ユーザーライクな仕様が好印象!
ロータリーミーティングに現役GTドライバーの坂口夏月選手が参加!
2025年7月5日、茂原ツインサーキットで開催された第1回絆ロータリーミーティング。このイベントに自身のFD3Sを駆り、同乗走行ドライバーとして参加していたのは、スーパーGT(GT300 JLOC 87号車)やスーパー耐久(ダイシンレーシング)で活躍する現役レーシングドライバー、坂口夏月選手だ。

「雨さんと知り合ったのはつい先日なんです。僕がFD乗りということで“今度ロータリーのイベントがあるから、同乗ドライバーとして参加してよ!”とお誘いいただきまして」と坂口選手。
坂口選手がFD3Sを手に入れたのは19歳の頃。レースでフォーミュラに乗っていた経験から、軽量かつMRレイアウトを重視して最初の愛車としてMR-Sを選んだが、走ってみるとパワー不足を痛感。子供の頃からRE雨宮のスーパーGTマシンに憧れを抱いていたこともあり、次に選んだのがFD3Sだったという。

「『頭文字D』も大好きな作品で、その影響で白いFC3Sも探したんです。でも結局、程度の良い個体が無くて、このFD3Sを選んだんですよ」と振り返る。


現在の仕様はノーマルエンジンにトラストのTD06-25Gタービンを組み合わせた350ps仕様。購入当初はTO4Sタービンの400ps仕様だったそうだが、10年に渡るチューンドロータリー所有歴の中で、スポーツ走行中に複数回のブローを経験。現在のノーマルポート&ポン付けタービンという耐久性重視の仕様がお気に入りとか。
冷却系はトラストのVマウントキットを軸に構築。今回のイベント参加に合わせてRE雨宮にてメンテナンスとリフレッシュを行なっており、2基掛けされているオイルクーラーの配管の見直しを始め、冷却系のアップデートが図られた。


ホイールはヤフオクにて破格で手に入れたというボルクレーシングのチャレンジF-ZERO。元はブルーのストロボラインを持つモデルだが、リフレッシュの際にブラックで塗装。タイヤはヨコハマタイヤのアドバンネオバAD09(F:215/45−17 R235/40−17)を履く。車高調はHKSのハイパーマックスIV SP(FR:16kg/mm)をセット。
足回りに関しても、RE雨宮にてブッシュ類を交換し、トーコンキャンセラーを導入して走行性能をアップデートしている。


インテリアのハイライトは当時モノのマツダスピードスポーツシート。リフレッシュ済み品ではなくオリジナルの状態だが、極めて良好なコンディションを保っている。

エクステリアは、ホワイトのボディにブラックのカーボンパーツを組み合わせたモノトーンコンセプト。フジタエンジニアリング製のカーボンサイドステップや、RE雨宮製の各種カーボンパネルで細部を引き締めている。
一方、フロントリップは坂口選手と彼のお父さんがアルミパネルを切り出して製作したオリジナル。「若い頃は“良いじゃん!”と思っていたんですが、アラサーになってくるとヤンチャ過ぎるなと(笑) ここに関しては変更したいですね」と、やや照れくさい様子で語っていた。

イベント当日、坂口選手は自身のFD3Sを用いて来場者向けに同乗試乗を実施。さらに雨さんを助手席に乗せて、RE雨宮ロータリーロードスターの同乗試乗も行なった。坂口選手は、「雨さんが作ったクルマを運転させてもらえるなんて、FD乗りの自分にとって夢のような時間でした。来場者のお客様たちにも楽しんでもらえてよかったです!」と笑顔で感想を語ってくれた。

国内最高峰のレースシーンで戦う坂口選手だが、この日彼が見せたのは、間違いなく一人の熱いロータリーファンとしての姿だった。
PHOTO:Daisuke YAMAMOTO(山本大介)
●取材イベント:第1回絆ロータリーミーティング

