プジョーファミリーであることを強調するエクステリア

プジョー3008GTプラグインハイブリッド4

エクステリアはマイナーチェンジとは思えないほど、プジョーファミリーとイメージを統一しており、フロントマスクは特にドット模様の大きめなフロントグリルがスポーティな印象。

プジョー3008GTプラグインハイブリッド4のフロントマスク。レーダーやセンサーが目立たないようになっているデザインは秀逸だが、エンブレム側のカメラばかりはどうしようもない。
その周辺の含めて複雑な造形のヘッドランプまわり。
レーダーはナンバープレート直下。センサーはリップスポイラーに配置され目立たない。

グリルのデザインがそのままバンパーにまで及ぶ大胆なデザインが近代的なプジョーデザインを感じさせる。細めのヘッドライトやそこから縦に伸びる細身のウインカー&デイライトもスタイリッシュだ。

デイライトのみ点灯時。ウインカー使用時はこのデイライトがオレンジに発光・明滅する。
ヘッドライトとデイライトを点灯した状態。

今回の試乗では車体色がブラックだったこともあり、グリルまわりの特徴的なデザインは控えめな印象を受けるが、ここのデザインを魅せたい!というユーザーには淡色系のボディカラーの方が良いだろう。

試乗車のボディカラーは「ペルラ・ネラ・ブラック」。「プラチナ・グレー」や「セレベス・ブルー」「パール・ホワイト」なら、フロントマスクとのコントラストが強くなり、より印象深くなるだろう。
プジョー3008の「セレベス・ブルー」。

ボディサイズは試乗インプレでもお伝えした通り、扱いやすいサイズながら小さすぎず大きすぎない日本にマッチしたサイズだと感じた。そのベストのボディサイズはエクステリアのデザインでも流れるようなサイドビューやSUVらしい堂々とした佇まいにも貢献している。

数字以上に大きく見える堂々としたSUVスタイル。一方で、数字以上に扱いやすいサイズでもある。
実は数値以上にコンパクト?プジョー3008のボディは街乗りでも狭い道でも扱いやすかった!PHEVの走りと4WDの安心感も◯

輸入車に全く縁もゆかりもない筆者が、今回はプジョー3008GTプラグインハイブリッド4でロングツーリングを敢行した!その距離およそ1400km……前回の高速インプレッションに続き、今回は一般道での印象をレポート! REPORT:井元貴幸(IMOTO Takayuki) CAPTION:MotorFan.jp PHOTO:MotorFan.jp

https://motor-fan.jp/mf/article/339641
ボディサイズや取り回しについてはvol.2を参照。

リヤビューはコンビランプのデザインなど一見するとシンプルに感じるデザインだが、実はシーケンシャルウインカーやテールランプ点灯時の美しさはさすがフランス車といった印象だ。

3本の縦ライン×3が点灯するリヤコンビランプは、フロント以上にプジョーの”三本爪”シグネチャーを意識したデザイン。
シンプルなようで複雑なリヤコンビランプの中身。
マフラーの出口やセンサー類も目立ちにくいデザイン。

ちなみに給電口は左側でガソリン給油口が右側。給電口には差込口がLEDで点灯し、色で充電状態などが確認できるという細かな配慮も見逃せない。

給電口。なお、充電は普通充電のみ。

ドライバビリティと快適性を両立したインテリア

プジョー3008のコックピット。

インテリアでまず目を惹くのが小径のステアリングとステアリング上端からメーターパネルを視認するレイアウトの「i-Cockpit」。見た目こそ小さいものの、ステアリングの操作性は一般的なサイズのものと変わらず、視認性も全く違和感なく受け入れられる。

プジョーの特徴であるi-Cockpitはメーターをステアリングの上から見る。センターコンソールも各インターフェースはややドライバー向きになっている。
メーターの表示パターンは4つ。これは左からエネルギーフロー、デジタル速度計、回転計。
これは速度がゲージと数字のふたつ、ACCや操舵支援、エネルギーフローゲージ。
オーソドックスなメータータイプの速度計、デジタル速度計、エネルギーフローメーター。
デジタル速度計、エネルギーフロー、エネルギーフローメータ。

ただし、クルーズコントロールレバーがステアリングのスポークに完全に隠れる位置に設置されており、見た目のスタイリッシュさこそあるものの、操作性という面ではボタン配置などになれ、ブラインドタッチができるまでは少々時間を要する。

i-Cockpitの特徴である楕円形のステアリング。スポークに設置されるスイッチ類は、昨今のクルマにしては少なめ。
と言うのも、クルーズコントロール系のスイッチははステアリングコラムの左下方にまとめられているため。慣れてブラインドタッチができるようになるまでは場所的に少々使いづらいかもしれない。
ステアリングと連動するパドルシフトが多い中で、プジョー3008はコラム固定式。ステアリングがどの位置にあっても、アップとダウンの場所が変わらないのはメリット。
左のステアリングスイッチはボリューム系がメイン。
右のステアリングスイッチは電話とオーディオ系。
ダッシュボード右端には給油口やアシスト機能のスイッチなど。

パドルシフトがコラムに設置され、ワインディングでの操作性が良好なだけに少々残念なポイントだ。それでも慣れてしまえば問題はなく、ステアリングスイッチでの操作性も良好で、i-Cockpit自体は非常によくできたレイアウトだと感じる。国産車で一時期流行したセンターメーターよりも受け入れやすい配置だ。

プジョー3008で屈指の酷道「国道157号線」を走れるのか!? 狭い道路で困らない取り回し・急坂も楽々登るパワー・回生ブレーキで下り坂も安心!

プジョー3008GTプラグインハイブリッド4のインプレッション第3回は、前回も少し触れたが今回のロングツーリングの目玉ともいえるワインディングでのインプレッションをお届けしよう。さらに、ワインディングにとどまらず、日本有数の酷道に挑む!はたして、プジョー3008は走りきることはできるのか? REPORT:井元貴幸(IMOTO Takayuki) CAPTION:MotorFan.jp PHOTO:MotorFan.jp

https://motor-fan.jp/mf/article/341927
パドルシフトの使い勝手についてはvol.3を参照。

また、シフトレバーもコラム式やスイッチ式、あるいはプジョー車に多いトグル式などの特異なものではなく、レバー式となっている点も好印象だ。

トグル&スイッチ式の他モデルと異なり、レバー式のシフト。パーキングのみスイッチ。
シフトレバー後方にパーキングブレーキとヒルディセントコントロールのスイッチ。その左にドライブモードセレクターが配置される。
デフォッガーなどのエアコンの一部機能やシートヒーター、インフォテインメントシステムの一部操作はセンターコンソールに物理スイッチで設置。とはいえ、ディスプレイ上の操作と併用することになる。
エアコンの操作画面。ちなみに、エアコンの設定温度下限は14度。プジョーのエアコンは日本車より設定温度に対して高めな印象だった。
センターコンソール。シフトレバーの左側に小物入れがある。ドリンクホルダーは並列。
センターコンソールの奥にインフォテインメントと接続するUSBポート(タイプA)とアクセサリーソケット(DC12V)を配置。スマートフォンを置くスペースもある。
センターコンソールボックスは両開き。縦長で深さもあるため容量は大きい。脱着式のインナートレイも用意されている。

インテリアには随所にアルカンターラを配置し、見た目だけではなく手触りまでも上質な印象を受ける。シートのクッションは柔らかめだがサポート性が良く長距離のドライブでも快適性が高い。

フロントシート。柔らかすぎず、サイドサポートもあり、しっかり体を支える印象。

また、エア式のマッサージ機能は背もたれのクッション全体が動くものではなく、ピンポイントで軽いツボ押しをしてくれるような動作で心地よい。

シートは電動式。座面、背もたれに加え、ランバーサポートも調整可能。
シート右サイド前端にリラクゼーション機能のスイッチがある。その後方はシート位置メモリー。

以前乗ったVWティグアンのものとはまた異なった動きで強すぎず弱すぎないためリラックスしてドライブするには抜群の機構だ。国産車では高級車くらいにしか装備されていないアイテムだが、腰痛持ちの筆者はリラクゼーション機能の虜になってしまった(笑)

新型VWティグアンにディーゼルエンジン+4WDの「TDI 4MOTION」が登場!航続距離は1400km以上?高速×長距離なら最高の組み合わせ

今、フォルクスワーゲン(以下、VW)で世界販売ナンバーワンモデルとなっているのがティグアンだ。2024年に新型ティグアンが日本での販売が開始されたが、その時点ではハイブリッドのFF車のみだった。そしてこのほどディーゼルエンジン「TDI」と4WD「4MOTION」を組み合わせたモデルも販売が始まった。今回はそんなティグアンTDI 4MOTIONを"いもっち"こと井元貴幸レポート。スバル大好き乗り物ライターから見たVWティグアンとは!? REPORT:井元貴幸(IMOTO Takayuki) PHOTO:井元貴幸(IMOTO Takayuki)/MotorFan.jp

https://motor-fan.jp/mf/article/326212
筆者によるVWティグアンのインプレッションはこちら。

後席も十分すぎる広さで、前席のシート下につま先も入れやすく、大柄な体格の人でも全く不満のないスペースだ。また、後席にはUSBポート(タイプA)が2口用意されるが、若干位置が低めなのが気になった。

リヤシート。フロントシート背面がえぐられており、膝まわりにも余裕を感じられる。
シートバックポケットは左右ともに用意。ネットタイプで未使用時は膝まわりの空間確保に貢献する。
センターコンソールボックス後端はエアコン吹き出し口とアクセサリーソケット(DC12V)。その下は小物入れ。
さらに下にUSBポート(タイプA)がふた口。一応、イルミネーションがあって暗くても場所がわかりやすい。

インフォテインメントシステムはApple CarPlay/Android Auto対応

センターコンソールに配置されるディスプレイは8インチのタッチスクリーン。Apple CarPlayとAndroid Autoに対応しており、センターコンソール奥のUSBポート(タイプA)にスマートフォンを接続することで、ディスプレイ上でスマホのアプリをタッチで操作できる。

プジョー・ミラースクリーンにより、タッチスクリーン上でアプリを操作できる。写真はApple CarPlayでナビアプリ「COCCHi」を使用中。

ヨーロッパ車ではナビゲーションシステムは標準では用意されていないことが多く、スマホのナビアプリを使用することになる。有線ではあるものの、Apple CarPlayとAndroid Autoの両対応はありがたい。

ミラーリングしたiPhoneの画面。
インストールしているアプリも使用可能。
ナビ画面と音楽の同時表示画面。

※インフォテインメントシステムの項目はMotorFan.jpが執筆。

サンルーフ好きにはたまらない!

好天に恵まれた試乗2日目、パノラミックサンルーフを堪能する筆者。

そして、筆者が一番気に入ったのがサンルーフの大きさ!グラスエリアの広さは広大で後席でもその採光の恩恵を受けられるだけでなく、前側のスライド開口面積の大きさも抜群!オープンエアを満喫できる爽快感は別格だ。

パノラミックサンルーフはフロントシート頭上からリヤシートまで広がる大きなもの。開放感抜群。
ただし、完全位開くのはフロント側のみで、完全にオープンすると開いたルーフによりリヤ側がかなり塞がれてしまうことになる。
パノラミックサンルーフを開けた状態を外から見るとこのような感じ。

また、シェードが電動となっており、大きなグラスエリアでもシェードに手が届かなくてドライバーが閉められないといったこともない点は高評価だ。

サンルーフのシェード使用時。
フロントのオーバーヘッドコンソールにサンルーフ/シェード開閉スイッチを配置。

使い勝手の良いラゲッジルーム

ラゲッジスペースは大人4人分の小型のキャリーバッグは余裕で搭載可能。サブトランクには充電用ケーブルが収納され、バックドアに三角表示板を格納するスペースまで用意され至れり尽くせり。

ラゲッジルーム(通常時)。VDA法で520L(通常時)〜1482L(後席格納時)の大容量を確保。ウェストラインが高いため、ラゲッジルームも十分な高さがあるのがこの大容量につながっていると思われる。
ラゲッジルームフロア下のサブトランクには充電器とパンク修理キットが収納されている。深さはないがスペースには余裕がある。
リヤゲート内側に停止表示機材(三角停止板)を収納。アクセス性とスペース効率的にナイスな方法だ。

シートバックは6:4分割可倒式でラゲッジからリモート操作が可能。さらにセンターのアームレスト部分にスキー板などの長尺物の搭載に便利なトランクスルーが設けられている。

後席格納時のラゲッジルーム。倒したリヤシート部分はあまりフラットにならない。
リヤシートは6:4分割可倒式。
センターシートは背もたれがアームレストであり、トランクスルー機能も備える。
ラゲッジルームの両側面にはラゲッジルームからリヤシートを倒すレバーを配置。左側面のみアクセサリーソケット(DC12V)とラゲッジルームランプがある。
リヤゲートは電動式で、ゲートにはクローズスイッチとハンズフリーのスイッチがある。

新型が発表されたが、すぐ手に入る旧モデルもアリ

日本仕様が発表されたばかりの新型プジョー3008。

プジョー3008はつい先日新型の発表があったばかり。いよいよ日本でもデリバリーが開始されるが、旧モデルとなった先代も内外装のデザインに古さを感じることはなく、今あえてこの先代モデルをチョイスするという賢い買い方もアリ!なのではないだろうか?

プジョー3008GTプラグインハイブリッド4。2モーターのパワフルな走りや、プラグインハイブリッドシステム、4WD、パノラミックサンルーフを求めるなら新型よりもコチラ。
メーカープジョー
車名3008
グレードGTプラグインハイブリッド4
全長4450mm
全幅1840mm
全高1630mm
ホイールベース2675mm
車重1880kg
最低地上高175mm
最小回転半径5.6m
乗車定員5名
トランク容量520L〜1482L
エンジン水冷直列4気筒DOHCターボ
排気量 1598cc
最高出力200ps/6000rpm
最大トルク300Nm/3000rpm
燃料/タンク容量ハイオク/52L
WLTC燃費15.3km/L
モーター最高出力F:110ps
R: 112ps
モーター最大トルクF:320Nm
R:166Nm
バッテリー/総電力リチウムイオン/13.2kWh
システム合計最大出力300ps
システム合計最大トルク520Nm
EV走行可能距離64km
サスペンションF:マクファーソンストラット
R:マルチリンク
ブレーキF:ベンチレーテッドディスク
R:ディスク
タイヤサイズ225/55R18
駆動方式e-4WD
トランスミッション8速AT
価格710万5000円
主要諸元