機能性と安心感を両立した空間演出
300と70の中間に位置づけられる250は、極端に豪華すぎずかといってシンプルすぎずと、空間を構成する様々なユニットの機能性、配置等が吟味されている。例えばインパネは悪路での車体姿勢が掴みやすいよう水平基調とし、高さを抑えて圧迫感を軽減。ドアからインパネへのつながりに配慮して空間全体で乗員を包み込む形状とした。直感操作できるよう計器類の使い勝手を見直すなど、乗員が〝安心で〟、かつ〝疲れにくく〟すごせる環境を整えている。
シートは3列7人と2列5人の2種類あるが、基本は前者。2&3列目の快適性も確保すべく足元の広さにも配慮した結果、予想よりも広く快適という声も聞かれる。
余談だが、車軸に対し乗員が乗るキャビンが後ろ寄りとなる配置もランクルヘリテージだ。
用途にあわせ自在に変更可能なシートアレンジ
2列車/2列目タンブル
3列車/2列目両側前倒し+3列目格納
3列車/2列目片側前倒し+3列目格納
3列車/3列目格納
2列目は全車タンブル機能&アームレスト付き。座面ごと1列目背面側へ持ち上げることが可能。荷室容量は、先代プラドよりも10ℓも上がった408ℓ。3列目は格納に加えリクライニングもでき便利だ。ZXの電動格納はバックドア側含め2箇所から操作できる。ちなみに1列目のみ利用した状態での最大容量は3列車が2107ℓ、2列車が2225ℓと、荷物を多く積むなら2列車だ。
3列目があるうち、ZXは電動で、VXは手動で床下に格納できる。ヘッドレストも付けたまま操作可能だ。
安心感を生む視界の良さ
視界向上目的として、インパネ上面を意識的にフラットとしたほか、左右Aピラーを直立気味かつ細くして死角をゲイン。先に紹介した左右ウインドウラインを従来よりも低くした点も、視界確保に有効だ。ちなみに、ステアリングは上位2グレードが本革の全周ヒーター付き。ZXにはパドルも備わる。
押しやすいスイッチ類
駆動系や走行モード切り替え用、快適用として、プッシュ式、上下移動式、ダイヤル回転式と、様々なスイッチを用意する250。配置だけでなく、エリアごとに区分けするなど、運転に集中できるよう直感的に操作できる方式・形状・位置を採用。開発にはラリードライバーの知見も活かされている。
姿勢維持に貢献するパッド
一般乗用車との違いで意外に見過ごされがちな点が、ニーパッドが標準となっている点。悪路での運転姿勢を崩さないよう、運転席左右に緩衝材となるパッドが備わるなど、ランクルらしい特徴もあり。ZX・VXには足元に間接照明も付く。
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STYLE RV(スタイルRV) Vol.181 トヨタ ランドクルーザー250
[スタイルワゴン・ドレスアップナビ編集部]