「Type 00」のリアエンドよりも、はるかに調和のとれたものに

かつて自動車製造における優雅さの象徴だったジャガーブランドだが、将来のグランツーリスモでデザインの伝統を捨て去り、現在は完全に電気自動車に注力している。

かつて高級車の代名詞として名を馳せたジャガーブランドだが、その人気も過去のものとなり、現在はアウディ、BMW、メルセデスを追いかけるのに苦戦している状況だ。しかし、昨年12月新たなコンセプトモデル「Type 00」を発表、新たな時代の到来を予感させ、活気を見せている。
12月の発表以来、ほとんど音沙汰がない状態だったが、市販型プロトタイプが出現、コンセプトモデルは2ドアだったが、量産型では、明らかに非常に長いボンネットを備えた4ドアGTとなるようだ。
ニュルブルクリンク近郊でテスト中を捉えたプロトタイプは、コンセプトモデルにかなり忠実なようだ。多くのディテールはカモフラージュやパッドで隠されているが、量産モデルは直立したフロントフェイシアと細身のヘッドライトを特徴としている。これらには、3つのセクションに分かれたスポーティな下部インテークが繋がっていることわかる
より大きな変更点は後方にあり、量産モデルは4ドアになり、キャビンも拡大した。側面では、フラッシュマウントのドアハンドルと、巨大な充電ポートカバーも採用している。その他、コンセプトモデルを反映した大径ホイールと、スポーティなルーフラインも備えている。
リアセクションも厳重にカモフラージュされているが、「Type 00」コンセプトの家電製品のようなリアエンドよりも、はるかに調和のとれたものになるかもしれない。詳細は判別しにくいが、プロトタイプはスリムな分割テールライトバーを装備しているようで、より曲線的なバンパーとフロントエンドも垣間見ることができる。
最終的にジャガーは、型破りでありながらクリーンな新デザインに注力しているとみられる。全長5メートルを超える新型モデルは、電気自動車としては異例の長さのボンネットと、全く新しいフロントエンドを特徴としているようだ。
技術的には、まだ多くの点が不明瞭ではある。しかし、新型車は航続距離が約800km(500マイル)、15分で300キロメートル(190マイル)以上を充電可能、そして見た目に劣らないスピードとスポーティさを備えているはだ。ブランド責任者のロードン・グローバー氏は、「これは、私たちがこれまでに製造した中で最もパワフルなジャガーになるでしょう」と宣言している。
ジャガーの復活は、2027年に発売されるこの4ドア・グランツーリスモから始まる予定だ。価格はおそらく15万ユーロ(約2,500万円)をはるかに超え、3千万円に近くなる可能性もありそうで、その後、さらに2つのモデルが投入され、再編が完了する。











