純正ECU書き換えで600馬力オーバーを狙える実力!
ブーストアップ仕様からのステップアップに最適!
これまで精力的に開発が進められてきたRZ34専用のフルタービンキット。廃盤となっていたTD05H-18Gを復刻させるあたりに、トラストの本気度が伺える。その“パワーアップの切り札”が、いよいよ発売にこぎ着けた。

開発テストに使われたデモカーは、キット装着に合わせて燃料(高圧)ポンプを交換し、燃圧をアップ。エンジン制御は純正ECU書き換えで行われ、最大ブースト圧1.55キロ時に620psを記録した。数値的には、純正タービンのブーストアップ仕様に対して150psものアドバンテージを築いている。
昨年はこの仕様で富士スピードウェイの最高速アタックに挑戦し、目標の270km/hオーバーを達成。最終的に275.3km/hを記録し、ノーマル比20km/h増という成果でフルタービンキットの実力を走りで証明した。
「実はこのところ、RZ34オーナーさんからの問い合わせが増えているんです。タービンキットについてはショップさんから尋ねられることが多かったのですが、ようやく期待に応えられますね」と広報の川島さんも胸を撫で下ろす。

TD05H-18Gタービンを軸に構成されるこのタービンキットには、ウエストゲートタイプRやスポーツキャタライザー一体型フロントパイプ、サクションパイプなどが含まれる。価格は159万5000円。

また、トラストではタービンキットに先駆けてインタークーラーキット(65万3400円)を発売している。というのも、純正の水冷式ではサーキットを連続周回するとすぐに吸気温度が上がり、フェイルセーフが介入してしまうからだ。それを回避するため、冷却性能に優れる空冷式をリリース。フルタービンキットの性能を引き出すには必須であり、純正タービンに組み合わせても絶大な効果を発揮する。

ブースト圧はGReddyプロフェック(5万2580円)で制御。ハイ/ローの2モードに加え、スクランブルモードも設定できる。回転&プッシュ式ダイヤルと2つのボタンによる直感的な操作性を備え、コントローラー部を別体式とすることで設置自由度も高めている。

マフラーはフルデュアルレイアウトを採用するGReddyパワーエクストリームR ver.2(43万7800円)。メインサイレンサー形状を見直すことで、ver.1に比べ排気効率をさらに高めたモデルだ。
開発部の小野さんはこう語る。
「まだブローさせていないので断言はできませんが、これ以上のパワーを求めるならエンジン本体の耐久性を考える必要があります。コンロッドが持つかどうか、とか。それに燃料系もインジェクター容量の拡大が必須になりますね。海外には強化ピストンやコンロッド、大容量インジェクターなどが用意されていますが、もし需要があれば、今後そのあたりのパーツ開発も進めます」。
現状でも劇的なパワーアップを実現しているが、さらに先を見据えるトラスト。フルタービンキットの発売は通過点にすぎず、この先の展開にも大いに期待できそうだ。
●問い合わせ:トラスト TEL:0479-77-3000
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トラスト
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