モトグッツィV7スポーツ(排気量:853.4cc)

最新のユーロ5に適合したエンジンは、左右のひざ元にシリンダー&シリンダーヘッドをレイアウトさせた、モトグッツィ伝統の空冷4ストローク横置き90°V型2気筒OHV 2バルブで、排気量は853.4cc。
最大出力は65hp/6,800rpmから、67.3hp/6,900rpmへと4%アップ。最大トルクは73N・m/5,000rpmから、79N・m/4,400rpmに増加し、3,500rpmで95%のトルクを発揮。
V7スポーツは従来のケーブルスロットルに代わり、52mmスロットルボディを備えた電子制御スロットルを採用。このシステムにより、スロットルを正確に開くことができ、全体的な効率と燃料消費を最適化。
V7スポーツ専用に開発された追加の電子制御システム「SPORTライディングモード」は、トラクションコントロールの介入を最小限に抑え、安全性を高めながら乾いたアスファルトでの走行性能を向上。
Moto Guzzi V7 Sport | The icon is back 

エンジンはモトグッツィ伝統の空冷4ストローク横置き90°V型2気筒OHV 2バルブ、排気量は853.4cc

1970年前後に耐久レースで大活躍した初代のモトグッツィ V7スポーツ。

1921年にイタリアで創業した老舗のバイクブランド「モトグッツィ」。同社のベーシックラインであるV7シリーズは、現在「V7ストーン」と「V7スペシャル」がリリース。EICMA2024では、“もっとも進化したV7”として写真のV7スポーツが発表された。

初代の「V7スポーツ」は1970年前後に耐久レースで大活躍した、知る人ぞ知る名車。復活が予定されている新型のV7スポーツは、往年のV7スポーツを彷彿させる、既存モデルの「V7ストーン」や「V7スペシャル」にはないスポーティーな装備が随所に投入されている。

最新のユーロ5に適合したエンジンは、左右のひざ元にシリンダー&シリンダーヘッドをレイアウトさせた、モトグッツィ伝統の空冷4ストローク横置き90°V型2気筒OHV 2バルブで、排気量は853.4cc。ボア径×ストローク長は84mmx77mmのショートストローク型に設計。ローラータペット付きのバルブシステム、ロッカーアーム用のアルミニウム製プッシュロッド、直径Φ20mmのピンを備えた軽量ピストンなど、優れたエンジン機能は継承。

乾式クラッチには、クラッチプレートの下に強化ディスクと高性能クラッチディスクを導入。またトリプルスロットの同期システムにより、特に1速での噛み合いノイズとトランスミッションの遊びを低減。ミッションは6速を採用。

最大出力は65hp/6,800rpmから、67.3hp/6,900rpmへと4%アップ。最大トルクは73N・m/5,000rpmから、79N・m/4,400rpmに増加し、3,500rpmで95%のトルクを発揮。これにより特に低中回転域でのパフォーマンスが柔軟となり、街乗りの快適性と乗り心地が向上。よりダイナミックなライディングを実現している。

V7スポーツは従来のケーブルスロットルに代わり、52mmスロットルボディを備えた電子制御スロットルを採用。このシステムにより、スロットルを正確に開くことができ、全体的な効率と燃料消費を最適化。またライディングモードを通じて、MGCT トラクションコントロールやスロットルレスポンスなどのパラメータを電子的に管理。なおROAD及びRAINライディングモードは、すべてのV7シリーズに採用され、SPORTライディングモードはV7スポーツ専用に開発された。

V7スポーツ専用に開発された追加のSPORTライディングモードは、トラクションコントロールの介入を最小限に抑え、安全性を高めながら乾いたアスファルトでのスリリングな走行を実現。また、よりレスポンス性が高く、ダイナミックなスロットルフィーリングを実現するエンジンマップも導入。コーナリング時にも最適化されたABSは、両方のホイールで稼働。

すべてのV7シリーズにはクルーズコントロールが標準装備されており、ライダーは設定された速度を維持可能。システムを起動するには、左側のスイッチキューブにある指定されたボタンを押し続けるだけでOK。

V7スポーツは「6軸慣性プラットフォーム」を採用することで、電子制御システムが大幅に進歩。内蔵の加速度計とジャイロスコープを使用してバイクの路面に対する位置を検出し、ライディング入力を記録・処理して、データをECUに送信。これにより電子制御による、より細かくて正確な管理が可能になり、コーナリングABS機能とコーナリングトラクションコントロール機能がアクティブになる。これらの機能は、傾斜角に基づいてブレーキ力とエンジン出力を調整し、安全性とパフォーマンスを向上させるのがポイントだ。

V7スポーツ独自の6本スポークキャスト型ホイールは、V7ストーン用よりも1.8kg軽量化してハンドリングを向上

スチールフレームはクラシックなダブルクレードルデザインを継承。V7シリーズならではのシート、ハンドルバー、フットペグの形状は変更されておらず、足着き性に優れたシート、適切な位置に配置されたアルミニウム製フットペグにより、あらゆる体格のライダーに快適性を保証。

V7ストーンとV7スペシャルは従来のΦ40mmテレスコピックフォークを継承。一方、V7スポーツはプリロード調整可能な新型の倒立型Φ41mmUSDフォークを導入。このモデルが、よりスポーティでダイナミックなライディングに重点を置いていることを強調している。

リアサスペンションはプリロード調整が可能な、ツインショック型アブソーバーを採用し、凹凸のある路面でも快適な乗り心地を確保。同乗者がいる場合を含め、あらゆる状況で漸進的かつ滑らかな乗り味を提供。

フロント18インチ・リア17インチの異径ホイールは、V7スポーツ独自の6本スポークキャスト型とし、V7ストーン用よりも1.8kg軽量化してハンドリングを向上。

V7スポーツにはアグレッシブな走行でも、安定かつ強力なブレーキ性能を発揮するディスクブレーキシステムを導入。フロントはブレンボ製モノブロック・ラジアルマウント型4ピストンキャリパーと、320mmフローティング・ステンレス+スチールディスクローターをWで組み合わせ。リアは2ピストンキャリパーと260mmディスクローターをコーディネイト。

ディテール

イメージ

名門モトグッツィのV7 Specialは、最新モデルなのに懐かしい乗り味だ。

モトグッツィは創業100年の歴史を誇るイタリアの名門ブランド。90度Vツインエンジンを縦置き搭載するシャフトドライブ方式のバイクは古くから良く知られている。今回のV7 Specialは、V7 Stone及び同100周年記念特別仕様と共に2021年6月から国内出荷が開始された最新モデルである。 REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke) 取材協力●ピアッジオグループジャパン株式会社

https://motor-fan.jp/bikes/article/6534
744ccから853ccへ、モトグッツィ・V7スペシャル試乗|ライダー人生で一度は経験したい、空冷Vツイン。

1921年に産声を上げたイタリアのモトグッツィにとって、2021年はちょうど創業100周年にあたる。そんな記念すべき年に主力モデルのV7シリーズを一新し、6月から日本でもデリバリーを開始した。新型V7はV85TTの新世代エンジンを搭載し、最高出力は52psから65psへ。さらにスタイリングも、アイデンティティを忠実に受け継ぎつつ一新された。今回試乗したのは、ワイヤースポークホイールを履く〝スペシャル〟だ。 REPORT●大屋雄一(OYA Yuichi) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke) 問い合わせ●ピアッジオグループジャパン(https://motoguzzi-japan.com/) 2021年6月6日に掲載した記事を再編集したものです。 価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

https://motor-fan.jp/bikes/article/42735
空冷、縦置き、Vツイン。モトグッツィは往年のバイク好きを唆す存在だ。|モトグッツィ・V7III STONE Night Pack

試乗車は、744ccエンジンを搭載するベイシックなネイキッドスポーツ『V7 Ⅲ STONE』をベースに、同社初のLEDライトを採用し新規投入された同 Night Pack。リヤフェンダーデザインもライトな感覚に刷新されている。 REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke) ※2020年01月14日に掲載した記事を再編集したものです。 価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

https://motor-fan.jp/bikes/article/28790
【V7 III ミラノ試乗レポ】昔のバイクはよかった……。そう嘆くなら迷わず選ぼうモトグッツィ!

今夏、日本にもデリバリーが始まったモトグッツィの「V7 III ミラノ」に乗った。トラクションコントロールやABSといった現代的な装備を搭載しているものの、そのテイスティな乗り味はホンモノのクラシックバイクだと頷いてしまう。最新の排出ガス規制「EURO4」に適合しながら、こんなにも古めかしい。環境規制のため、昔ながらのバイクはもう作れない……。そう思って諦めてきたが、グッツィに限ってはそんなことなかった! REPORT●青木タカオ(AOKI TAKAO) PHOTO●太宰吉崇(DAZAI YOSHITAKA) ※2018年10月11日に掲載した記事を再編集したものです。 価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

https://motor-fan.jp/bikes/article/49061