Rolls-Royce Phantom
8世代に渡る「ファントム」のアート作品

8世代にわたり、それぞれが前モデルの名声を引き継ぎ、歴史に名を刻んできた「ファントム」は、単にロールス・ロイスのフラッグシップとしてだけでなく、世界最高峰のラグジュアリーモデルとして君臨してきた。誕生から2世紀に入ってもなおファントムは、ロールス・ロイスの世界をかたち作る人たちによって愛され続けている。
その誕生以来、多くの人々と共にファントムにまつわる物語は歴史に刻まれた。著名人や歴史的な出来事と結びつき、圧倒的な存在感、オーナーの個性を反映するユニークな能力を通じて、権力と影響力を世界中に披露し続けてきたのである。
今回、ファントム誕生100周年を記念、そのレガシーに敬意を表し、ロールス・ロイスのデザイナーたちが、8世代それぞれのスピリットを表現したオリジナルアートワークを制作した。ロールス・ロイス・モーター・カーズの最高経営責任者を務める、クリス・ブラウンリッジは、その目的を次のように説明する。
「ロールス・ロイス ファントムは自動車以上の存在です。100年にわたりラインナップの頂点に君臨、世相を反映し、世界に影響を与える文化的な存在でもありました。その最初期からファントムは成功の報酬として最も望まれる自動車であり、権力と威信を発する強力なシンボルでした」
「ある種のステータスを超えて、ファントムはオーナーに個人的な表現のためのキャンバスを提供してきました。ロールス・ロイスが誇るクラフトマンシップによって感動的な芸術作品へと昇華されてきたのです。音楽、政治、芸術、そしてその枠を超えて、ファントムは歴史の決定的瞬間の多くに立ち会ってきました。今回制作されたファントムにまつわる物語とアートワークは、私たちのデザイナーに創作意欲をかき立て、偉大さとの永続的なつながりを表現しています」
1910年のカタログイラストをオマージュ

1910年、スピリット・オブ・エクスタシーのマスコットを制作した画家のチャールズ・サイクスは、80ページに及ぶロールス・ロイスのカタログのために、6枚のオリジナル油絵の制作を依頼された。今回、公開されたファントム100周年アートワークは、このサイクスの作品をオマージュしている。
サイクスが描いた油絵は、オペラシアターやカントリーハウス、ゴルフコースなどに到着するロールス・ロイスの車両が描かれていた。当時、ほぼ貴族にのみ許されていた贅沢なライフスタイルが反映されていたのである。2025年、ロールス・ロイスの社内デザイナーによって描かれたイラストは、過去1世紀の間にファントムの顧客像がどれほど多様化したかを描いている。
歴代の車両と、それぞれが異なるテーマ&シチュエーションで描かれており、『QUINTESSENTIALLY BRITISH(ファントム Ⅰ)』『THE GOLDEN ERA OF TRAVEL(ファントム Ⅱ)』『LIGHTS, CAMERA, ACTION(ファントム Ⅲ)』『GRAND OCCASIONS(ファントム Ⅳ)』『A MUSICIAN’S DREAM(ファントム Ⅴ)』『A STATELY PRESENCE(ファントム Ⅵ)』『A SENSE OF ARRIVAL(ファントム Ⅶ)』『THE PINNACLE OF LUXURY(ファントム Ⅷ)』という、8作品が公開されている。
これらのコンテンポラリーなアート作品は、英国文化におけるファントムの果たした役割を称えつつ、1世紀もの間、ファントムが政治、社会、そして世界史における決定的な瞬間に立ち会ってきたことを物語っている。国家元首から映画スターに至るまで、ファントムは彼らが住む世界の形成に大きく貢献してきたのである。

