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破壊力抜群の3UZ改5.3Lスーパーチャージャー+NOS仕様!
250キロ以上でも勝負できるパフォーマンス!
排気量拡大というと2.0Lなら2.2〜2.3L、3.0Lなら3.4Lと、元の排気量に対して10〜15%アップというのが一般的なところ。ボア径を拡げるにもストローク量を伸ばすにも、強度や耐久性を考えると、その辺りが物理的な限界だったりするからだ。
が! そんな常識を超越しているのが今回の取材車両。トライアルが手がけたUCF30セルシオだ。
搭載される3UZ-FEは、ボア91.0φ×ストローク82.5mmから4292ccを稼ぐV8エンジンだが「高速をぶっ飛ばしたい!」というオーナーのリクエストに応えるべく排気量アップを決断…といってもパーツがない。そこで純正4mmオーバーサイズのJE鍛造ピストン、キャレロH断面コンロッド、ストローク量11.5mmアップのクロワー製クランクシャフトをワンオフオーダーで製作。ボア径95.0φ×ストローク量94.0mmの5327ccと、実にノーマル比25%アップ!! という凄まじい排気量を実現しているのだ。
腰下に合わせてヘッド周りも抜かりなくチューニング。ポート研磨をはじめ、燃焼室容積合わせやバルブガイド打ち替えなどが行われている。
さらに、オープンデッキのアルミ製シリンダーにスリーブを打ち込んで強化し、Vバンクの上に今では超レアなカメラード製スーパーチャージャーをドッキング。最大ブースト0.6キロの設定で430psを発揮するスペックまで増強。
それだでけではまだ足りぬ!と、最終兵器のNOSも追加。噴射時には50〜60psが上乗せされ、ピークパワーは480〜490psに達する。ボンベはスペアタイヤのスペースに収められ、パージバルブももちろん装備している。
これらの制御はF-CON Vプロが担当。当然、セルシオ用ハーネなどはラインナップされていないため、必要な信号線を1本ずつ配線して接続されている。
一方の排気系もワンオフパーツで固められる。EXマニはステンレス製42.7φで、汎用メタルキャタライザーに70φ×2→80φ→70φ×2とされたステンレスマフラーを装着。排気効率だけでなく音にも拘り、セルシオとは思えないスポーティなサウンドを放つ。
パワーフィールは凄まじく、加速性能は第二世代GT-Rのフルチューンにも負けないほどで、250km/h以上でも加速を続けていくそうだ。この“なにわの超高速クーザー”がルームミラーのなかで迫ってきたら、道を開けるしかない。
●問い合わせ:トライアル 大阪府堺市美原区丹上87-1 TEL:072-362-7779
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