名鑑 「富裕層の新たな趣味&投資?」ポルシェ911のレストモッドとは? 今注目の「シンガー」CEOにインタビュー【写真・3枚目】 【シンガー・ヴィークル・デザインCSO】マゼン・ファウズ 【ファウンダー兼会長 シンガー・ヴィークル・デザイン】ロブ・ディッキンソン カリフォルニア州トーランスにあるシンガーの本社施設。2022年に開設したこのファシリティの総面積は1万680平方メートルにおよぶ。 クラシック911の世界で、いま盛り上がりをみせているのが「レストモッド」。「レストア」と同時に現代的な「モディファイ」を施すのがその語源だが、シーンの急先鋒といえるのがアメリカのシンガーだ。今回はカリフォルニアにある本社施設を訪問。2人のキーマンにインタビューを試みた。 【Singer US Facility】本社機能やデザイン部門はアメリカのトーランスにある。提供するレストアプログラムは「クラシックサービス」と「クラシックターボサービス」。 オーナーによって持ち込まれたタイプ964型911は、すべて分解された上でモノコックのさび取りや修正を実施。その後カーボン製パネルが組み付けられる。オリジナルの再現性は高い。 自社内の塗装ブースで美しく仕上げられたボディ。カリフォルニア州は環境規制が厳しいため、施設には自動車メーカー並みの換気/排気対策が施されているという。 エンジンなどパワートレイン系のアッセンブリは社外のパートナーが担当。こちらはクラシックターボサービスのバリアブル・タービン・ジオメトリー(VTG)式ターボチャージャー。 【Singer UK Facility】こちらは開発部門がある英国ノーザンプシャーの施設で、約80名のエンジニアが働く。ここでは「DLSサービス(終了)」や「DLSターボサービス」といったよりスペシャルなプログラムを提供している。 【Classic Services】Fモデル、通称「ナロー」のDNAを21世紀に向けて再構築したらどうなるか?がテーマ。エンジンは空冷の4.0リッター自然吸気。トランスミッションは6速MTとなる。 【Classic Turbo Services】ポルシェ初の“スーパーカー”、930ターボを現代の技術でリイマジン。象徴的なホエール・テイル・リヤスポイラーもボディパネル同様カーボン製となる。 【Porsche 911 Carrera Coupe Reimagined by Singer】ワイドボディにコスワースと開発した4.0リッター、4バルブ、水冷シリンダーヘッドの自然吸気エンジンを搭載。可変バルブタイミング機構を持ち、最高出力は420PS。100台限定。 【DLS Services】DLSは「Dynamic and Lightweighting Study」の略。現代F1の知見を導入、世界で最も先進的な空冷911を追求する。エンジンは4.0リッター4バルブの自然吸気。100台限定で、現在は提供を終了。 【DLS Turbo Services】1970年代のポルシェ934/5レーシングマシンをオマージュし、DLSサービスを進化させる形でエンジンをターボ化。9000rpm以上回るというユニットの最高出力は700PS! この画像の記事を読む