ラグジュアリーな乗り味がコンセプト
Version-3 KW/バージョン3 カーヴェー
多彩な走行シーンがシミュレート可能な7ポストリグを用いて突き詰めるフットワークの確かさにより、ワールドワイドに名を馳せるドイツの車高調ブランドがKWだ。
そのラインアップはスポーツカー主軸となっているが、国内販売代理店である橋本コーポレーションとのタッグによって生み出された初のミニバン向けモデルは30アルヴェル専用設計となるバージョン3。
減衰力固定のバージョン1、伸び側のみ16段階調整可能なバージョン2ではなく、多彩な走行シーンへ対応できる伸び側16段&縮み側12段のバージョン3が投入された部分だけを見ても、プレミアムミニバンたるアルヴェルへ極上フットワークを構築しようとするKWと橋本コーポレーションの本気ぶりが伝わってくるだろう。
ちなみに今回のアイテムに限らず、KW車高調は一貫してネジ式だ。
調整幅だけなら全長調整式有利だが、構造的にストロークやオイル量は犠牲となる。
つまり、一貫してネジ式を採用しているKWの姿勢は、ベースセッティングに対する自信の現れと考えていい。
さて、アルヴェル専用のバージョン3は、ラグジュアリーな乗り味をコンセプトに掲げている。
推奨値の車高や減衰力で「ドライバーは気持ちよく、パッセンジャーは心地よく」といった乗り味へセットアップされているのだが、好みや走行シーンだけでなく、乗車人数でも条件変化するミニバンの特性も踏まえて、伸び側16段&縮み側12段の減衰力調整が与えられたのだ。
この2ウェイ仕様は効果絶大で、乗り心地の良さへ直結する縮み側はそのままに高速クルージング時の姿勢を安定させる伸び側のみ引き締めるといったセッティングも可能。
一般的な車高調が採用している伸縮同時の減衰力調整では引き出せない乗り味を、ダイヤル操作のみで簡単に突き詰めていける。
車格を考慮して適度に下げられた車高、そして乗車位置問わず味わえる上質な乗り味。
プレミアムミニバンにふさわしいフットワークの最適解が手に入れられるKWのバージョン3は、アルヴェルオーナーにとって見逃すことができないアイテムだ。
【DEMO CAR DATA(30ALPHARD)】
| フロント | リア | |
| 車高 | -40mm | -35mm |
| バネレート | 約5.82kgf/mm | 約7.21kgf/mm |
| 減衰力 | 伸:9/16段、縮:6/12段 | 伸:9/16段、縮:5/12段 |
| ホイール | 21×9.0+33 | 21×9.5+27 |
| タイヤ | 245/35-21 | 245/35-21 |
●タイヤ/ニットー・NT555G2

FRONT 
REAR


【四馬力’S IMPRESSION】

スポーツカー、そしてミニバンから商用トラックまで、車種やジャンル不問でカスタム全般をこよなく愛する乗り物系ライター。サーキット遊びを卒業し、最近はハイエースでの人馬一体感引き出し方法を探究中。
【SPECIFICATION】

●対応:ミニバン&ステーションワゴンほか多数
●価格:23万1000円〜
●仕様:ネジ式/減衰力調整・伸16段階・縮12段階/複筒式/純正アッパー
【KWオートモーティブジャパン・林 敦さん】


