ガソリン価格が安い都道府県ベスト10

まずは、2025年4月21日時点で、ガソリンの平均価格が、全国平均価格(レギュラー185.1円/L、ハイオク196.0円/L)と比べて安い都道府県ベスト10を紹介しよう。

【レギュラーガソリンが安い都道府県ベスト10】
1位:埼玉県 179.5円/L(-5.6円/L)
1位:愛知県 179.5円/L(-5.6円/L)
3位:岩手県 180.0円/L(-5.1円/L)
4位:兵庫県 180.6円/L(-4.5円/L)
5位:山口県 181.1円/L(-4.0円/L)
6位:宮城県 181.3円/L(-3.8円/L)
7位:奈良県 182.2円/L(-2.9円/L)
8位:青森県 182.4円/L(-2.7円/L)
9位:千葉県 182.5円/L(-2.6円/L)
10位:広島県 182.8円/L(-2.3円/L)

*2025年4月21日時点、出展:資源エネルギー庁
*( )内は全国平均価格185.1円/Lとの差

【ハイオクガソリンが安い都道府県ベスト10】
1位:埼玉県 190.4円/L(-5.6円/L)
2位:岩手県 190.7円/L(-5.3円/L)
3位:愛知県 190.9円/L(-5.1円/L)
4位:兵庫県 191.6円/L(-4.4円/L)
5位:山口県 191.7円/L(-4.3円/L)
6位:宮城県 192.2円/L(-3.8円/L)
7位:沖縄局 192.4円/L(-3.6円/L)
8位:奈良県 193.1円/L(-2.9円/L)
8位:千葉県 193.1円/L(-2.9円/L)
10位:青森県 193.6円/L(-2.4円/L)

*2025年4月21日時点、出展:資源エネルギー庁
*( )内は全国平均価格196.0円/Lとの差

全国の1位は、レギュラーが埼玉県と愛知県、ハイオクも埼玉県だ。埼玉県は首都圏のひとつ、愛知県も名古屋があるため大都市圏だといえる。一般的に、大きな都市のある都道府県はガソリン価格も高いイメージもあるなか、これら2県は比較的ガソリン価格が安いといえるだろう。しかも、どちらも観光地などもあるエリアだから、ちょっと注目だ。

また、レギュラー3位、ハイオク2位の岩手県、レギュラー・ハイオクともに4位の兵庫県、レギュラー・ハイオクともに5位の山口県、レギュラー・ハイオクともに6位の宮城県なども、ツーリングを楽しめる場所も多い地域。ガソリン価格が全国平均と比べて安いことは、旅先として考えているライダーたちにとって有り難いはずだ。

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ツーリングを楽しめる場所も多く、ガソリン価格も比較的安いエリアは注目だ

ガソリン価格が高い都道府県ワースト10

次は、2025年4月21日時点で、ガソリン価格が、全国平均価格(レギュラー185.1円/L、ハイオク196.0円/L)と比べて高い都道府県ワースト10だ。

【レギュラーガソリンが高い都道府県ワースト10】
1位:鹿児島県 194.6円/L(+9.5円/L)
2位:高知県 193.7円/L(+8.6円/L)
3位:長野県 192.0円/L(+6.9円/L)
4位:長崎県 191.9円/L(+6.8円/L)
5位:宮崎県 190.5円/L(+5.4円/L)
6位:山形県 190.4円/L(+5.3円/L)
7位:大分県 190.2円/L(+5.1円/L)
8位:鳥取県 188.8円/L(+3.7円/L)
9位:愛媛県 188.1円/L(+3.0円/L)
10位:島根県 187.5円/L(+2.4円/L)

*2025年4月21日時点、出展:資源エネルギー庁
*( )内は全国平均価格185.1円/Lとの差

【ハイオクガソリンが高い都道府県ワースト10】
1位:鹿児島県 205.5円/L(+9.5円/L)
2位:高知県 203.8円/L(+7.8円/L)
3位:長野県 203.3円/L(+7.3円/L)
4位:長崎県 201.7円/L(+5.7円/L)
5位:宮崎県 201.4円/L(+5.4円/L)
5位:山形県 201.4円/L(+5.4円/L)
7位:大分県 201.2円/L(+5.2円/L)
8位:鳥取県 200.0円/L(+4.2円/L)
9位:愛媛県 199.0円/L(+3.0円/L)
10位:島根県 198.6円/L(+2.6円/L)

*2025年4月21日時点、出展:資源エネルギー庁
*( )内は全国平均価格196.0円/Lとの差

レギュラー、ハイオク共にワースト1位〜10位はいずれも同じ都道府県。とくに、ワースト1位の二冠となった鹿児島県は、全国平均価格がレギュラー、ハイオクのいずれも+9.5円/Lも高く、他のエリアと比べても断トツだといえる。

また、レギュラーでは上位7位までが190円/L以上、ハイオクは上位8位までが200円/L以上となっており、かなりの高騰ぶりなのが分かる。さらに、ワースト10入りしたほとんどのエリアが地方で、ツーリングなどバイク旅を楽しめる場所が多い傾向であることも残念な点だといえるだろう。

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ワースト10入りしたほとんどのエリアには、ツーリングなどバイク旅を楽しめる場所が多い傾向であるのは残念

2024年のGW時期よりもガソリン価格は上昇

ちなみに、前年度2024年のゴールデンウイーク時期はどうだっただろう。たとえば、2024年4月22日時点のガソリン全国平均価格はレギュラー175.0円、ハイオク185.8円。2025年4月21日時点のガソリン全国平均価格は、前述の通り、レギュラー185.1円/L、ハイオク196.0円だから、1年前のゴールデンウィーク時期と比べ、全体的に上がっていることが分かる。

なお、資源エネルギー庁のデータによれば、調査を開始した1990年の調査開始からガソリンの全国平均価格が最も高くなったのは、2023年9月4日時点と2025年4月14日時点。いずれもレギュラーで186.5円/L、ハイオクで197.3円/Lだ。それら過去35年間における最高値と最新データを比較すると、現在は多少下がってきてはいるものの、依然として高止まりが続いていることは間違いない。

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ガソリンの全国平均価格は、依然として高止まり傾向だ

価格上昇なのに補助金ストップ!

ちなみに、ガソリン価格の高騰については、2025年4月17日からガソリン補助金(燃料油価格激変緩和補助金)の支給がストップしていることも関係しているだろう。

2022年1月に制度が発動したこの補助金は、もともと、コロナ禍からの経済回復の重荷になる事態を防ぐための「時限的・緊急避難的な激変緩和事業」として設定したもの。コロナ禍があるていど落ち着いたことで、政府では段階的に見直しを図っているのだが、制度の発動以来、補助金0円になるのは初めてだ。

補助金0円にした理由は、予測価格が補助金を支給する基準価格の185円/Lを下回っているためのようだ。以前は、補助金がないとレギュラーで200円/Lを超えていたのに対し、原油価格などの関係で補助金なしでもレギュラーで185円/L台となったということらしい。ただし、ユーザーにしてみれば、市場におけるガソリン価格自体は高止まりしていることに変わりない。

複数の報道によれば、自民・公明両党は、ガソリン価格について、2025年5月中に1L当たり定額で10円引き下げるための措置を始めることを政府に求める方針だという。おそらく、この措置とは、再びガソリン補助金を支給することになると思われるが、果たして実際に価格が下がることになるのか注目だ。

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価格が高止まりしているにも関わらず、ガソリン補助金もストップしている

ガソリン税にも課題あり

さらに、ガソリン価格に関しては、暫定税率の問題もある。自民、公明、国民民主3党は2024年12月、ガソリン税に上乗せされている1Lあたり25・1円分の「旧暫定税率」を廃止することで合意している。だが、いつ廃止になるのか実施時期が決まっていない。NHKなどの報道によれば、立憲民主党が2025年4月18日、7月から暫定税率を廃止する法案を単独で衆議院に提出したといった動きもあるが、こちらも先行きはまだまだ不透明だといえる。

いずれにしろ、2025年のゴールデンウィーク時期は、ガソリン価格がかなり高い傾向なのは間違いない。例年よりも旅費がかかりそうなことは、覚悟しておいた方がいいだろう。

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2025年のゴールデンウィーク時期は、ガソリン価格がかなり高い傾向なのは間違いない

ともあれ、もしゴールデンウィークの時期にツーリングに行く人は、慣れない長距離移動をしたり、渋滞もつきものだ。油断していると、ガス欠などのトラブルに遭う場合もある。くれぐれも旅のスケジュールなどには余裕を持って、安心・安全なバイク旅を心掛けて頂きたい。