1998 RUF CTR 2 Sport
人気の993ベースの「ルーフ CTR 2」

1995年に発表された「ルーフ CTR 2」は、カルト的な人気を誇るルーフ製超高性能モデルの第2世代。米国で初めて販売された、公道走行可能なルーフとして非常に高い人気を誇っている。ルーフ CTR 2は、993世代のポルシェ911をベースに、グループCレーシングカーのポルシェ 962からインスパイアされた3.6リッター水平対向6気筒空冷エンジンを搭載。ツインターボチャージャーにより最高出力588PS、最大トルク685Nmを発揮する
ルーフが改良を施した6速MTを介して、強大なパワーとトルクを路面に伝達。0-60mph加速は3.6秒、最高速217mph(350km/h)を達成した、当時世界最速の量産車でもある。
豪華なインテリアに加えて、ルーフが独自開発した統合型ロールケージやバイファンクション・リヤウイングなどを採用。また、量産ロードカーとして初めて採用されたカーボンファイバー製ディスクブレーキのような当時の最先端技術が搭載される。29台が生産された「CTR 2」のうち、軽量化/ワイドボディ/高出力化が実施された「CTR 2 スポーツ」は14台のみで、そのうちの1台がモントレー・ジェット・センター・オークションに出品される。
今回、オークションに出品される1998年型「ルーフ CTR 2 スポーツ(シャシーナンバー:W09BC0360WPR06007)」は、有名な富豪ベドール家の家長であるフランク・ベドールが新車としてオーダーした個体となる。
フルグリーンのインテリアに換装

ブラックのエクステリアカラーに、ブラックレザーのインテリアで新車注文され、2007年までベドール家が所有。その後、米国ニュージャージー州のリチャード・グンデックに売却された。輸送中に事故に遭ったため、ドイツのプファッフェンハウゼンにあるルーフの本社ファクトリーで、アップグレードとエクステリアの修理が行われている。このリフレッシュ時に、フルグリーンレザーのインテリアとビルシュタイン製「PSS10」コイルオーバーサスペンションの装着も行われている。
走行距離はわずか1万6679マイル(2万6842km)で、2025年7月にルーフ・ノースアメリカにおいてフルサービスを実施。想定落札額は300万ドル(4億4500万円)から350万ドル(約5億2000万円)。ブロード・アロー・オークションのシニアカースペシャリスト兼プライベートセールス担当副社長のアレクサンダー・ウィーバーは、今回のルーフ出品について次のようにコメントした。
「ルーフ CTR 2は、現在、最も人気の高いヒストリックスーパースポーツのひとつです。レーシングカーのダイナミクスを、ラグジュアリーなグランツーリスモで包み込んだこのモデルは、現代の若いコレクター層にアピールするだけでなく、非常に高い希少性を持っています」
モントレー・ジェット・センター・オークションには、170台を超えるコレクターカーが登場。1998年型「ルーフ CTR 2 スポーツ」以外にも、1987年型「ルーフ カレラ 3.4 “ゴールドフィンガー”」、1991年型「ポルシェ 911 カレラ クーペ リイマジンド バイ シンガー」なども出品される。
ブロード・アローが主催した2024年のモントレー・ジェット・センター・オークションでは、総売上高7億1500万ドルを売り上げ、売却率85%を記録している。
