FLYING SPUR
全面的に刷新されたエクステリア

「コンチネンタルGT」が第2世代へと進化してから3年後の2013年、4ドアモデルの「コンチネンタル・フライングスパー」も第2世代へと進化を遂げた。まず象徴的なのが、車名からコンチネンタルの文字が消え、「フライングスパー」のみの表記となったことだ。これについてベントレーでは2ドアGTのコンチネンタルの名前を外すことで、ラグジュアリーサルーンの方向に軸足を置きたいという意図があってのことだった。
とはいえ、プラットフォームはコンチネンタルGTと共通(つまり実質的に先代からのキャリーオーバー)。よって3065mmのホイールベースは変わらず、全長5295mm、全幅1976mm、全高1488mmというボディサイズもほとんど変わっていない。
しかしながら、エクステリアデザインは先代のイメージを踏襲しながらも全面的に刷新。よりクーペらしさを強調したボディは各部のエアロダイナミクスを見直した結果、Cd値が0.31から0.29へと改善。またBピラー、サイドシル、フロント・クロスメンバーなどを強化することでボディ剛性の強化も図られた一方、ボンネット、フロントフェンダーにスーパーフォーミング工法のアルミパネルを用いることで軽量化も両立している。
6.0リッターW12ツインターボを搭載

またアダプティブエアサスペンションと連続可変ダンピングコントロールを備えるフロント・ダブルウイッシュボーン、リヤマルチリンクのサスペンションは全面にわたって改良が施され、ロードホールディング性と乗り心地、静粛性も向上した。
ウイングドBをモチーフとした左右対称のインパネが印象的なインテリアには、リヤにもセンターコンソールを備えた4座仕様と5座仕様を用意。インパネ中央には8インチの高解像度タッチスクリーンを配置し、ナビやオーディオなどインフォテイメント装備を充実させたほか、後席からもエアコンやマルチメディアシステムの操作が可能な脱着式リモコンを装備している。そのほかオプションながら後席用10インチLCDスクリーン、インターネットに接続可能なマルチメディアスペシフィケーションなどが用意されているのも、第2世代の特徴といえる。
エンジンは「コンチネンタルGT スピード」と同じ625PSの最高出力と800Nmの最大トルクを発生する6.0リッターW型12気筒DOHCツインターボ。あわせてトランスミッションもZF製8速ATにアップデートされ、最高速度322km/h、0-100km加速4.6秒を発揮。またフルタイム4WDシステムは、前後40:60のトルク配分を基本に、路面状況などに応じて最大でフロント65%、リヤ85%まで変化させる可変式が採用され、よりきめ細やかなコントロールを可能とした。加えて様々な改良により燃費とCO2排出量も13%改善されている。
4ドアモデル初の「ダブルトン」

2014年には最高出力507PS、最大トルク660Nmを発生する4.0リッターV8 DOHCツインターボと8速ATを組み合わせた「フライングスパー V8」が登場。2016年にはV8を528PS、680Nmへとチューンし、シャシーにも専用センティングを施した高性能版の「フライングスパー V8S」を追加。同時にこれまでのスピードに代わるモデルとして635PS、820Nmの6.0リッターW12ツインターボを搭載したフラッグシップの「フライングスパー W12S」も加わることで、フライングスパーファミリーのラインナップはひとつの完成をみることとなった。
ちなみにフライングスパー W12Sの0-100km/h加速は4.5秒、最高速度は325km/h(202mph)で、ベントレーの4ドアモデルとして初めて「ダブルトン」(=オーバー200mph)を記録するモデルとなった。
その後、いくつかの限定モデルを発表したフライングスパーの生産は2019年に終了し、第3世代へとバトンを引き継ぐこととなる。

