軽量化によるたかい走行性能 低価格や低燃費も魅力的

200万円超えのモデルも珍しくなくなっている昨今に100万円を切るスターティングプライスが目を惹く軽自動車が「ミライース」。

エクステリア

低重心な印象を与えるスタンスとシンプルで飽きのこないデザインが特徴。バックドア一体成型ルーフスポイラーとガーニッシュによる空力効果など、燃費向上策を盛り込んでいる。最小回転半径は4.4m。

ボディサイズに強い制約が課された中で、唯一規格が緩い高さ方向を伸ばすことで室内空間の広さを演じる軽自動車が大半という中で、このモデルの全高はわずか1500〜1510㎜。そうしたパッケージングを採用したことで車両重量は最も重い4WD仕様でも740㎏と圧倒的な軽さ。背が低いので当然絶対的な空気抵抗も小さくなり、低い重心も獲得。優れた走行性能や低燃費の実現にも好影響をおよぼしている。

インストルメントパネル

水平基調のインパネによる視界の良さと、センタークラスターに操作系を集中配置したシンプルな配置が印象的。質感向上に寄与するツートーンインパネは「X“SAⅢ”」以上に標準化。オートエアコンは「G“SAⅢ”」に標準装備する。

現行型の登場は2017年の5月とすでにフルモデルチェンジされてもおかしくないタイミングながら、シンプルで癖のないデザインに加え目にする頻度がさほど高くないこともあって、特段の古臭さは感じない。奇をてらわない造形もあってインテリアも同様の印象。ACCや車線維持機能などは備わらないが、対歩行者を含む衝突被害軽減ブレーキや車線逸脱警報など、ひと通りのADASA機能は標準装備となる。

居住性

ターボ付きエンジンは設定されていないものの、前述した軽量ぶりのおかげで動力性能はどのようなシーンでも不足を感じない水準。全般に乗り味はやや硬めだが、コーナリング時も過度なロール感に見舞われるたりすることがなく安心感は高い。

うれしい装備

バックドアの樹脂化により軽量化を実現。オープン時でも手が届きやすく、閉める際の操作感もかなり軽い。
後退時の視界をサポートするガイド線表示付きのバックビューモニターは、純正アクセサリー扱いになる。
月間販売台数       4033台(24年7月~12月平均値)
現行型発表        17年5月(一部改良 24年9月)
WLTCモード燃費      25.0㎞/ℓ※FF車  

ラゲッジルーム

 価格面でもパッケージング面でも「軽自動車の主流はこうしたモデルで良いのではないか?」と、あらためてそう感じさせられる1台だ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.166「2025年 最新軽自動車のすべて」の再構成です。

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