欧州で新型を発表

BMW Motorradが2025年7月3日、都市型電動モビリティ市場をけん引する新型「BMW CE 04」を欧州で発表した。2021年夏に初代モデルが登場して以来、11 kW超の電動二輪市場で圧倒的な支持を集めてきた本機は、いまなお市場リーダーとして君臨しているが、今回の改良でさらなる進化を遂げた。

カラーバリエーション&特別装備を刷新

新型CE 04には「Basic」「Avantgarde」「Exclusive」の3グレードを設定。Basicはライトホワイト単色、Avantgardeはグラビティブルー・メタリックのボディにサンパウロイエローのアクセントをあしらった動的デザイン、Exclusiveにはスペースシルバーメタリックの高級感溢れる色調とヒーター付きコンフォートシート、大型ウィンドシールドなど充実の装備が特徴だ  。さらに、全車で「大型ウィンドシールド」「シートヒーター」「ヒーテッドグリップ」などの天候対策がカスタムオプションとして用意された。

性能は変わらず、充実の装備が洗練を加速

スペック面では31 kW(42 hp)の電動モーターを搭載、0~50 km/h加速2.6秒、最高速度120 km/hを誇る  。バッテリーはリチウムイオン60.6 Ah(8.9 kWh)で、標準仕様で約130 km(出力制限モデルは100 km)の航続距離を実現  。充電は家庭用2.3 kWで約4時間20分、オプションの6.9 kW急速充電器使用で満充電1時間40分、20→80%なら45分で完了する。

シャシーはチューブラースチール製メインフレーム、フロント35 mm テレスコフォーク、リア1本ショックの構成 ()。ブレーキは前後ABS付きで、オプションに“Banking傾斜対応ABS Pro”も選べる  。さらにトラクションコントロールASCは標準、レイン/エコ/ロードに加え、オプションでダイナミックモードも選択可能。

先進のコネクティビティ&ディティールにも妥協なし

10.25インチTFTカラースクリーンを標準装備し、ナビ・スマートフォンとの連携を実現。ヘッドライト/ブレーキ/ターンランプはLED仕様で、アダプティブヘッドライトProも装備可能  。これまで都市型電動スクーターの“利便性と感性”を両立させてきた設計思想を継承しつつ、よりスタイリッシュに、より機能的に磨き上げられている。

またビーエムモトラッドは、2026年モデルに向けた車種全体の仕様見直しを同時発表。CE 04もこの中で、ナビ用の電動解錠機構などが追加される見通しだ。

都市型電動モビリティの未来を体現

CE 04はBMWグループの電動戦略「都市型二輪モビリティ」の最前線を担う一台。最新技術・高い利便性・洗練されたデザインを融合させ、「移動そのものを楽しくする」存在となっている。価格や発売時期は国・地域により異なるが、2025年夏以降、世界中のBMWモトラッド取扱店で順次展開予定とされている。

今回の改良では、既に完成されたプラットフォームに対して「細部の進化」でアップデートを図った点が最大のポイントだ。電動バイク選びにおいて“モータースポーツ性/先端技術/デザイン”のいずれも譲れないライダーにとって、CE 04は唯一無二の選択肢として注目に値する。

新型BMW CE 04は、都市モビリティとしての電動スクーターの理想を高い次元で具現化したモデルだ。全天候対応装備、急速充電、トラクション制御、洗練されたカラーバリエーションといった上質な要素が、日常の使い勝手と情感の両立を可能にしている。これから電動二輪を選ぶアーバンライダーにとって、CE 04はただの移動手段ではなく、ライフスタイルそのものを豊かにする存在となるだろう。

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