日産は現在、ブランドの代名詞的セダン、スカイラインの次期型を開発中と言われるが、従来の「大人のセダン」から、攻めたパフォーマンスモデルになる可能性があるようだ。

日産 スカイライン

初代スカイラインは1957年に誕生した。13代目となる現行型は2014年から販売されており、すでに11年が経過、セダン需要の落ち込みから次期型は登場が危ぶまれまれていたが、新たな情報によれば本当に復活するようだ。加えて、次期型スカイラインが日産のラインアップの中でどのような位置を占めるのかも明らかになってきた。

日産 スカイライン 次期型 予想CG

最新情報によると、日産は次世代スポーツセダンを2027年の発売に向けて準備しているという。どうやら新型は、後輪駆動、マニュアルトランスミッション、そして1960年代と70年代のクラシックスカイラインにインスパイアされたデザイン要素を特徴とするようなのだ。日本ではトヨタのクラウンが若返りに成功、若年層ユーザーの比率が上がっていることから、スカイラインも同様にシフトチェンジするものと見られる。

今年の東京で開催された『ジャパンモビリティショー2025』では、日産のグローバルデザインディレクター、アルフォンソ・アルバイサ氏が、海外メディアの取材に対し、新型スカイラインは「過去のデザインからインスピレーションを得ているものの、レトロなスタイリングにはならない」と明言。アルバイサ氏によると、目指すのは「アグレッシブでモダン、プロポーションは初代を彷彿とさせつつも、未来を見据えたデザインの車を作ることだ」とのことだ。

同氏によると、スカイラインは日産のラインナップの中で、純粋なパフォーマンスと日常的な使い勝手を融合させた「日産ZとGT-Rの中間に位置する独自のポジションを占める」とのこと。このプロジェクトが正式に承認されれば、2027年には日産の歴史の中で最も歴史ある車の一つが待望の復活を遂げることになるかもしれない。

また、新型スカイラインは4ドアセダンまたはファストバックになる可能性が示唆されており、これは以前の報道でも裏付けられている。同氏によると、このデザインは1960年代後半のスカイライン、特に1968年から1970年にかけて製造されたモデル(編注:いわゆる“ハコスカ”、3代目のC10型を指す)が持つ、伝統的な3ボックスセダンからよりダイナミックで流麗なフォルムへと進化を遂げた時代の表現力豊かな精神を捉えたものになるという。

予想されるエクステリアのフロントエンドだが、グリルは、台形型の大型タイプで、縦ラインを基調としたデザインを採り。ヘッドライトは横長のスリムでシャープなデザインに、ディフューザーまで伸びたLEDもポイントになっている。また、アンダーグリルは、2分割されたスポーツ感あふれるデザインとなりそうだ。

側面からは、ロー&ワイドのスタイリッシュなボデイシルエットが確認でき、タイヤをワイドに見せるために、ハウス部分の膨らみを持たせたデザインとなり、リヤデザインは傾斜させたクーペスタイルが予想される。

パワートレインは、電動化が加速しそうだ。2.0L 直列4気筒+デュアルモーターのハイブリッドe-POWERを搭載、最高出力は440psへと向上しそうだ。また、BEVバージョンも検討されていると言われ、実現すればこちらは最高出力450ps以上も期待できそうだ。

また、安全装備ではプロパイロット3.0の搭載も期待され、ハンズオフ走行が飛躍的に向上する可能性がある。

キャビン内では、12.3インチのワイドインフォテインメントシステムを採用、Googleビルトインを搭載することで、Googleアプリケーションのスムーズな操作が可能となる。

スカイライン次期型のワールドプレミアは、2027年と予想され、かつて2016年まで生産された“クロスオーバー”も復活するものと見られている。気になる価格だが、やはり大きくアップしそうだという。