FCと共に歩んだドリフト人生!
ムッシュ鈴木とFCの終わらない物語
「FCを何台乗り継いできたかって? よく聞かれるけど……20台以上としか答えようがないかな(笑)」。
そう語るのは、FC3Sを駆るドリフターとして世界的な知名度を誇る男、“ムッシュ鈴木”。今回紹介するのは、彼が7月5日に茂原ツインサーキットで開催された「絆ロータリーミーティング」に持ち込んだ、最新のドリフト仕様だ。

「もともとはNSRなどの2ストレーサーレプリカが大好きな“膝スリ小僧”で、2輪に夢中でした。だから当時は“クルマでドリフト? 気合いが入ってないヤツがやるもんだろ”くらいに思っていたんですよ(笑)」と振り返る。

免許を取得したのも20歳を過ぎてから。2輪一筋だった彼は、仲間の影響でAE86を手に入れ、ストリートでのドリフトに目覚める。やがて相場より格安のFC3Sと出会い、購入を決意。
「周りからは“シルビアに比べてクセが強くて乗りづらい”って評判だったけど、自分にはドンピシャだった」とのこと。
当時はエンジンブローしたFC3Sがタダ同然で手に入る時代。壊れたら自ら載せ替えを行い、その経験が確かな知識と技術を育ててくれた。そして情熱を持ち続けた結果、自然と彼のまわりにはいつもチューンドロータリーが集まっていったのだ。



今回持ち込まれた個体も、イベント直前までDIYで“箱替え”をしていたという。心臓部は13Bベースの両面ブリッジポート仕様に、トラストTD06-25Gタービンをセット。パワーFC制御で420psを発生する。冷却はトラストVマウントキットに加え、左右2基がけのHPIオイルクーラーを採用。さらにラジエター用のウォータースプレーまで備えるが、それでも“ギリギリ”とのこと。


足まわりの核となるのは、古くからの知人・オレンジプランニングが製作した「ムッシュスタイルナックル」。近年のドリフトに必須となる切れ角と飛距離を徹底追求したアイテムで、本人のSNSから購入も可能だ。さらに前期純正ロアアームをベースに大幅ワイド化を実施。HKSハイパーマックスDの車高調と合わせ、現代的なドリフト仕様に仕上げられている。

そして最大の武器は、HKS製Hパターンドグミッション。ギヤ比がクロス化されているため、これまで2速で無理やり回していたコーナーを3速で攻略できるようになった。さらに本来2速がある位置に1速がある“ドッグレッグパターン”を採用。シフトチェンジの多いコースでは絶大なメリットを発揮する。


室内には長年パートナーを組んできたスラッシュレーシングのシート、激レアなマツダスピード製ロールケージを装備。


外装は水色×ピンクをテーマに、D1GP仕様のRE雨宮FD3Sをオマージュした「ムッシュスタイル ライトブルー」。BNスポーツ製バンパーやセクシーナイツ製ボンネットに汎用ワイドフェンダーを組み合わせた姿は、ひと目で“ムッシュ流”とわかる存在感を放っている。

「FCはフロントを少し上げ気味にセッティングするのがコツ。アクセルを踏んでお尻で曲がれる、2輪的な感覚が自分には合っているんです」と語る。

流行やスタイルに流されず、「好きだから乗る」。そのブレない思いと共に走り続けるムッシュ鈴木とFCの物語は、これからも続いていく。
PHOTO:Daisuke YAMAMOTO(山本大介)
●取材イベント:第1回絆ロータリーミーティング
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