スポーツカー編:ホンダ プレリュード

2025年のGENROQ誌はとても華やかなスーパースポーツやプレミアムSUVに彩られた年だった。フェラーリ12チリンドリ、ランボルギーニ・テメラリオ、アストンマーティン・ヴァンキュッシュ、ベントレー・コンチネンタルGT、ロールス・ロイス・ゴーストSeries2、ランドローバー・ディフェンダーOCTA、キャデラック・リリックなど、例を挙げれば枚挙にいとまがないほどだ。
そんなド派手なクルマたちを取材してきたGENROQ誌・編集部員が選ぶ2025年の個人的隠れ名車をお伝えしよう(ホントにこの2台は素晴らしかった!)。GENROQ編集部・石川が選ぶ個人的隠れ名車は、スポーツカー編「ホンダ・プレリュード」、SUV編「アウディQ6 e-tronクワトロ」の2モデルだ。
まずはスポーツカー編のホンダ・プレリュードから。実はこのクルマ、写真で見るよりも実車のほうが断然かっこいい。歴代プレリュードを知る人にとって3ドアのファストバックスタイルに違和感を覚えた人もいるかもしれないが、間近でみるとスポーティ存在感がある。
パワートレインはホンダ独自の2リッターハイブリッド「e:HEV」に仮想8段変速の「ホンダS+シフト」を採用する。低中速域はモーターで走り、高速クルージング時はエンジンで走行する、いわばシリーズ方式とパラレル方式の利点を活かしたハイブリッドスポーツカーだ。

僕はクローズドコースと一般道の両ステージで試乗したが、走りはひとこと「素晴らしい!」。シビックタイプR譲りのシャシーと足まわりをプレリュードに最適化したことで、ボディの剛性感がとてつもない。プレリュードはドライバーの意図に実に忠実にそしてスムーズに反応するスポーツカーであり、足まわりもめちゃくちゃしなやか。特にコーナリング性能は素晴らしく、強烈な旋回性能を持っている。今年乗ったスポーツカーの中でも出色のデキだと自信を持っておすすめしたい。
SUV編:アウディ Q6 e-tron クワトロ

SUV編はアウディQ6 e-tronクワトロを選びたい。Q6はアウディとポルシェが共同開発したBEV専用のPPE(プレミアムプラットフォームエレクトリック)を採用したアウディ初の市販モデルだ。フロントアクスルにASM(非同期モーター)、リヤアクスルに新開発PSM(永久磁石同期モーター)を搭載することで最高出力285kW、最大トルク580Nmを叩き出す。
なぜBEVのアウディ製SUVを今年の隠れ名車に推したかというと、その走りの質の高さゆえだ。鬼のように安定した直進安定性、まるで路面を掌で触れているような潤沢なステアフィールは、BEVとはいえ、紛うことなき”アウディ”そのものだ。

BEVといえばアクセルを踏んだ瞬間、有り余るトルクを武器にヘッドレストに頭を打ち付けるほどの加速を見せるモデルも多いが、そのような不躾な振る舞いはQ6とは無縁。アクセルを踏んだぶんだけリニアに加速し、ドライバーとの一体感を味わえる。まさに大人のためのBEVといえよう。
プレリュードとQ6 e-tron、カテゴリーは違えど、ドライバーとの一体感、洗練さを重視しているのは両モデルの共通点だ。それゆえに僕はこの2台に今年惹かれたのかもしれない。
TEXT◉石川亮平(ISHIKAWA Ryohei)
PHOTO◉小林邦寿(KOBAYASHI Kunihisa)/田村 弥(TAMURA Wataru)
