエアコンを移植。様々な車種のパーツを組み合わせているそうだが、この辺りは経験豊富なKCテクニカならではだ。

足回りは、アルト用のKCストリート車高調をツイン用にリセッティング。各種アームやロッドも調整式に変更して、アライメントの調整範囲を拡大している。

ホイールはボルクレーシングTE37ソニック。HA36型アルトワークス用サイズ（15×6.0J＋42）を、フェンダー内にギリギリで収めている。ブレーキはキャリパー&ローターともワンサイズ大きくなるMH21S型アルトワークス用をゴッソリと移植した。

ケーキの運搬にも使えるよう、カーゴスペースを設置。ラゲッジボード等は、近所の家具屋“森田木工”による力作とのこと。仕事グルマとしての作り込みも抜かりないわけだ。

特徴的なスマイルバンパーとカーボンボンネットはオーナーである川端さんの持ち込み。ケーキ屋の看板車として、小さな子供たちに喜んでもらいたいという趣向で選んだそう。

リヤゲートスポイラーは、K-one/乱人のGRヤリス用を加工流用。カラーはレッド／ホワイト／ブルーのトリコロールでペイントされている。

「お客様が笑顔になれるようなクルマを作りたかったんです。子連れのお母さんが、子供と一緒に写真を撮って笑ってくれるような…そんな存在です。それでいて、『マックイーンはレーシングカーだから！』と、機能にも拘りたくてKCテクニカさんで色々やってもらいました。お店はもちろん、街で見かけたら気軽に声をかけてくださいね！」とは、パティシュリー遊心の川端さん。