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現行コペンのドリフトベースとしての資質は想像以上に高い!?
D1GPドライバー川畑真人がインプレッション
今回紹介するのは、兵庫県のコペン専門ショップ“も。ファク”が製作したLA400K型のコペンGRスポーツ。完全FRのエンジョイドリフト仕様という熱いコンセプトを掲げる異端仕様だ。
ドアパネルに貼られた“藤原とうふ店”のステッカーからもお察しの通り、エクステリアは頭文字Dの主人公“藤原拓海”の愛車をイメージ。この辺りは完全に、も。ファクの遊び心だ。
メカニズムは独特だ。コペンは全車FFの設定だが、同じKFエンジンを搭載する4WDモデルからフロントデフケースやトランスファーなどをゴッソリ移植。一度4WD仕様を作った上で、センターデフとリヤデフをリジット化(センターデフ:ドリフトセンターデフ/リヤデフ:溶接ロック)することで完全なFR駆動を実現している。中古パーツを活用しながら製作を進めたそうで、思いのほか予算もかかっていないという。
3気筒ターボのKF型ユニットは、CADカーズの鋳造ピストンを組み込んで腰下を強化。そこにHT06改タービンをインストールし、120㎰/16kgmを絞り出している。エンジンマネージメントはF-CON Vプロ3.4だ。
フロントバンパー開口部から覗くインタークーラーがハイチューン仕様を物語る。ラジエターはサブを追加することで、水量をアップして冷却効果を高める。
足回りはブリッツのダンパーZZ-R改(F4.0kg/mm R4.0kg/mm)を軸に構築。ドリフト用のサスセットは今後の課題だが、現状はリヤタイヤをポテンザRE71-RSからナンカンのNS2へとグリップダウンさせていたりする。
シンプルにまとめられたインテリアは、サーキット走行を楽しむためのストイックさの表れ。メインメーターはデフィのスポーツディスプレイFに置き換えられる。
ボンネットは“も。ファク”オリジナルのカーボン製。リップスポイラーはGRコペンに設定されるTRD製で、リヤにはリバティーウォークのダックテールも装着して個性を演出している。
このチューンドに試乗したD1GPドライバーの川畑正人選手は「とにかくトルクとパワー感が凄い。しっかりとトータルで仕上げられていて、実力の高さを感じましたね。ドリフト用として進化させていくなら、剛性はあまり上げすぎず、アクセルを踏んだ瞬間にリヤがブレイクするくらいの感じが良いと思います」とコメント。
魅力的すぎるコペン改FRドリフト仕様。も。ファクでは今後もブラッシュアップを続けながら戦闘力を高めていくそうだから、大いに期待したい。
●取材協力:も。ファク 兵庫県川西市東畦野2-1-8 TEL:072-791-5559
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