車格はガッチリ！　特定小型原付に４輪版が登場。自動車免許返納後の高齢者も注目【ジャパンモビリティショー2025・glafit】

glafit・WAKUMOBI（ワクモビ）　※製品化に向けて開発中

2023年7月1日より施行された「特定小型原動機付自転車（特定小型原付）」適合車

全幅600mm以下、最高速度20km/h、運転免許不要の「特定小型原付」

「glafit」は電動パーソナルモビリティの開発・製造・販売までワンストップで手がける、和歌山県に本社を置くハードモビリティベンチャー。「移動を、タノシメ！」をブランドメッセージに掲げ、「日々の移動を驚きと感動に変え、世界中の人々を笑顔にする」ような、新しい移動体験をお届けする各種電動モビリティをリリースしている。

写真は同社が市販化に向け、現在開発中の４輪型・特定小型原付「WAKUMOBI（ワクモビ）」。2023年7月1日より施行された「特定小型原付（特定小型原動機付自転車）」は、

・最高速度20km/h（歩道走行可能な特例特定小型原動機付自転車は時速6km/h以下）
・定格出力が0.60キロワット以下の電動機を用いること
・ボディサイズが全幅600mm以下・全長1,900mm以下であること
・走行できるのは車道、自転車道、自転車専用通行帯に限定（歩道走行は時速6km/h以下→特例特定小型原動機付自転車）
・ヘルメットの着用は努力義務
・運転できるのは16歳以上
・運転免許は不要
・ナンバープレート装着や自賠責保険の加入は必須

などを条件とした車両。特定小型原付のサイズは全幅600mm以下・全長1,900mm以下に規定。電動キックボード、電動バイク、電動三輪などに加え、規定内のサイズであれば写真の電動４輪も特定小型原付にカテゴライズされる。

バランスをとる必要のない４輪の特定小型原付は、運転免許証を所有していない人はもちろん、自動車の運転免許証を返納した高齢者にも最適な移動手段として注目されている。

４輪型・特定小型原付「WAKUMOBI（ワクモビ）」、2つのポイント！

①姿勢制御技術

直線やカーブが入り混じる一般公道においては、「特定小型原付」の規定値である全幅600mm以下という車幅の制限が「WAKUMOBI（ワクモビ）」開発時の大きな課題となった。

アイシンが開発中の「姿勢制御技術」は、車速やハンドル角などの情報に基づき、車体の傾斜角をアクチュエーターを用いて制御。これにより二輪車並みの全幅でも、高い自立安定性を実現。

②駐車場での自動充電

「充電を気にする生活からの解放」についての開発・研究も推進中。これは「WAKUMOBI（ワクモビ）」だけでなく、街のインフラ整備や給電システム開発事業者との連携を深め、進めていく予定。

「WAKUMOBI（ワクモビ）」は製品化に向けて開発中！

「WAKUMOBI（ワクモビ）」は2025年に開催された大阪・関西万博での展示とデモンストレーション走行を実施した。現在、プロトモデルでの試乗を通じ、機能性や操作性の評価や感想、また所有やシェアリングなど利用シーン別でのニーズや課題の把握などを実施中。将来的には自動運転の実装も見据えており、さらなる研究・開発を進め、製品化を目指している。