Capricorn 01 Zagato

ザガートの創業年にちなみ19台を製造

ドイツを拠点とするパーツメーカー、カプリコーン社は、ザガートと協力し、初のハイパーカー「カプリコーン 01 ザガート」を発表した。
製造はドイツのデュッセルドルフのカプリコーンで行われ、ザガートの創業年にちなみ、19台のみが販売される。

10月16日、ドイツ・デュッセルドルフに本拠を置くカプリコーン・グループは、、同社の名前を冠した初のハイパーカー「カプリコーン 01 ザガート」を初公開した。ザガートがデザインしたボディに加え、ミッドシップ、リヤ駆動(RWD)、マニュアルトランスミッション(MT)を採用。カプリコーン 01 ザガートはデュッセルドルフのカプリコーン本社ファクトリーにおいて、ハンドメイドで製造される予定だ。

カプリコーン 01 ザガートは、ドイツの技術とイタリアンデザインが結集。カプリコーン社の創業者兼CEO、ロベールティーノ・ヴィルトと、ザガートを率いるアンドレア・ミケーレ・ザガートの個人的な繋がりによって実現した。「真のドライバーズカーとは?」を開発テーマに掲げ、長年のビジネス関係と深い友情がプロジェクトに特別な色を加えたという。

開発においては、単なるスペックの追求ではなく、軽量化技術と走りの純度を優先。パワーユニットは5.2リッターV型8気筒スーパーチャージャーを搭載し、ホモロゲーション取得時の最高出力は900PS超、最大トルク1000Nmを発揮する。

リヤミッドに搭載されるパワーユニットは、フォード製5.2リッターV8ベースに、カプリコーンのエンジニアリング部門による独自改良を実施。スーパーチャージャーの追加、ドライサンプ化、クランク/コンロッド/ピストンの変更、エアインテークの設置による冷却系のアップデートなどが行われた。ECUとマッピングソフトも自社開発、ギヤボックスはCIMA製5速MTを介してリヤを駆動する。

耐久レース用LMP1ベースのフルカーボンシャシーに、カーボンファイバー製ボディシェルが組み合わされたことで、車両重量はわずか1200kg。優れたパワーウエイトレシオにより、最高速は360km/h、0-100km/h加速は3秒未満を達成する。

ザガート創業年「1919年4月19日」へのオマージュとして、カプリコーン 01 ザガートは19台を限定製造。販売はベルギーの高級車リテーラー「ルーイエ・グループ(Louyet Group)」が独占的に行う。カプリコーンのヴィルトCEOは、初の量産ハイパーカープロジェクトに興奮を隠さない。

「超軽量素材・技術・構造を数十年にわたり切りひらいてきたカプリコーンの集大成と言える存在が、カプリコーン 01 ザガートです。我が社が持つ総合的な力を披露するショーケースとなるでしょう。全ての技術とスキルを結集すれば1台のクルマを設計・開発・製造も可能になったのです」

ザガートが初めて手がけたハイパーカー

ドイツを拠点とするパーツメーカー、カプリコーン社は、ザガートと協力し、初のハイパーカー「カプリコーン 01 ザガート」を発表した。
これまで多くの自動車メーカーの限定車両を手掛けてきたザガート。ハイパーカーのデザインを行うのは今回が初となった。

開発初期段階から、ザガートはカプリコーン社と並行して、外部パートナーと協業。CFD解析データを導入し、エモーショナルでタイムレスなフォルムに、高い技術的要求を完璧に統合した。ボディ各部には大型のエアインテークとエアアウトレットを配置。効率的なクーリング性能に加えて、高いエアロダイナミクスレベルも手にしている。

特に目を引くのはドア後方の大型エアインテーク。ドアの外板そのものが、フレッシュエアを導くサーフェスとして機能する。フロントフェンダーからドアへとシャープなラインが走り、吸気ダクトにに溶け込む造形は、カプリコーン 01 ザガートの大きな特徴と言えるだろう。

高いエアロダイナミクスレベルにより、巨大なウイング類の装着は不必要になった。控えめなリヤスポイラーは、エレガントなフォルムへとシームレースに溶け込み、ディフューザーともにダウンフォースを発生する。ザガートの創業者、ウーゴ・ザガートの孫にあたるアンドレア・ミケーレ・ザガートは、カプリコーン 01 ザガートのデザインについて次のように説明を加えた。

「過去100年、ザガートはアルファロメオ、アストンマーティン、フェラーリ、ランボルギーニ、ランチア、マセラティ、ポルシェなど、40を超える名門自動車メーカーと協業し、エレガントな限定コレクション車両をデザインしてきました。ですが、ハイパーカーを手掛けるのは、今回が初めてです。記念すべき第1号を、親しい友人のヴィルト氏と共に実現できたことを誇りに思います。イタリアの美意識とドイツのクラフトマンシップが貫き、唯一無二で高いコレクション価値を持つ1台が完成しました」

クラシカルでミニマルなキャビン

ドイツを拠点とするパーツメーカー、カプリコーン社は、ザガートと協力し、初のハイパーカー「カプリコーン 01 ザガート」を発表した。
コクピットには、クラシカルな3連式アナログメーターを採用。各部にカーボンファイバー製コンポーネントが奢られた。

コクピットは、カプリコーンの自社デザインチームが担当。開発目標として「走りに必要な物のみ、最高品質でノイズは不要」という方針が掲げられた。操作系はデジタルコンポーネントを極力排し、ドライバー中心のタイムレスな室内空間を実現。雰囲気はロードカーよりもレーシングカーに近く、シンプルなダッシュボードにレーシングカーを思わせるスイッチ類が並ぶ。

走行に必要なインフォメーションは、3連式アナログメーターに表示。センターに大型タコメーター、左にスピードメーター、右に燃料/油温/油圧計と警告灯がレイアウトされる。インテリアにはカーボンファイバーが贅沢に奢られ、すべてのスイッチパーツはチタン/アルミ削り出しが採用された。キャビン全域には好みに応じてアルカンターラを加えることができる。

コノリーレザー製3本スポークステアリングは、エンジン始動とモード切替のみを備える。固定式コノリーレザー製シートはセーフティセル一体型。シュロス製4点式ハーネスを標準装備し、2mを超える長身にも対応する。調整式ステアコラムとペダルと可動式シフトレバー(トンネルマウント・80mm調整)により、理想的なドライビングポジションを追求することが可能だ。

フロントには110Lのトランクスペースを備え、2人での週末旅行にも対応。また、段差などを超えるための4輪リフト、センターメーター内には小型画面のバックカメラを装備するなど、日常域における使い勝手も考慮されている。

「カプリコーン 01 ザガート」を動画でチェック!

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2025年5月23日から25日にかけて、イタリアのコモ湖で開催されたフオリコンコルソ(Fuoriconcorso)において、アルピナ創業家がザガートと共同で新ブランド「ボーフェンジーペン(Bovensiepen)」の立ち上げを発表した。さらに、3.0リッター直列6気筒エンジンを搭載する流麗な2ドアクーペ「ボーフェンジーペン ザガート」を公開している。