「ベスト10」ではなく「サプライズ10」

2025年に乗ったクルマは計101台でした。去年が72台だったので今年はずいぶん仕事したみたいです。そしてその車両価格を合計したところ……なんと20億5286万円! 計算していて恐ろしくなりました。

さて、そんな中から今年私が驚いた“サプライズ10”をご紹介します。ベスト10ではなくサプライズ10。好きなクルマや完成度の高いクルマはほかにもたくさんあるけれど、事前の予想をいい意味で大きく超えてきたクルマたちです。それではスタート!

10位 BMWアルピナB3 GT/D3 Sツーリング

2025年の“サプライズカー”10選【前編】

同じくらい速くて切れ味のいいクルマは数あれど、極上の乗り心地までを備えるクルマはほぼ皆無。モデル末期の3シリーズがベースなのに古さも全く感じさせない。古いだけにボディが比較的コンパクトで、道幅や駐車場の心配をすることなくガンガン都心に突っ込んでいけるのも◎。D3Sツーリングなら燃費も積載性も良好。真のマルチパーパススーパーカー。

9位 マクラーレンGTS

2025年の“サプライズカー”10選【前編】

「スーパーカーに実用性を」はメーカーの言い分だが、まさかここまでとは。リヤのラゲッジスペースは言うほど使いやすくはなさそうだけれど、驚いたのはスーパーカーなのに低~中速域でもしっかりスポーツドライビングが楽しめること、そして運転席からの視界が広く街中でも安心なこと。乗り心地も悪くないし、これなら本当に通勤にも使えそう!

8位 レクサスLC500

2025年の“サプライズカー”10選【前編】

恥ずかしながらワタクシ、LC500は今年初体験。でも逆にそれがよかった? 当初から評判のよかった5.0リッターV8自然吸気はパワーもレスポンスもサウンドも最高、一方でハンドリングは度重なる年次改良で初期型とは別モノに。おかげでネガティブな印象はまったくなし。物理スイッチが多く残されたインパネの操作性もGood。ラストスパートで売れていることにも納得。

7位 キャデラック・リリック

2025年の“サプライズカー”10選【前編】

見れば見るほど、その練りに練られたデザインに唸らされた。フォルムもディテールも全く新しいのにどこからどう見てもキャデラック。SUVなのに流麗なルーフラインと独特のCピラーにより、見る角度によってはセダンにもクーペにも見える。さらにインパネは見事なクロームメッキ使いでハイテクを60sテイストに。高速域からのさらなるダッシュもワープ感覚で鮮烈!

6位 レクサスLBX MORIZO RR

2025年の“サプライズカー”10選【前編】

GRヤリスの精緻な走りに舌を巻き、LBXの心地よさにうっとりしていたら、そんな両車のイイトコ取りをしたLBXモリゾウRRが登場。ハンドリングや6速MT &ABCペダルの操作性は時間をかけてチューニングしたことが窺えるクオリティの高さ。その一方でエンジンは回せば回すほどに爆発力が増すヤンチャな特性。そんなあざといギャップにもノックアウト!

2025年に乗ったクルマ一覧

フェラーリ
296 GTB、12チリンドリ、プロサングエ

ランボルギーニ
テメラリオ、ウルス・ペルフォルマンテ、ウルスSE

マセラティ
グレカーレ・トロフェオ、グレカーレ・エッセンツァ

アストンマーティン
ヴァンテージ・ロードスター、ヴァンキッシュ・ヴォランテ、DBX 707

マクラーレン
GTS

ベントレー
コンチネンタルGT、コンチネンタルGTC、フライングスパー・スピード、ベンテイガS V8、ベンテイガEWBマリナー

ロールス・ロイス
ゴースト・エクステンデッド、ブラックバッジ・ゴースト、カリナン、ブラックバッジ・カリナン、ブラックバッジ・スペクター、ファントム・エクステンデッド

ランドローバー
ディフェンダー 130 V8、ディフェンダーOCTA、レンジローバー・スポーツSV、レンジローバーLWB D350

ロータス
エミーラSE

モーガン
プラスフォー

MINI
JCWコンバーチブル、JCW E、JCWエースマンE

ポルシェ
911カレラ、911カレラ・カブリオレ、911カレラT、911カレラGTS、911カレラGTSカブリオレ、911タルガ4 GTS、718ボクスター、パナメーラGTS

メルセデス・ベンツ
E300セダン、GLA 200d、GLB 200d、GLC 220d、GLC 220dクーペ、GLE 450d

メルセデスAMG
CLE 53 カブリオレ、E 53ハイブリッド・セダン、GT 53 4ドアクーペ、GT 43 クーペ、GT 63クーペ、GT 63 S Eパフォーマンス、SL 63 S Eパフォーマンス、G 63

メルセデス・マイバッハ
GLS 600

BMW
120、M135、X5 xDrive40d、Z4 M40i、M3ツーリング、M4クーペ、M5セダン

BMWアルピナ
B3 GT、D3 Sツーリング、B4 GT、XB 7

フォルクスワーゲン
ゴルフR、ティグアン eTSI、ティグアンTDI 4モーション、パサートTDI 4モーション、ID.BUZZロングホイールベース

キャデラック
XT6、エスカレード・プラチナム、エスカレード・スポーツ、リリック

ジープ
ラングラー・ルビコン、コンパス(北海道で借りたレンタカー)

フォード
フォーカス(トルコで借りたレンタカー)

アルピーヌ
A110アニバーサリー、A110 GTS、A110 Rチュリニ、A110 R 70

ルノー
アルカナ・フルハイブリッド

ボルボ
EX30シングルモーター、EX30ツインモーター、XC60 B5、XC90 T8

レクサス
LBXモリゾウRR、IS 500 Fスポーツ・パフォーマンス、RC Fファイナルエディション、LC500、RX450h+、GX550、LX700h

トヨタ
クラウン・クロスオーバー(沖縄で借りたレンタカー)

ニッサン
スカイラインNISMO、GT-R Tスペック(2024年モデル)、GT-R Tスペック(2025年モデル)、GT-R NISMO

キャデラック初のEVであるリリックのデザインは、見れば見るほどに謎が深まる。一見キャデラックらしくないように思えて、結局キャデラックにしか見えないし、無国籍なようでアメリカン、さらに斬新なのにどこか懐かしさすら感じさせるのだ。その理由を『カースタイリング』誌の編集長、難波治が解説する。

最新のアメリカ車「キャデラック リリック」のデザインを考える

キャデラック初のEVであるリリックのデザインは、見れば見るほどに謎が深まる。一見キャデラックらしくないように思えて、結局キャデラックにしか見えないし、無国籍なようでアメリカン、さらに斬新なのにどこか懐かしさすら感じさせるのだ。その理由を『カースタイリング』誌の編集長、難波治が解説する。(GENROQ2026年2月号より転載・再構成)