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今日は何の日?

■スタイリッシュな14代目クラウンに4WDハイブリッド登場

2014(平成26)年7月9日、トヨタは2012年12月にモデルチェンジした14代目「クラウン」に4WDハイブリッドモデルを追加した。14代目クラウンは、斬新なデザインを採用し、翌2013年には鮮やかなピンクを纏ったピンククラウンで驚かせたが、その翌年に初の4WDハイブリッドモデルが投入された。

14代目「クラウン(ハイブリッド ロイヤルG Four)」
14代目「クラウン(ハイブリッド ロイヤルG Four)」

若返りを狙った14代目クラウン

初代クラウン(トヨペットクラウン)
1955年に誕生した初代クラウン(トヨペットクラウン)。日本初の純国産車
14代目までの歴代クラウン
14代目までの歴代クラウン

1955年に誕生したクラウンは、日本を代表する正統派高級車として進化し続け、2012年12月に14代目を迎えた。キーワードは“新たな革新への挑戦”で、グレード構成は正統派の「ロイヤル」、スポーティな「アスリート」の2つに整理された。

トヨタ14代目クラウン
トヨタ14代目クラウン
14代目「クラウン(ロイヤルサルーンG)」
2012年12月にデビューした14代目「クラウン(ロイヤルサルーンG)」

最大の特徴は、若返りを狙ったクーペ風の斬新なデザインである。伝統の重厚さに加えてアグレッシブさを取り入れ、保守的なロイヤルでさえ巨大なフロントグリルとバンパーまで達するメッキモールが装備され、アスリートではボンネットからフロントバンパー下端まで稲妻のようなフロントグリルを採用、“稲妻クラウン”と呼ばれた。

14代目「クラウン(アスリートG)」
2012年12月にデビューした14代目「クラウン(アスリートG)」

パワートレインは、3.0L V6を廃止して、最高出力203ps/最大トルク24.8kgmを発揮する2.5L V6 DOHC(FR/4WD)、アスリート専用の315ps/38.4kgmの3.5L V6 DOHC(FR)、そして178ps/22.5kgmの2.5L直4 DOHCエンジン+モーター(143ps/30.6kgm)を組み合わせた最高出力220psを発生するFR専用のリダクション機構付ハイブリッドシステム(THS II)の3種である。ハイブリッドモデルは、従来の14.0km/Lから23.2km/L(JC08モード)に燃費を改善しつつ、3.5Lクラスの走りが実現された。

斬新なデザインの14代目クラウンは、発売と同時に月間販売台数トップ10に入り、2013年3月には月販1万台を超えるヒットモデルになった。

若返りの象徴か!? ショッキングピンクのクラウン登場

ピンククラウン
2013年に衝撃的なデビューを飾った「ピンククラウン」

14代目クラウンで驚かせたのはデザインだけではない。2013年7月、トヨタは“モモタロウ“と名付けたピンクのボディカラーのクラウンを、9月の1ヶ月間限定で受注し販売を始めた。

ピンククラウン
ピンククラウンのリヤビュー
ピンククラウン
ピンククラウンのピンクが可愛い王冠マーク

長い歴史を持つ本格派高級車クラウンは、これまで高級車らしい落ち着いたボディカラーが当たり前、衝撃的なピンクのクラウンの登場はトヨタにとって大きな挑戦だった。またインテリアも、ホワイトを基調にして、ピンクのステッチやピンクの差し色を施した王冠マークなど、お洒落なピンクがアクセントになっていた。

“クラウンには似合わない!”、“いったいどんな人が乗るのか!?といった意見も聞かれたが、結局1ヶ月で約650台の受注があったそうだ。

空色エディション
2015年にクラウン生誕60周年として設定された空色エディション
若草色エディション
2015年にクラウン生誕60周年として設定された若草色エディション

さらに、衝撃的なボディカラーはピンクだけにとどまらず、2015年には“クラウン誕生60周年”を記念して、「空色エディション」と「若草色エディション」の2つのボディカラーが登場。また同年のマイナーチェンジでは、「ジャパンカラーセレクションパッケージ」として日本らしいボディカラーが追加され、14代目クラウンはまさに異色のクラウンとなった。

ジャパンカラーセレクション 茜色
2015年に追加されたジャパンカラーセレクション 茜色
ジャパンカラーセレクション 胡桃色
2015年に追加されたジャパンカラーセレクション 胡桃色

ハイブリッドモデルに初めて4WDを設定

14代目クラウンには、当初から2.5L V6 DOHCモデルには4WDが設定され、また2.5L直4 DOHCにはTHS IIを組み合わせたFRのハイブリッドモデルが設定されていたが、2014年7月のこの日、トヨタとしては初となる4WDのハイブリッドモデルが追加された。

トヨタ14代目「クラウン (HVマジェスタ Four)」
2014年にデビューしたトヨタ14代目「クラウン (HVマジェスタ Four)」

この4WDハイブリッドモデルは、上記の2.5Lハイブリッドにフルタイム4WDを搭載することで構成。フルタイム4WDシステムは、トルセン(トルクセンシング)LSD付トランスファーと新開発のハイブリッド用トランスミッションを組み合わせた油圧多版クラッチ付センターデフ式フルタイム4WDである。電子制御によって油圧多板クラッチの油圧をコントロールして前後トルク配分を制御する。通常は、前後輪のトルク配分は40:60で走行するが、路面状況や走行条件(前後輪の車速速度差)に応じて、前後輪のトルク配分を50:50から30:70の間で最適なトラクションが得られるように制御するのだ。

14代目「クラウン(ハイブリッド ロイヤルG Four)」のコクピット
14代目「クラウン(ハイブリッド ロイヤルG Four)」のコクピット

4WDハイブリッドが設定されたのは、「マジェスタ Four」(648万円)、「ロイヤル Four」(443.3万~572.9万円)、「アスリート Four」(443.3万~580.万円)であり、FRハイブリッドモデルよりも約20万円高額の設定となっていた。

14代目「クラウン(ハイブリッド ロイヤルG Four)」のシート
14代目「クラウン(ハイブリッド ロイヤルG Four)」のシート

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14代目クラウンは、従来の路線から大きく舵を切ったモデルである。クーペ風のデザインを採用、主力エンジンが4気筒になり、さらにラインナップのメインをハイブリッドにした。その結果、4WDハイブリッドも必然的に必要となったのだ。14代目クラウンの路線変更が、現行16代目クラウンの革新的なコンセプトやスタイリングに繋がったのだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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